が、ない
私は家中の
扉を開けて
探しつづける
この扉
あの扉
次から次へと
が、ない
耳をすまして
の音を
探しつづける
公園で
河川敷で
街の中で
を求めて
旅に出ようかと
荷造りして
足りない に
ため息をつく
が、ない
体のどこかに
穴が開いたみたい
開いた穴から
底なしの青空が
グンと私を
引きつける
振り返れば
あなたがいる
ここにいる
私はあなたを
抱きしめる
あなたがいる
ここに
ここに