眠りの中で 私は歩いている 長い行列の中を 群衆の一人となり うつむいて 前を行く人の 踵を見ながら それは 緩やかに登る山道 道の両側に 五月の木々が 生い茂っている そしてやわらかに 雨が降っている 私の体を伝い のどの渇きを 静かに潤していく どこまで歩けば この道は終るのか いつまで歩けば この行列は 止まるのか ゆるやかに 道は登り続ける 私はゆっくりと 歩き続けている