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とうとうと流れる
川の水は
幾つもの景色を
眺めながら
幾つもの季節を
過しながら
流れることを
やめないでいる

私が手にした
小さな笹舟を
この川の流れに
放してしまえば
帰らぬ旅は
そこから始まり
行方を案じる
想像の旅も
ここから始まる

幾百里
隔てられようと
旅の空は
続いていると
川のほとりに
今日も立ち
流れ続ける水に
思いを重ねている


2005.12.11.椎葉