まゆげちゃん、忘れ物を取りにお空へ帰るの巻。†_(゚ー゚*)β 1.もしかして? 7月の始めの日、妊娠検査薬なるものが陽性を示しました。 つまり、窓の中に青い縦線が現れたということです。 うーん、ついに来たか。 うれしくてたまらないというよりは、「さ〜てこれからどうするべ」 というかんじ。スーパーやデパートに行くと、なんとなく 子ども用品売り場が気になります。あと、妊婦さんを見かけると 「そのうちこうなるのかなぁ…」とさりげなく観察してみたりして。 とりあえず、おなかを冷やさないように、階段から落ちないように(笑) の2点に気をつけることにしました。 2.着陸〜。 検査で陽性が出てから1週間ほどして、病院で診察を受けました。 産婦人科の診察って、場所が場所だけに結構勇気が要りますね(^-^; まあいいんですけれど。 一応、子宮の中に黒い点を発見。赤ちゃんが育つ袋だそうです。 まだまだくっついたばかりということで、3週間後にまた見てもらう ことになりました。 おなかの中に何かいるという感覚はとても不思議で、 とりあえず「まゆげちゃん」という名前を付けて、 毎日なでたり、音楽を聞かせたりしていました。 (モーツァルトとかではなく、ボサノバとかジャズ…。) 3.ミニサイズ 3週後に再度検診に行くと、「う〜ん、赤ちゃんの大きさが小さいねぇ…」 と言われ、心臓や血液の流れも見えないので、途中で赤ちゃんが 育つのをやめた可能性もあるという話を聞きました。 自然に育つのをやめてしまうというのは、妊娠した例のうち、 1割から2割はあるそうです。それって結構高い確率ですよね。 ただ、1週間後にまた見て、その時に育っていれば問題ないとのこと。 う〜ん、一体、どう受け止めたらよいのか…(ーー;) ダメならダメで、はっきり分かれば対処の仕様もあるのだが…。 泣きつくべきだんなさんも、海外出張中。 どうすればよくわからず、とりあえず「財布の中のお金みんなつかったる!」 と気ばらしを敢行。しかし、主婦の血が流れる私は、セール中の細々とした 日用品や部屋着やCD(これは4枚!)などを買って早々に帰宅。 義母に報告する電話で初めて不安で泣いてしまいました。 だんなさんにメイルをしたら、1時間もしないうちに国際電話が。 また泣いてしまいましたが、「うずらが元気ならそれでいいのだから…」 という言葉に励まされ、なんとか暮らす決心をしました(<大げさな(^-^;)。 4.とことんつきあうぞ! 不安な1週間を考えると滅入りましたが、たくさんの情報を検索して とりあえず至った結論は 「どうなるかは、まだわからない」 「まゆげちゃんが選んだ道なら、とことんつきあうぞ」 ということ。 1時間ごとに前向きになったり、落ち込んだり…。 でも、なんだか気持ち悪いし、おなかも出てるし、もしかして…? 5.まゆげの意志 1週間後の検診で、大きさが全く変わっていないこと、心臓が 見えないことを確認しました。 そして、4日後に手術をすることを決めました。 血液検査用に採血し、心電図もとりました。 待合室で待っていてくれただんなさんに小さな声で 「ダメだったらしい…」 と言ったら、ちょっとだけ涙が出ました。 そのまま家に帰ると、どっと落ち込んでしまいそうだったので、 近所のおいしい中華料理屋さんでランチをして大好物のチャーハンを食べ、 大好きなキャラクターショップで買い物をして、帰りました。 実家に報告する電話はだんなさんにしてもらいました。 さすがに、手術の前日は落ち込んで、一人でいると涙が出ました。 布団にもぐってべそべそ泣いていると、そのたびにだんなさんが そばにきてくれて、話を聞いてくれて、ちょっと元気が出ると、 励ましてくれました。(;w;) 6.