木枯らしが吹く 都会の熱気の中で 緑の街路樹達は 色付くことも 許されずに 茶色に枯れていく 裸になった 梢のうえで 針金を集めた 鳥の巣が とげとげしく 丸まっている せわしなく 行き交う人の流れ 電飾された繁華街 その流れを離れ ふと顔をあげると 聞こえない悲鳴が 私の心を 引き千切る