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途切れる事のない
日常の流れの中へ
自分の姿を
見失った時
語りつがれるべき
言葉は失われ
あいまいな
記憶だけが
積み重なっていく
そこでは
去年の秋も
今年の秋も
同じ秋でしかなく
小さな喜びは
忘れさられ
過ぎ去るだけの
時間を
悲しむ思いが
次第に大きく
育っていく

今という時に
感じている思いを
ささやかながらも
書き残せば
今日という日は
昨日から別れ
私の人生の中で
かけがえのない日となる


2005.02.09.椎葉
2005.02.26.修正