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木枯らしが吹く

都会の熱気の中で
緑の街路樹達は
色付くことも
許されずに
茶色に枯れていく

裸になった
梢のうえで
針金を集めた
鳥の巣が
とげとげしく
丸まっている

せわしなく
行き交う人の流れ
電飾された繁華街
その流れを離れ
ふと顔をあげると

聞こえない悲鳴が
私の心を
引き千切る


2004.12.20.椎葉