手元に残るのは いつも片方だけの 手袋 どこの街角で 落としたのか 探し歩いても 見つからない 木々の芽は ほころび 春は近づいてる でも 襟足を過ぎる風は まだ冷たくて 身を縮めながら 足を早めた 片方だけの手袋に 寂しさが募る かじかんだ手に 春はまだ遠い