とうとうと流れる 川の水は 幾つもの景色を 眺めながら 幾つもの季節を 過しながら 流れることを やめないでいる 私が手にした 小さな笹舟を この川の流れに 放してしまえば 帰らぬ旅は そこから始まり 行方を案じる 想像の旅も ここから始まる 幾百里 隔てられようと 旅の空は 続いていると 川のほとりに 今日も立ち 流れ続ける水に 思いを重ねている