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『小松左京フライバイガイド』
2000年10月号
−−−−−−−−−−−−−−− 刊行予定 −−−−−−−−−−−−−−−−− ◆10月6日 「さよならジュピター」発売。 徳間web書店、電子文庫パブリ 「ザウルス文庫」「BIGLOBE」「@nifty」「So-net(11月から)」の プロバイダーユーザーは、使用料と一緒に課金できます。 ◆10月18日「題未定」 ハルキ文庫 ◆10月20日『夜が明けたら』発売。 文春ウェブ文庫、電子文庫パブリ 「夜が明けたら」「海の森」「ツウ・ペア」「真夜中の視聴者」「葎生の宿」 「秘密」「長い部屋」を収録。 ◆10月27日 国土交通省 人類の未来に限りない励ましを与えてくれる都市を http://www.mlit.go.jp/kokudokeikaku/daishu/online/lec23.html ◆10月28日「日経ネットナビ」12月号 「今月のお薦めホームページ」「秋の夜長は読書」欄で、小松左京ホームページが 紹介されます。 日経ネットナビのホームページからもリンクされます。 −−−−−−−−−−−−−− 講演・放送 −−−−−−−−−−−−−−−−− ◆10月4日夜9時半から12時 フジテレビ 「世にも奇妙な物語」に「さとるの化物」が映像化されて放送されます。 ◆10月10日 『小松左京マガジン』創刊号のため、佐藤勝彦氏と対談。 「宇宙と文学」について。 ◆10月12日 CS・Sky Perfect TV「作家ほっとタイム」収録。 ◆10月16日 1時より徳間康快氏の葬儀。(新高輪プリンス・飛天の間) ◆10月21日 花博10周年シンポジウムで講演。 大阪いずみホール 「花博が残したものーガーデンプラネット」 参加申し込みは、花博記念協会(TEL:06−6915−4500)へ。 ◆10月24日 メガフロートシンポジウム 東京ビッグサイト 「これからの海洋利用とメガフロート新技術の可能性」にパネラーとして参加。 参加申し込みは、FAXで、03-5443-1975まで。 ◆10月25日 「科学と社会」研究会で、講話。 ◆10月27日 岡本太郎美術館「太陽の塔からのメッセージEXPO70」オープニング ◆10月31日 ミステリー大賞選考会。 第一ホテル東京 −−−−−−−−−−−−−− 臥猪庵 hic −−−−−−−−−−−−−−−−− 平成12年かんなづき(10月)10日 東京大学理学部の研究室に佐藤勝彦さんを訪ねる。2年前に建ったという新しい研 究棟である。東大教授の部屋としては想像していたよりも、かなり狭い。こちらは4 人でおじゃましたのだが、ソファに座って、いっぱい。秘書や助手の作業するスペー スはない。理論物理学では、おのおのが黙々とコンピュータや机にむかって作業でき ればよいので、あまりスペースは必要ないのだろうか。「禁煙」なので、灰皿はない。 さっそく「宇宙創生」のシナリオ(物語)についてうかがう。物理学者というのは、 この世に存在するあらゆる物質に普遍的に成り立つ法則を求めて、合理的に成り立つ 仮説を立てる。あとでその仮説にあった観測結果がでると、「ほら、いった通りでし ょ」と、小鼻ピクピクの気分らしい。 対談のあと、おなじ研究棟にいる松井孝典さんの研究室をのぞき、「一杯どう?」 とさそう。構内に今年の4月にできたばかりという「松本楼」で、一杯飲みながらあ いかわらずあちこちに手を伸ばしている松井さんの研究テーマのことを聞く。キュー バに衝突した大隕石「メネシス」の調査は、1kmのK/T境界地層が見つかったことで、 さらに急ピッチで進んでいる様子。スカンジナビアの海底で、隕石クレーターが発見 されて、火星のクレーターとの比較研究を進めるとか、タイタン調査衛星カッシーニ からのデータが来るから、とか、さすが比較惑星学者。2年前に胃を三分の二もとっ てしまった人とは思えぬ精力ぶり。佐藤勝彦さんとは同世代の学者として、宇宙の歴 史、地球の成り立ちについて、一番先端のところで一緒に楽しんでいる、という感じ。 ほんとうに、「科学って、エンタテイメントだ!」