じゃ、またね! しめっぽい顔をして送り出すのはまゆげにふさわしくないし、 胸を張って、「じゃ、またね!」と分かれようと決め、 ずっと鼻歌を歌ったり、「ありがとう、よくがんばったね!」と 話しかけたりして、手術を待ちました。 手術自体は、15分と聞いていたので、そんなに不安はありませんでした。 一応、何かの役に立つかもしれないので、私の経験した手順を 書いておきますね。病院によって違うかもしれませんが、 参考にしてください。(しかもおばかなエピソード付きで紹介) 予約した日時に、診察券(保険証も一応)、手術依頼書(だんなさんの署名とはんこ付き) 、入院申込書、お金(保証金として3万円*、あとでおつりが帰ってきます)を提出します。 前日の夜から、飲食は一切禁止です(麻酔をかけるときにもどすと危険なので)。 化粧とマニキュアもしてはいけません(手術中に血色を見るので)。 あと、帰り用に、生理用のショーツを持参します。 *流産手術の場合、保険が利くので保証金は3万です。(15万払ってる人もいました。 恐らく、中絶手術でしょう)。そして最終的にかかった金額は2万円弱でした。 最初に簡単な問診を受けます。血液検査の結果をもらいました。 明らかにB型Rh+であることが証明されました(笑) 体調が悪くなければ、そのまま日帰り入院する部屋に行き、着替えて休みます。 ところどころで「手術の麻酔から覚めたら新生児の声がして落ち込んだ…」 というような書き込みを見かけて「うーん、それってどうよ?」と思い、 一応の激うつに備えてデパス0.5ミリの隠し玉をまさに隠し持っておいたりは してみたのですが(笑) 私の部屋も確かにナースステーションの近く=新生児室の近くでした。 まぁたまに声が聞こえたりとかはしましたけれど、「おー、これからいろいろと 大変だろうけど、おまえもがんばれよ〜(ジミー大西風)」という感じでした。 なにより、隣の部屋の方は朝に産気づいたらしく、時折苦しそうに 「ふー、ふー、」と言ってます。こちらのほうも、壁越しに 「がんばれー、がんばれー」と応援してました(<小声で)。 大変なのも、がんばっているのも、みんなみんな一緒ですものね。 で、休んでいる間に、あとで麻酔をかけるために静脈に点滴をされます。 始めはブドウ糖5%液でした。慣れてしまえば別に気になりません。 次に、痛み止めの注射をします。これが結構、手ごわいシロモノです。 日本脳炎とかインフルエンザ級です。でもまぁ覚悟していれば平気です。 帝王切開のときなんかに使う強力タイプらしく、確かにしばらくすると くらくらとしてきます。元々私は薬がよく効くタイプなので、 ボーっとして、なんだかちょっとお酒に酔ったような感じで 気持ちよくなってきました。 「え〜へ〜へ〜。これなら何があっても大丈夫さ〜♪」 と調子よかったのですが、だんだん気持ち悪くなってきて、 「手術中のねげろだけは勘弁〜(;w;)」とそればかり気になって、 悲しいとか、痛そうだとか、不安はどこかに吹っ飛んでしまいました。 気持ちわるいの効果ってスゴイ(笑) 手術台に乗って、あれこれ機械をつけられ、「じゃ、麻酔をします…」 と言われてからは、なんだかあっという間にベッドに戻っていました。 台から移されたりするときに「ごろっ」と移動する感覚を時折ほんのりと 感じていて、全部で5秒間くらいしか経っていないような気持ちです。 ベッドに戻ったことに気がついたときに「きもちわるいですぅ…」と言ったら 用意をしてくれました。もどしたらちょっとホッとしました。 (ということはたぶんねげろはなかったらしい…よかった(^。^;)という感じ。 