足は第二の心臓

  私たちの体は、健康なときには、体液(血液・リンパ液・組織液)がよく
循環しています。なかでも血液は,心臓から押し出されたあと全身をめぐり
また心臓に戻ってきますが、直立歩行する人間の体にとって、それは
とてもたいへんな作業になります。
そこで、足が「第二の心臓」となってその働きを助けてくれるのです。
つまり歩くことによって、足の関節が広がったり戻ったりするこまやかな動
きを繰り返して、ポンプのような役目を果たし、エネルギーを発生させて血
のめぐりを良くしてくれるのです。
 
  人間は本来、足のゆびを自由に動かしてぐっと、大地をつかむようにし
て立ち、体のバランスをとりながら健康を維持していました。それが近代
に入り、革靴などの窮屈で重い靴を履くようになり、足のポンプの働きが
さまたげられ、頭痛・肩こり・腰痛・冷え性などの不快な症状が体に生じ
るようになりました。
昔の人がよく下駄や草履、足袋などをはいたのは、健康を保つための生
活の知恵だったのかもしれません。

 


 足袋やゆび割れソックスなどをときどきはいてみてはいかがですか?
親ゆびと人さしゆびの間が分けられることにより、血のめぐりが変わり血
行がよくなります。(冷え性のかたにはとくにおすすめいたします。)


 健康らくらくシューズは、足のゆびの動きやポンプとしての働きを助ける
ばかりでなく、つまづきや転倒を防いでくれるため、高齢のかたはもちろん
若いかたまで年代に関係なくおすすめしたい理想的な靴です。
靴底の吸盤のようなクッションが体のバランスを保つ手助けをしてくれるの
で頭痛・肩こり・腰痛などの予防にもなります。
「足のポンプがよく働くため体にとってよい靴を選んで歩くこと!」。
それがみじかな健康法かもしれません。
 

  また車いすや療養中で歩くことができない場合でも足だけお湯につかる
「足浴」や足ゆび運動を日常生活に取り入れていくと、体全体の血行が良く
なり、体調も整っていきます。
自分の足元に目を向けて心地よく過ごせるように、できることからはじめて
みることが、大切ですね。