一人きりで
目覚めた夜
寂しい夜
皆が寝静まった
町へ出てみれば
月の光だけが
明るく私を
照らしている
真昼のように
明るいのに
誰もいない町
何も聞えない町
小さな公園の
入り口に立ち
午後の音へと
耳をすませば
駆け抜けていった
子供達の
笑い声がある
けんかをした
子供達の
泣きだした
子供達の
なごりの音が
響いてくる
記憶のうちの
夏の午後を
思いだしながら
再び寝床へと
帰っていこう
まだ誰もいない
公園を後にして