操作方法 |
1.電源投入
・初めて電源を入れたとき、または乾電池が完全に無くなったときは、2015年1月1日0:00から
時刻がスタートします。
・電源を入れても時刻が更新されない場合は、[SW1]と[SW3]を押したまま電源を入れて下さい。
(RTCを強制的に初期化します)
・電源を入れた時にRTCが動作していない場合や、電池の電圧が下がっている場合は、エラーが
表示されます。
※ RTCが動作していない場合 → [RX-8025NB Error!] [#RTC No response]
※ 電池の電圧が下がった場合 → [RX-8025NB Error!] [#Battery is dead]
・[SW1]を押したまま電源を入れると、プログラム・バージョンが表示されます。
・[SW1]を離すと、通常動作に入ります。
・[SW3]を押したまま電源を入れると、[雷]検知データメモリーを、全て消去します。
LCDに[Lightning Memory] [Clear] と表示されます。
・[SW3]を離すと、通常動作に入ります
・続いて、AS3935の500KHz共振器が自動的に較正されます。 (約8秒間)
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LCDの下段左から、内部コンデンサー容量の設定値
発振周波数 500KHzとの差分 較正値 |
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2.LCD表示の操作
○ [SW1] 表示選択
・スイッチを押すたびに、時計の表示方法が切り替わります。
表示順序 |
表 示 画 面 |
表 示 内 容 |
1 |
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月/日 曜日 時:分 |
2 |
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月/日 時:分:秒 |
3 |
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年/月/日 時:分 |
○ [SW2] と [SW3] の同時押し。
・同時に押すたびに、時刻表示が12時間制と24時間制で切り替わります。
・12時間制の場合は[時]の左側に、AMは上側に三角、PMは下側に三角マークが表示されます。
12時間制 |
24時間制 |
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※ LCDの下段にグラフが表示されている場合は、動作が変わります。 (下記の項を参照)
○ [SW2] [雷]記録 (旧) [SW3] [雷]記録 (新)
・雷を検知すると、発生日時と距離がAVR内部の[雷]検知データメモリーに、最新から最大60個分
記録されます。
・記録されたデータは、電源のOFF、または乾電池を取り外しても消えません。
・記録は電源投入時の[SW3]操作により消去可能です。 (上記 「1.電源投入」の項を参照)
・雷を検知した場合は、LCDの下段左側に雷マークが表示されます。
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LCDの下段左から、雷検知マーク
発生日(日のみ) 発生時刻(時分秒) 距離(Km) |
・[SW2] を押すとLCDの下段左側に記録番号が表示され、[最新→旧]へ記録内容が
表示されて行きます。
・[SW3] を押すとLCDの下段左側に記録番号が表示され、[旧→最新]へ記録内容が
表示されて行きます。
・番号の小さいものが新しく、大きいものが古い記録です。
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LCDの下段左から、記録番号
発生日(日のみ) 発生時刻(時分秒) 距離(Km) |
・最新(記録番号1)から再度[SW3] を押すと、最新から16個の距離をLCDにグラフ表示します。
・雷雲の接近をグラフで可視化します。
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LCDの左側が古いデータ、右側が最新データ
グラフのバーは、下が遠い距離、上が近い距離 |
・LCDにグラフが表示されている状態で [SW2]と[SW3] を同時に押すと、AVRに記録されている
60個の[雷]検知データメモリーの内容が、全てシリアル・ターミナルに出力されます。
・[-Record of Lightning-]の題字が出力された後に、日時と距離が一覧表示されます。
(下記、シリアル出力の画像を参照)
※ この雷記録を一覧出力する機能は、「完全版」のみに搭載されています。
※ 雷の発生が検知されておらず、[雷]検知データメモリーに記録がない場合は、
これらのスイッチ操作は全て無効です。
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3.時刻設定
・[SW1] と [SW3] を同時に押すと、時刻設定モードに入ります。
・時刻設定は、下記の順に設定できる項目でカーソルが点滅します。
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年(下位2桁) → 月 → 日 → 曜日 →
時 → 分 → 時計較正値 → 終了 |
・[SW2] (+)で、設定値が増加します。
・[SW3] (-)で、設定値が減少します。
・[SW1] を押すと、次の項目に移ります。
(年は、西暦2000年から2099年までの範囲で対応しています)
・時計較正値の設定が終わると、秒を00にして通常の表示に戻りますから、秒の単位まで
合わせる場合には、00秒になった時に [SW1] を押します。
時計 [RX-8025NB] RTC(リアル・タイム・クロック)の校正について
・上記時計較正値の解説です。
・このICに内蔵されている原振の32.768KHz水晶は、工場出荷状態でICごとに校正されています。
・さらに、校正用のレジスターを持っており、環境の温度によって進みや遅れを微調整することが
できます。