最後の尊厳というのか、なんというのか…(笑)) しかし、あとからまだまだ気持ち悪いの波状攻撃がきて、 麻酔がよく覚めぬまま、「う〜〜〜ん」と立ち上がり(危ないな〜(^-^;)、 部屋の洗面所の前で座り込んでいたら、看護婦さんに非常に驚かれました。 「まだ寝てなくちゃ!」と言われたので、とりあえず横になりました。 そうしたらこんどは、クーラーが寒いし(出血のせいで体温が下がるみたいです)、 おなかはまさに生理痛だし(2日目の一番腰が重い時くらい) 「寒いよう…おなか痛いよう…」と頭の中のだんなさんに訴えかけてました。 (生理のときにそうしているので(^-^;でもこれがよく効きます。 だんなさんいつもごめんなさいm(_ _)m) しばらくしたら、少しだけ元気が回復して、PHSを持ち出して窓際で 電源を入れてみましたがNGでした。ちぇっ、とカバンに投げ込んだらその 1分後くらいに看護婦さんが巡回に来ました。セーフ! 看護婦さんは、たぶん30分おきくらいに、出血や顔色などを見に来るみたいです。 2時間後くらいにちょっと復活したときには、血圧を測り、点滴をはずしてくれます。 そして止血帯(これがすごいんだな、横モレ後ろモレ絶対なしという感じの 頼もしいヤツ)のようなものをはずして、超巨大ナプキンをあててくれます。 そのあとトイレに行ったら、ボーっとしているせいもあって、 うっかり巨大座布団を便器の中に落としてしまいました。 「あ゛ぁ〜〜〜っ!」とさわいだら「どうしましたかっ!?」と驚かれましたが すかさず替えの座布団で対応しました。すばらしい。 ちなみに出血ですが、私は赤ちゃん自体が小さかったせいか、 とても少なかったです。普通の生理の終わりかけくらい。 痛みも、いちばん痛いときで2日目の腰がずーんと重いときか それよりやや軽いくらい。しかも続いたのは30分くらいでした。 もちろん、週数・大きさ・個人差などがかなりあるとは思いますが、一応。 午後の外来の診察前に、医者から、手術の経過や今後の生活の注意点などを 説明されます。シャワーは明日からOKで、おふろにつかれるのは1週間後から。 そして毎朝基礎体温をつけるそうな。水銀5分間をすすめられましたが、 たぶん電子1分間になることでしょう(笑) 病室に戻ってしばらくすると、軽食(クロワッサンと紅茶)を持ってきてくれました。 12時間以上ぶりの食事だわ〜(T▽T)めしだめし〜!! しかし、気持ちとは裏腹に食欲が出ないのはなぜ…(ノ_ _)ノ 公衆電話からだんなさんに電話をしたら、すぐに面会に来てくれました。 (くまのプーさんのぬいぐるみ付きで…しかもカバンからはみ出てる…(笑)) よくがんばったね…とだんなさんが涙ぐみそうでした。 (私は気持ち悪さと戦いつつ、どうにかクロワッサンを食べてました(^-^;) それからしばらくうだうだしていたのですが、頭痛と吐き気が止まらなかったです。 生理前の親玉って感じです。ホルモンバランスが急激に変わっているせいだと 思います。「性転換手術とかってこんな感じなのかなぁ…」とだんなさんに 言ったら、笑われました。 2時間後くらいに、ナースステーションに挨拶をして、受付で精算して お釣りをもらい、4日後の予約をとって帰りました。その次はさらに1週間後です。 大勢の妊婦さんたちの中を「くまのプーさん」入りのバッグで歩きましたとさ… アハハ。 歩いて5分の道を、20分くらいかかって、おうちのベッドに到着〜。 途中で見かけた、おばあさんが押している「いすにもなるショッピングカート」が 欲しかったです。本気で。(ノ_ _)ノ 帰ってきて、私の一番大好きな場所、たくさんのぬいぐるみたちが ならんでいる棚のすみに、私の使っているお気に入りのコップに水を入れて 置いておきました。ここならまゆげもさびしくないかな、と思ってね。 というわけで、まゆげちゃん、またね!