1999年10月8日予算委員会質疑<都市整備委員会所管>


○石塚 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。


◆木下 委員 助役にお聞きしますけれども、世田谷区「せたがやの家システム」選定会議設置要綱について、この前、この情報が初めはないというふうにうそをつかれたということと、その後出さないということですね。そういう要綱があるにもかかわらず出さないということで、所管から言われたということについて調べてみるというふうにお答えになりましたけれども、その後、どう調べられて、どういうご感想をお持ちになりましたか。


◎水間 助役 さきの委員会におきまして、確かに委員の要綱に対しまして、いろいろ課長、部長等の云々の話がございました。そういった意味で、係争中のこともあって判断に迷ったんじゃないか、調査してみますということで、その後、私の方としても調査をいたしました。結果として、当要綱は存在いたしております。また、公開、提出につきましては、係争中のこともあり、確かに一部部長等々の判断も迷ったというようなことも聞きました。

 いずれにいたしましても、これは係争中のことでありますけれども、基本的には公開すべきということで指示をいたしました。


◆木下 委員 部長は今回の問題についてどのようにお考えですか。


◎岡沢 建設・住宅部長 経緯につきましては、今助役がお答えしたとおりです。私も要綱につきましては当時の部長決定でつくったものでありまして、公開するしないという判断は部長がするべきだろうというふうに思いまして、助役にそのように申し上げて公開をしていきたい。


◆木下 委員 きょうも要綱に基づいて質問しようと思ったわけですけれども、それがやっぱりできなくなったわけですね。やはり要綱などというものは議員が求めたらすぐ出すべきものであると、そのことだけ申し上げておきます。

 先ほど二子玉川の再開発の問題で二百億円もの公園の問題、買わざるを得なくなるだろうという話がありましたけれども、実はこれを調べていきましたら、当時この駅側に、つまり再開発を実現するために都市計画公園を東の方に移したわけです。そのことによりまして公園の規模が縮小される形になったわけです。それを補てんするために、喜多見の車庫をつくるのと合わせた砧のふれあい広場ですか。当時砧西公園構想になっていましたけれども、そういうふうに移していったわけですね。先ほどの大庭さんの質問ではありませんけれども、あれだって結局百億円かかっているわけですね。つまりもう二子玉川の再開発には百億円ものお金がそれ絡みで実際には支出されているというふうに言っても過言ではないと思うんです。

 それを調べていきまして、いろいろ情報を出していただいたんですが、こういうことに気がつきました。つまり東急と協定を結んでいるのと同じように小田急とも協定を結んでいるのではないか、それで喜多見はないかというふうに聞いたんですが、初めはあるのかないのか、何か非常にあいまいな答えだったわけですけれども、昨日それを出してこられました。ただ、それを読んだだけでは全貌がまだつかめないわけですね。当時経堂の車庫を喜多見の方に移すということと、やはりこれは全部リンクしてくるわけです。そうしますと、経堂の車庫跡地の用途変更もあわせて、あれは五〇〇%の容積率をなぜか三〇〇%に減らしたということもございます。それから、駅前の再開発を考えればOXの問題もあるし、経堂の再開発でいきますと、あそこは農大通りが先行していたにもかかわらず、それがむしろ北側の方に移るような形に最近なってきているわけですね。そういうことを含めて経堂の車庫跡地の利用、あるいは駅前の再開発といったものに絡んで小田急との間で協定なり覚書といったものは存在するのかしないのか、その辺についてお答えいただきたいと思います。


◎板垣 交通企画課長 昨日も委員から経堂駅付近の協定等についてないかというお話がございました。それで今、調査中でございます。そういうところがあるかどうか、今調べておりますので、その結果でお知らせしたいと思います。


◎水間 助役 協定があるかないかというようなことがいろいろな形で出てくるわけですけれども、当初二子玉川も秘密協定というようなことが言われているわけでございますが、こういった都市計画事業と申しますのは非常に長い時間を要します。そういった意味では、関係する担当者等々もいろいろ変わってまいります。そういった意味で、節目節目においてお互いの将来に向かうべき意思を確認するというようなこともございますので、そこら辺のところの協定の意味はご理解を願いたいと思いますし、いろんな形で今後ともそういった形の問題は出てくるということでございますので、ご理解を願いたいと思います。


◆木下 委員 議会と議論するときは、やっぱり全部手ごまは出してくださいよ。そうしないと、やっぱりきちっとした議論ができないんですよ。二子玉川だって、三月に共産党さんが出せと言ったのが七月まで出なかったんですよ。そういうことをやっているうちにどんどんどんどん事業は進んでいくわけですよ。下条さんが言ったように、あれでもし東急が倒れてしまってうまく再開発がいかないということになったらだれが責任をとるんですか。そういったことについては協定の問題は大事ですよ。つまり、あそこで例えば二百億円で買わなければいけないという話があったけれども、同じ規模の公園用地を無償提供するということになっているわけですね。しかし、それが本当に確実なものかどうかというのは大きな問題ですよ。そういうことも含めて洗いざらい出すべきだと思います。

 それで、企業との協定などというものは、探さなければわからないとかいうそういう話ではないでしょう。基本協定なんだから、そういうことについては整理がついているはずですよ。もう一度尋ねますけれども、あるのかないのか、その辺はまだわからないんですか。


◎水間 助役 まず二子玉川の協定で申し上げますけれども、これは私どもは、別に隠している、隠していないという問題ではなくて、相手の立場も企業としてありますから、それの了解をとって出したいというようなことでございまして、別に隠しているとかそういったような問題ではございません。

 喜多見の問題、経堂の問題等につきましては、何か昨日そういったような要望があったようでございまして、私どもは現在それにかかわることにつきましては調査をいたしている。こういう状況だというふうに担当から報告を受けております。


◆木下 委員 もうその質問は、質問通告に基づいて、私は本会議でやっているわけですよ。つまり二子玉川と同じような企業間との協定が小田急等にないのかどうかと、そのことについて申し上げた。そうしたら、原部長がお答えになったのは、つけかえ道路の問題等そういうのをやっておりますと、そういうことはお答えになりましたよ。でも、二子玉川と類似のような協定についてはないのかということについてはお答え──だったら、きのう出してきた資料は、本会議のときに答えていなければいけない性質のものですよ。そういうふうに、行政が都市計画の問題についてすべてことごとく隠そうとしている。そのことは事実ですよ。やっぱりすべてをオープンにするところしか議論は進まないわけですから、ぜひそういうふうにしてくださいよ。それは約束してください。


◎水間 助役 私どもは、そういったことに関しては、隠そうとかそういったことは全くございません。もちろん情報公開のそういった原則にのっとり公開をしていくことは当然でございます。


◆木下 委員 結局ただいまの二子玉川にしても、二子玉川だけの話じゃなく、三軒茶屋の再開発についても協定書に入っているわけですよ。つまり相手の企業に便益を与えるかわりに無償で提供しろというような約束事ですよ。こういったことがいいのかどうか、このことについては、十分調査の上、議論をきちっとしたいと思います。
 終わります。


○石塚 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。

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