長い長い夜を 眠れぬままに 一人歩き続け 辿り着く浜辺 夜明け前 心在るもの皆 穏やかに まどろむ中で 波打ち際 砂の上に座り 風が起こる前の この一時の静寂に 私は耳を澄ます 波にあわせて 幾千もの 声が寄せる 幾万もの 思いが寄せる 明るみを増す 空の色 目覚め始めた 朝の中 波のまにまに 溶けるように 思いのまにまに 満たされるように 私は眠りにつく