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小さな靴を
日溜まりに残して
あの子は
いってしまった

帰っておいでと
叫んでも
もう届かない

春の陽は傾き
夕方の風は冷たく
残された靴を
拾いあげても
あの子の温もりは
とうに消えていた

私の影だけが
長く伸びていく


2007.03.18.椎葉