「覚めないで」 そう願った夢も 朝の光の中へ 散っていく 気だるい目覚め 「覚めないで」 そう願った幸福も 時の移ろいの中で 失われていく 悲しみの目覚め 一人きりで迎えた 小さな部屋の朝 始まった一日に 私はおびえている 灰色に塗り潰された未来に 何が願えるというの 不確かな未来に 何を望めというの 答えなんて あるはずもなく そのかわりに 気がついたのは 私には 虚栄心以外に 何も無いってこと