2005年3月28日予算特別委員会質疑<補充>


平成17年  3月 予算特別委員会
平成十七年予算特別委員会
予算特別委員会会議録第八号
日 時  平成十七年三月二十八日(月曜日)
場 所  大会議室


 
 それでは、質疑に入ります。
 無党派市民、どうぞ。

◆木下 委員 本会議で余りできなかった下北沢の問題についてお尋ねいたします。
 下北沢の地区計画の素案の説明会があったわけですけれども、地区内の容積率が三〇〇%のところが五〇〇%に、二〇〇%のところが三〇〇%へというふうに緩和されているわけですね。街並み誘導地区計画も本質的には緩和措置となっていまして、下北沢には防災が必要だと言っている割には高密度化されることを目指しているわけですね。容積緩和は骨子案ではなかったわけですけれども、なぜ骨子案では示さないで素案の段階で出てきたのか、ちょっと説明していただけますか。

◎真野 北沢総合支所長 骨子案の中では、特にそういう容積率については細かくお話はできませんでしたが、素案の中で提示をさせていただいております。道路が広くなることによって容積率を有効に使っていただくとともに、町並みを形成していく上でのガイドラインといいますか、ラインをそろえていくということもございまして、壁面後退線の指定及び道路斜線の緩和等も含めまして緩和しているような状況でございます。

◆木下 委員 とにかく容積率緩和というのは大きな問題ですよね。それで緩和してしまえば、皆さん、商業者であれば、もろ手を挙げて賛成するようなところがあるわけですよ。ですから、これを骨子案に出していなかったというのは非常に不当なやり方だと思いますね。
 それから下北沢の魅力を守るとして、素案では地区内の高さ制限二十二メートル、十六メートルというふうに網をかけているわけですけれども、補助五四号線、区画街路一〇号線、茶沢通り沿道の敷地面積五百平米、二千平米にそれぞれまとまった場合には、四十五メートル、六十メートル、三十一メートルといった緩和措置がとられているわけですね。なぜ緩和措置をとる必要があるのか。また、五百平米、二千平米とまとまれば補助金がつくというような話が、これは懇談会の中でも話が出ていたわけですけれども、そういうことがあるのかどうか。私は緩和措置は必要ないと思うんですけれども、その二点について。

◎真野 北沢総合支所長 土地の利用ということでご質問いただきました件につきましては、商業地域ということでございまして、現在、高さ制限がない地域でございます。ですから、敷地面積が大きい敷地については、高さが百メートルとか、そういう建物もできるような状況でございます。そういった中で、建物の高さをある程度制限することも必要ではないかということで、基本的には今委員ご指摘のように二十二メートルのところと十六メートルという基本線を考えさせていただいております。その中で、ある程度土地がまとまった形でできたものについては、土地の有効利用、またはその周辺地域への緑地とか、そういう空地を設けることによって、ある程度の高さについては認めていこうということで、敷地の大きさによって高さを抑えていくということで提案させていただいております。
 また、補助金の件につきましては、そういったことでのお話は、特には懇談会の中で説明をさせていただいておりますけれども、さまざまなまちづくりの手法がございますので、そういう中での形の一例としてご案内をさせていただいているものでございます。

◆木下 委員 私はこの下北沢の計画が五四号線ありきで進められてきたことに非常に危惧を持っているんです。
 ところで、下北沢の連続立体交差事業で、既に立体交差化済みの環状七号線は、建運協定の定義の「道路と幹線道路とが二カ所以上において交差し」の交差道路としてカウントしないという答えをこの議会でいただいたわけですね。そうすると、補助五四号線と二六号線が連続立体交差事業を進める上での必需事業として位置づけられていることになりますけれども、そういう理解でよろしいのでしょうか。

◎株木 都市整備部長 連続立体交差事業につきましては、こういった都市計画道路と二カ所交差しているとカウントすることが必要でございまして、補助二六号線及び補助五四号線について交差道路としてカウントされているということでございます。