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・校正用のレジスタで調整するのは原振の32.768KHzの
周波数ではなく、1Hzを作る際の分周率です。
・実際には20秒おきに、進める場合は1秒より少し短い1秒が、
遅らせる場合は少し長い1秒が挿入されます。
・左写真を参照。
・上下は校正値を変更した際に、20秒おきに変動する1Hzの
周波数です。
・レジスター値が[0](工場調整値)の時は、周波数の変動が
ほとんど無く、かなり安定しています。
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・設置環境の気温が+25℃前後で一定ならば、校正の必要は無いと思います。
・また、年間を通して気温の平均が+25℃前後の環境ならば、誤差も平均化されるので校正の
必要も少くなります。
・地域や設置環境によって時刻の遅れや進みが顕著な場合は、校正用レジスターを調整します。
・ [RX-8025NB]のマニュアルでは遅れと進みの±の解釈が逆になっていますので、機能設定
画面では、進める場合は[+]、遅らせる場合は[-]に設定して下さい。
・設定値の範囲は、[-63 ~ +64] です。 ([-1] は [0] と同じ扱いです)
・1ヶ月程度の周期で誤差を見て、微調整を行って下さい。
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4.機能設定
・[SW1] と [SW2] を同時に押すと、各種の機能や動作を設定できます。
・この設定は内蔵EEPROMに記憶されますので、電池が切れた後も残されています。
・[SW2] (+)で、設定値が増加します
・[SW3] (-)で、設定値が減少します。
・[SW1] を押すと、次の項目に移ります。
・初期値が登録されている項目では、初期値に[*]マークが付加されます。
順序 |
画 像 |
設定内容 |
初期値 |
1 |
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LCDのコントラスト設定。
(0 ~ 63) |
40 |
2 |
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[雷]検知時のブザー音の長さ。
(0:50ms , 1:200ms , 2:500ms) |
1:200ms |
3 |
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ノイズ検出時のブザー音。
(0:OFF , 1:ON) |
1:ON |
4 |
 |
ノイズ検出時のシリアル出力。
(0:OFF , 1:ON) |
0:OFF |
5 |
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[AS3935]の[AFEの利得]を設定。
(0 ~ 31) (14:屋外 , 18:屋内) |
18 |
6 |
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[監視(ウォッチドッグ)のしきい値]を設定。
(0 ~ 10) |
2 |
7 |
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[AS3935]の[スパイク除去]を設定。
(0 ~ 11) |
2 |
8 |
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[ノイズ下限水準(ノイズフロアレベル)]を設定。
(0 ~ 7) |
2 |
9 |
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[AS3935]の[「雷」の最小検出数]を設定。
(0:1個 , 1:5個 , 2:9個 , 3:16個) |
0:1個 |
10 |
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AVR内蔵発振器の校正。
(PB0から100KHzを出力) (0 ~ 255) |
AVRの
固有値 |
※ 「LCDのコントラスト設定」以外の機能設定は、「完全版」のみに搭載されています。
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5.シリアル出力 (USB-シリアル変換)
・USBケーブルでパソコンに接続しターミナルソフトを起動すると、ターミナル画面に雷発生の
情報を出力します。
・信号はターミナルへの出力のみで、キーボード等の入力は受付しません。
・シリアル通信のパラメータは、下記の値で固定です。 (プログラム内で変更可能)
9,600ボー、パリティー無し、データ・ビット 8、ストップビット 1
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6.AVR内蔵RC発振器の周波数較正。 (PB0から100KHzを出力)
(周波数カウンターが必要です)
・AVR内蔵の動作クロック用RC発振器は、工場出荷時に較正されていますが、環境の温度などに
よって周波数のずれが生じる場合があります。
・シリアル出力に文字化け等が発生していない場合は、特に変更の必要はありません。
(工場出荷時の値に、[*]マークが表示されます。
・環境温度が大きく変化する場合は、ボーレートの誤差を減らすために調整をお勧めします。
(OSCCAL調整)
・[機能設定]の10番で、AVR内蔵RC発振器の周波数較正が行えます。
・ポート[PB0](ISP端子の4ピンと6ピン)に周波数カウンターを接続して下さい。
(部品配置図を参照)
・100KHz前後のパルス信号が出力されますので、できるだけ100KHzに近い値に調整して下さい。
(RC発振器なので、値は常に微変動しています)
(設定値は、出力の周波数値ではなく相対値です)
・周波数カウンターが無い場合は、シリアル出力の文字化けが起きなくなる値の中間値を
設定しておいてください。 (設定値は、約±10カウントの範囲です)
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