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宇宙の妖怪たち - 早川SFシリーズ
宇宙の妖怪たち


手押車 The WheelBarrow Boy リチャード パーカー Richard Parker (1953) 訳:三樹青生 の あらすじ

「ソーミス、何時までも、騒いでいるんじゃない!あと二分で課題を仕上げないと、
   手押車にしてしまうぞ!この注意は二度と繰り返さないからな!」

騒いでいたのは、ソーミスだけではなかったが、この手を使わないと、このクラスはまともに
課題に取り組まないのだ!

「さあ、二分経った。ソーミス、課題は出来たか?」
「いえ、今、名前を書いているところです」

「なるほど、では、先程の約束を実行しよう!」
ソーミスの姿は、手押車になった、手押車のソーミスは、椅子に寄りかかっていた。

授業が終わった。
「今日はここまで。ではソーミス、もう戻って良いぞ...ソーミス!聞いているか?」

魔法は、解けたはずなのに?
ソーミスは、すねているのか?
しかし、私には、これは何時もとは、違う状態だと言う実感があった。

校長室へ行って、状況を説明した。
「取り合えず、私の所に連れて来てくれ。あと、組合の方にも相談し、
   弁護士も頼む必要が出るかもしれない」

結局、校長が見ても、ソーミスは元に戻らなかった。

「とりあえず、ご両親に相談して来なさい」
校長に言われ、ソーミスの家に行く。手押車を押しながら。

家に行くと、そこは大騒ぎだった。何でも賭けに大勝ち(1万ポンドも)したそうだ。

「やあ、先生。お世話になっております。まあ、まあ、一杯やって下さい」
「ああ、本日はおめでとう、ございます。実は、今日、ソーミス君を罰として、
   手押車にしたのですが、それが、元に戻らなくて、その説明に上がった訳です」

「なるほど、先生も大変だあ。
   こらあ!ソーミス!たった今、目を覚まさんと、その鼻づらを、ぶちのめすぞ!」

それを聞くと、手押車は、あっと言う間に子供に戻り、ぴゅーっと逃げて行った。

「先生。子供には扱い方ってのがあるんですよ。ともかく、まあ一杯やりましょう」


..............

ああ、意外な落ちですね。私は途中まで読んで、
「こりゃ、誰かが、ソーミスと本物の手押車を入れ替えたな」って思ったんですが...
(でも、そっちの方が、面白いんじゃないの??)

ともかく、学校にある手押車って言うと、石灰入れて白線引くあれを
私はイメージしましたが、皆さんはいかがでしょう?

記:2011.08.10

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三分 小説 備忘録

  [どんな落ちだっけ?]




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