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手元に残るのは
いつも片方だけの
手袋

どこの街角で
落としたのか
探し歩いても
見つからない

木々の芽は
ほころび
春は近づいてる
でも

襟足を過ぎる風は
まだ冷たくて
身を縮めながら
足を早めた

片方だけの手袋に
寂しさが募る
かじかんだ手に
春はまだ遠い


2006.12.14.椎葉