◆木下 委員 大事なことは、連続立体交差事業はガソリン税、重量税の金が出るわけですけれども、この五四号線や二六号線がもしないとすれば、つまり廃止してしまったとすれば、これは連続立体交差事業自体が成り立たないという関係にあるわけですね。ですから、五四号線についてはつくるかつくらないかという議論はほとんどされていない。むしろ五四号線については、これがなければ連続立体交差事業が進められないのだというような議論もずっとされてきたわけです。
 そうしますと、非常に問題なわけですよ。五四号線ありきというのは、まさに五四号線がなければ連続立体交差事業が成り立たないという関係にあったわけです。ところが、去年の四月一日に建運協定は国土交通省の要綱として変更されました。その際にその必須条件はとられたわけですね。四十分以上の踏切遮断があれば連続立体交差事業がほぼできるような形に変えられています。そうなりますと、五四号線は都市計画決定されたけれども、認可の段階で必ずしも五四号線をつくるということをしなくても、連続立体交差事業は進められるようになったんじゃないですか、いかがですか。

◎株木 都市整備部長 確かに昨年四月一日からそういった建運協定の新たな要綱ができたことは事実でございますけれども、その要綱がさかのぼってこの連続立体交差事業に適用されるというものではございませんで、あくまでこの連続立体交差事業が認可された時点の要綱によって、これは認可されているというものでございます。

◆木下 委員 今株木さんのおっしゃったことというのは、要するに五四号線をつくらなければ連続立交は成り立たないのだということを重ねて言ったようなことになるわけですけれども、必ずしもそうじゃないと思うんですね。といいますのは、要綱が変わったという段階で、しかも、最近では、今まで都道府県しか連続立体交差事業ができなかったものが市町村まで拡張してやられる、そういうある種の緩和措置もできているわけですね。
 そうすると、今までの連続立体交差事業は、道路と再開発を義務づけして、それをかなりもう事前から周到に用意して、そのことを国土交通省が認めた上で、それがゴーサインになったわけですよ。意図としては、下北沢の大規模再開発をやるためにそれが仕組まれているということは見え見えなわけですけれども、しかし、要綱改正によって、これは五四号線をもしつくらないとしても認可がおりたわけじゃないわけですよ、都市計画決定の段階で連続立交を決めただけのことですから。ですから、論理上でいけば、五四号線をつくらずともやることはできるし、実際には五四号線が本当にこの地域に必要なのかどうか、そのことがこの下北沢についての一番肝なわけですよ。
 つまり、五四号線をつくることによって、先ほどの二十二メートルの網とか十六メートルの網を崩すような四十五メートル、六十メートルの高さの建物ができることが、現実の問題としてできてしまうわけですね。だから、網をかけて非常に抑えた、抑えたというふうに言うけれども、五四号線や駅前の広い広場ができなければ、高い建物は建たないわけです。
 下北沢の魅力というのは、やはり三、四階建ての建物がずっと、せいぜいそのくらいの建物で、回遊性に富んだ魅力のある町なわけですね。そういった町を守っていくためには高い建物は必要ないし、防災上も非常に問題がある。また、小田急線の跡地も広大な敷地ができるわけだから、本来だったら、そこの敷地の問題をまずは考える。まちづくりについてどういうものができるか考えた上で全体のことを考えていくべきである。五四号線については本当に必要かどうか、これからでもきちっと議論をして、必要がないということになると私は思います。ですから、五四号線についてはつくらない、その上での下北沢のまちづくり計画をきちっと考えていく、そのことが何よりも必要だというふうに思っております。
 区長はどう思われますか。

◎平谷 助役 連立事業を契機といたしまして、さまざまなご意見を賜りながら、総合的なまちづくりを進めていきたい、このように思っております。

◆木下 委員 連続立体交差事業というのは、一九六九年にできた、道路を中心とした総合施設の計画です。

○新田 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。