AKIFUMI SHIBA  芝 章文


椚の風紋


椚の風紋/wind ripple of Kunugi

 2006年11月武蔵野市民の森「自然体験館」で行われたワークショップにおいて東京高等専門学校の裏山〔八王子市椚田町)で伐採された椚やブナを素材にして作品を作った。雑木林に自生するこれらの落葉樹は樗櫟散木(ちょれきさんぼく)といって「樗」は おうち、「櫟」は「椚(くぬぎ)」のことで、ともに材木としては狂いがひどく、昔は「役に立たない木」とされていたそうだが、日本の里山に多く見られるこれらの雑木は炭木や椎茸のホダ木などに使用され、私たちには身近で親しみやすい樹木のようである。作品に開いた穴は「椚田の杜」を流れる風が通りぬけていく「風紋の窓」。

*樗櫟散木(「役に立たない木」転じて役に立たない人物や物のたとえ、自己の謙称としても用いられます。)
*「樗」は (センダンの古名だそうです。)                              
                              

「椚の風紋」は〔青梅アートプログラム2006 緑化する感性ー街道を読むー〕の間伐材を使ったワークショップ(NPO法人アート農園主催)のなかで制作された。作品は東京工業高等専門学校内に展示されている。


椚の風紋  62×36×42cm  椚材にアクリル
2006年制作
椚の木

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