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海外版 怪奇ファンタジー傑作選 - 集英社文庫 (1979)
怪奇ファンタジー傑作選


赤死病の仮面 The Masque of the Red Death エドガー ポー Edgar Allan Poe 訳:各務三郎 の あらすじ

赤死病が国を席巻していた。
この病気に犯されると、激しい痛みと、めまいに襲われ、全身の毛穴が血を噴出す。
顔に赤いぶつぶつが出来るのが発病の兆候だ。そして発病から死までが、わずか30分の事もある。

しかしプロスペロ公は頭脳明晰だった。彼は僧院に閉じこもった。病の元が消えるまで、外界を離れ、ここで、仲間達と、
面白、楽しく過ごすのだ。食料は豊富にあった。そして、享楽の道具も用意していた。
道化役者、即興詩人、音楽家、そして踊り。美女に酒。ここは楽園であった。

そして数ヶ月が過ぎた。外では、赤死病は絶頂であった。それでも、この僧院の中は天国であったのだ。

盛大な饗宴には趣向があった。人々は仮装し、役割を与えられたのだ。
アラビアの商人、狂人、絶世の美女、売春婦、奇形の人、悪魔...


ある晩。夜12時の鐘がなった。誰ともなく、恐ろしい噂話が触れ回った。
院の西側、誰も踏み入れない秘密の部屋...
それを証明する様に、見たことも無い仮装の男が登場した。

痩せた死装束の男。男の顔には死人の仮面が。いや仮面と言うより、顔そのもの。
そして、体は血まみれ、赤死病そのままだ!悲鳴が辺りを占めた。

プロスペロ公は怒った。
「何者だ!あのふざけた者は!とっ捕まえて、城壁から吊るせ!」

しかし、誰もが足がすくみ、その男を捕まえられない。男は、避ける男女の間を、闊歩する。そして僧院の中を歩き回る。

そして、最後の部屋で追跡者達に振り向いた。短剣が光り、プロスペロ公が倒れる。
男を取り押さえると、その中身は、人ではなく、血の塊であった。

人々は、次々と倒れる。そして最後の者が倒れると、時計もその動きを止めるのだった。


..............

これは、名作と言うより、名シーンですね

記:2012.10.27

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三分 小説 備忘録

  [どんな落ちだっけ?]




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