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宇宙の妖怪たち - 早川SFシリーズ
宇宙の妖怪たち


大使 The Ambassadors アンソニー バウチャー Anthony Boucher (1952)訳:中村能三の あらすじ

第一次火星探検隊の報告が、地球にもたらしたものは、大きな驚きを持って迎えられた。

知的生命の存在ではない。そんなものは、あの大運河を見れば判ることだ。

では、火星の生物が、頭が大きく、触手、多脚の生物だったからか?
そうではない。彼らが哺乳動物である事は、自明であった。

フニャディ教授は、彼らを、こう分類した。

「カニス ルプス サピエンス」
いわば、知恵のあるオオカミだ。

火星側でも、地球人を、こう分類した。
知恵のあるサル、と。

地球人は言う。
「このイヌめ!」

しかし、イヌは、人類にとって愛着のある動物である。
自然、人類が火星人に感じる情愛は親密的なものとなった。
火星人は、愛されたのである。

同じような言い方が、火星にもある。
「この、サルめ!」

この場合、これは最大級の罵倒である。
火星人は、サルに愛着を感じた事など、なかった。
自然、人類に対する情愛も、冷淡なものとなった。

つまり、両者の関係は一方通行だったのである。


さて、当時の人間は3種類であった。
1.オオカミ人間の存在を信じない者
2.オオカミ人間を憎む者
3.オオカミ人間

オオカミ人間にとって、火星人の話は朗報だったのである。
イヌ+人間には、必然があったのだ。宇宙には。

オオカミ人間である事を告白する者が増え、
中には、変身するのがフクロオオカミと言う貴重種である事から、
人気を得た女優もいた。

そして、火星でも、伝説上の怪物、サル人間が、尊敬すべき対象として
祭り上げられたりもしたのだ。

そして、この説を発表した、フニャディ教授であるが、
ドラキュラならぬ、コウモリ人間の実在探し、その惑星との
友好大使となるため、宇宙へと旅立って行ったのであった。


..............

で、前作に続き次もオオカミの話なのですが、こっちは、宇宙オオカミですね。

記:2011.08.04

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三分 小説 備忘録

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