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 ザ ベスト フロム オービット-上-NW-SF
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秘密の遊び場 The secret Place / リチャード マッケナ 訳：酒匂真里子 の あらすじ １９３１年、オレゴン州のある地方で、金の鉱石を持ったまま死んでいた少年が発見された。 そこに私たちは、鉱脈を発見するために、送り込まれたのだった。 私は調査隊の一員として、リーダー格のルイス博士に仲間達２０人と楽しく過ごしていた。 そして１９４４年、我々の調査隊は、鉱脈を見つける事無く、解散した。 しかし、一部の調査は、継続する事になった。 そして、私はこの砂漠のような土地で、失われた鉱山を、探し続ける事になったのだ。 私は土地の老人と親しくなっていた。そして、鉱石を持っていた少年が、猛獣の爪で裂かれたような 傷を負っていた事。そして、彼の妹であるヘレンの事を聞いた。 私は、仕事の手伝いをしてくれる、秘書を必要としていた。そこでヘレンを雇う事にした。 ヘレンはけっして器量の良い娘ではなかったが、私は気に入り、彼女に冗談を飛ばしたり、 同情を引くような態度をしてみせたりしたが、彼女の反応はにぶいものだった。 しかし、ある時、調査区域に話が及んだとき、彼女は 「あそこには、素敵な場所が、たくさんあるのです」と言った。 （これはちょうど良い） 彼女を案内係に、私は調査区域に出かけた。 「どこか素晴らしい場所はあるかな」 「ここだって、素晴らしいじゃないですか。ほら、あの大きな犬。それに可愛い動物達！」 しかし、そこには大きな黒い岩と、小さなたくさんの岩ばかり。 「どこに犬や動物がいるんだ？しっかりしろ」 彼女は、はっと我に返り、 「すいません。以前、兄と来ていた時の事を思い出していました」 それ以来、ヘレンを連れて調査に出かけるようになった。 彼女には「オフィスのヘレン」と、「砂漠のヘレン」のニ面があった。 砂漠に行った時のヘレンは、活き活きとしてチャーミングだったのだ。 ここは砂漠。しかしヘレンには、神秘の森 彼女は、河を渡り、森の木立をくぐり抜ける。鳥の声を聞き、突如現れる動物に驚く。 それに合わせ、私も楽しんだ。彼女だけに見える、不思議な風景を想像した。 「あぶない！そこは崖よ。落ちてしまうわ！」 「見て！あの黄色の小鳥！あっ！飛び立ったわ！」 そして、その地図を作った。彼女に見えている、王国の地図を。そして宝の場所を記入した。 ヘレンと私は、魔法の国に没頭した。私はいつの間にか、彼女の兄の役割を演じるようになった。 「妹よ、あの悪い魔法を使う巨人を倒すのだ」 「私、怖くなんかないわ」 「そして、お前は女王となり、幸せに暮らすのだ。さあ宝を探しに行こう！」 「．．．！」 「？」 「貴方は兄じゃないわ！ただの人間よ！」 突然ヘレンは彼から遠ざかり、それ以降、調査旅行に着いて来ようとはしなくなった。 「日常生活の中にも魔法はあると思うんだが、ヘレン？」 「そうよ。兄は、結婚して平凡な暮らしをする、と言う魔法をかけられたの。 それで、それに我慢できず、宝物を捕りに行って、あんな事に...」 そして、ある日。調査地域の地層から作り出した、この土地の過去の地形図を見て、私は驚いた。 それは、あのヘレンと共に作った、魔法の国の地図、そのものだったからだ。 その時、ヘレンは魔法の国へと、一人で歩いて旅立った後であった。 これでは、彼女の兄と同じく、途中で行き倒れてしまうかも知れない。 私は彼女の後を追った。そして彼女を救い出し、そのまま旅立って、結婚したのだった。 それから１６年。私達の子供も大きくなった。彼は母親ゆずりの好奇心に満ちた子供だ。 私の家には、科学書しかない。しかし彼はそれを読んで、おとぎ話を作り出す。 いつに日か彼に、我々夫婦の過去の事を伝える日がくるだろう。 ．．．．．．．．．．．．．．
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三分 小説 備忘録 [どんな落ちだっけ？] |
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