たちこめる霧が 私を包みこむ 穏やかな朝 この街を 四角く象っている 無機質な建築群は 白い幕の向こうで 輪郭を無くし ささくれだった 昼のイラダチを 忘れている 朧ろな影となり 緩やかに 忘却の中から 目覚めつつある 街の心たちに そっと告げよう おはよう、と。