3 Minutes World 3Minute World 3Minutes World 3Minutes World 3Minutes World 3Minutes World 3Minutes World 3Minutes World 3Minutes World

救命艇の叛乱-文化出版局
救命艇の叛乱


それいけドジャース Dodger Fan ウィル スタントン 訳:浅倉久志 の あらすじ


「なんて事だ〜」

ジェロームはテレビのスイッチを切った。
大好きなドジャースがボロ負け。思えば、この三連戦、サヨナラ負け、雨で中止、
そして今晩のボロ負け。良い所なしだ。せっかく休暇まで取ったのに!

家に居ても腐るので、気分転換に散歩に出た。
すると、見知らぬ看板が。

「火星にいらしゃいませんか。貴方をお待ちしております」

(なんだ、こりゃ?)
ジェロームは看板のかかった一室へと入って行った。

「いらっしゃいませ、あなたが火星に、ご興味を持ったのは、どんな点ですか」
「いや、ただドジャースと言うチームの、無様な試合を見なくてすむ土地に行きたいだけさ」

「ただいま、ワープ連続体が動いておりまして、すぐに旅立たなくてはならないのですが」
「別に、一週間は休みを取ってあるよ」
「それでは!」

ジェロームが火星に着くと、

総理、経済連合会長、火星新聞社主たちがジェロームを待っていた。
ジェロームは火星をあげての、大歓迎を受けた。

「この度は、おいで頂きありがとう、ございます。これを機会に、
   より両惑星の有効関係を強力にしていきましょう」

式典の後は、素晴らしい食事、豪華なホテル。朝は華やかな朝食会。

「いやいや、全てが素晴らしいねえ、火星は。ただ、目玉焼きはだけは半熟が良かったな」
「これは、失礼致しました。それで今日の午後にご予定ですが...」

「いや、ちょっと待ってくれ。俺は休暇に来たんだ。休暇と言えば、
   のんびりと野球見物と行きたいんだが..」
「わかりました、早速、ご用意致します」

火星の一流土木会社が、突貫工事で、野球場を作り上げた。
一流の運動神経の者を集め、催眠学習で野球を教え、2チーム作った。

その試合は素晴らしいものだった。
最初のイニングでヒットからの三重盗で満塁。それを相手チームが三重殺!

次のイニングは、監督が退場。審判の頭にはビール瓶が打ち付けられた!
いや、いや、凄い試合だ。こりゃ、凄い!

「ご満足頂けましたか?それは良かった。それでは、明日のご予定ですが...」

「明日のご予定は、野球だ。野球、野球、野球に限る!」

既に球場を取り壊していた建設部隊は慌てて修繕にかかった。

「今日はダブルヘッダーで、行きたいね。しかし夜には帰らないと、
   女房と出来上がったクリーニングを取って帰る約束なんだ」

数日振りに帰って来たジェロームに妻のクリオが行った。

「どこに行って来たの」
「火星だよ」

「あらそう、楽しかった?」
「まあまあってとこかな。火星人たちも頑張ってたが、まだまだ、俺達には適わんさ。
   奴らには、もう少しカーブ打ちの練習が必要だ」

..............


ま、そう言う事で、カーブが打てたり、円盤が遠くまで投げられたり、
ボールをゴールまで入れられたり、こう言う行為は、他の星では、どんな価値を持つんでしょうか?

記:2011.05.16

  3 Minutes World 3Minute World 3Minutes World 3Minutes World 3Minutes World 3Minutes World 3Minutes World 3Minutes World 3Minutes World

三分 小説 備忘録

  [どんな落ちだっけ?]




・ホーム
・海外SF1トップ
・インフォメーション
・掲示板
・お問い合わせ