■ デジタル時計 時刻カウント部 ■


● ロジックICで作るデジタル時計の製作 ●

 デジタル時計は、時計専用LSIやマイコンなどで簡単に作れるにもかかわらず、あえて74HCシリーズを中心に、汎用ロジックICだけで製作しました。
 部品点数も多く、基板も大きくなってしまう割には機能が少ないという、メリットがなさそうですが、やはり電子工作の基本であると言うことでの製作です。

回路の概要







1.TC4521BP (発振回路+分周器)

 
 ・水晶発振回路と、24ステージの分周器が一つになったICです。
 ・2の22乗=4,194,304MHzの水晶から、時計の原振となる1Hz
  を作っています。
 ・また、2・8・16Hzの出力を、74HC153(4 to 1セレクター)を使い
  スイッチで切換え、時刻の設定に使用します。
     ○ Time Set L スイッチ = 分の桁を2Hzで進める。
     ○ Time Set H スイッチ = 分の桁を8Hzで進める。
     ○ Time Set L と H を同時 = 分の桁を16Hzで進める。

2.74HC160 (同期式BCDカウンター)
 

 ・2つをペアで使用し、秒・分カウンターは60カウントで0クリアします。
 ・時カウンターは12または24カウントを、74HC157(2 to 1セレク
  ター)で選択して0クリアします。
 ・AM・PM出力は、余りの74HC393(非同期式カウンター)で作った
  ため、時カウンターが12になったエッジを積分回路を通しハザードの
  除去を行った後にクロック端子に入力しています。


3.74HC151 (8 to 1セレクター)
 
 ・ダイナミック点灯用の、6桁または4桁のセグメントデータを選択す
  る回路と、4桁時の「時分」と「分秒」表示の切換を兼用しています。


4.LMC555〜74HC160
 

 ・表示デバイスによって、ダイナミック点灯のスキャン周波数が違う
  ため、タイマーICのLMC555でクロックを発生させ、74HC393と
  74HC160で左図の様な8サイクルの信号を作り出しています。

5.74LS248 (BCD to 7セグメント デコーダー)
 

 ・このICのみ74LSタイプTTLを使用していますが、理由は74HC
  シリーズに相当するICが無いことと、4000シリーズC-MOSにある
  デコーダーの「6」と「9」の文字が気に入らない点です。
 ・通常この出力は、オープンコレクタ出力のICを使い、シンク電流で
  直接LED等をドライブさせることが多いのですが、LED以外の表示
  デバイスとのかねあいで、H(Vcc)レベルのソース電流(電圧)駆動
  で出力しています。


6.74HC00 (Revision 2 で追加)
 

 ・セグメント複合タイプの表示器に対応するため、小数点の取り扱いが
  変更になり、この回路を追加しました。


 * 2007.1.18 改正 (Revision 2)
回 路 図 ページ 1  GIF版 LGCK1cir.gif (270KB)  PDF版 LGCK1cir.pdf (201KB)
ページ 2  GIF版 LGCK2cir.gif (235KB)  PDF版 LGCK2cir.pdf (169KB)
 
部品配置図 基板 1  GIF版 LGCK1pcb.gif (206KB)
基板 2  GIF版 LGCK2pcb.gif (238KB)
   注意! この図面を使用した、いかなる損害にも責任を負いません。

・カウント部ユニットの上に、色々な表示部ユニットを積んで、フラットケーブルコネクターで 接続します。


正面

側面

後面

内部

基板 1 部品面

基板 1 ハンダ面

基板 2 部品面
基板 2 ハンダ面
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○パーツの参考資料
 ・基板  「秋月電子通商」 片面ガラスエポキシ・ユニバーサル基板 Bタイプ (95x72mm)
 ・アクリルケース  「無印良品」 アクリルポケットティシューケース



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