2005年3月23日予算特別委員会質疑<都市整備>


平成17年  3月 予算特別委員会
平成十七年予算特別委員会
予算特別委員会会議録第六号
日 時  平成十七年三月二十三日(水曜日)
場 所  大会議室



○新田 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。

◆木下 委員 下北沢の小田急線が地下に潜った後の計画を区はこの前の公共交通機関対策等特別委員会で公にしましたけれども、建設省と運輸省が結んだ協定で建運協定というのがあって、これが連続立体交差事業の基本文書になっているわけです。これの十条に、都市計画事業施行者は、連続立体交差化によって生じた高架下に国または地方公共団体がみずから運営する公共の用に供する施設で利益の伴わないものを設置しようとするときは、高架下の利用につきあらかじめ鉄道事業者に協議するものとし、鉄道事業者はその業務の運営に支障のない限り協議に応ずるものとするという条項があるんです。
 これは要するに、高架下と書いてありますけれども、地下にした場合は当然地上も含まれるという解釈になると思います。それから、業務の運営に支障のない限りというのは、これは鉄道事業ですから鉄道事業に支障のない限りということだと思うんです。ということは、あらかじめ公共の用に供する目的の施設について十分区あるいは東京都は考えていなければならないわけですけれども、それについて一五%の公租公課分は別として、どういうふうに使うか、そういった議論はきちっとしたことがあるんですか、いかがですか。

◎工藤 交通企画課長 下北沢の地下になった上での上部利用についてのお尋ねでございます。これにつきましては、前回、特別委員会でお示ししました上部利用案は、地元の方々のご意見も踏まえて策定されました三駅周辺のまちづくりの整備計画等を受けたものでございまして、東京都と鉄道事業者と協議を進めるためにまとめたものでございます。
 基本的には、区が公租公課で利用できる部分は上部利用の一五%相当とお聞きしておりますけれども、優先的に検討、整備していく施設について財政状況等を踏まえてまとめてきたものでございます。

◆木下 委員 では、一五%以外のところについて利用する計画はあるんですか。

◎工藤 交通企画課長 前回、公共交通機関対策等特別委員会でお示ししているように、一五%を超える部分についても優先順位等を示しております。

◆木下 委員 そうすると、公租公課の一五%以外のところは平米当たり大体幾ら払うんですか。

◎工藤 交通企画課長 平米当たり幾らということよりも、借りる場合は鉄道事業者の貸付規則に基づいて借りるということが建運協定等に規定されておりますので、そういったこと等を勘案しながら、私どもの方も借りる際には十分に地価の動向等を吟味した上でやっていくことになるんだろうというふうに思っております。

◆木下 委員 これは協議に応じなければならないとなっているわけだから、きちんとしたプランを立てて交渉に臨まなければいけないわけです。だから、一五%以外で使うということであれば大体幾らぐらいの予算でできるかということをあらかじめつかんでいなければいけない。そういった予算計画等についてはつかんでいるんですか、つかんでいないんですか。

◎工藤 交通企画課長 上部利用が実際に可能になるためには、およそ十年ほどの時間が必要でございます。今はまだその段階まで至っておりませんので、少しその前からは準備させていただきますけれども、今の段階ではまだその段階に至っていないのではないか、このように考えております。

◆木下 委員 あらかじめ協議しなければならないと書いてあるんだよ。下北沢はこれからだろうけれども、梅ケ丘の高架下の利用について、これはOXが入るというようなことについても取りざたされているし、高架下に小田急の業務施設が入るということが言われているわけです。そういうことが言われているということは、この前もお認めになったけれども、高架下の利用については梅ケ丘のまちづくり懇談会等で公共利用の協議をしたことがあるんですか。

◎安水 北沢総合支所街づくり部長 梅ケ丘駅の高架下等については、十年から十二年だったと思いますけれども、地元懇談会、それから町会、商店街等にご説明申し上げまして、要望を踏まえて世田谷区案としてまとめた経緯がございます。

◆木下 委員 梅ケ丘のまちづくり懇談会の議事録を読んでも、あるいは下北沢での懇談会の議事録を読んでも、町の人たちは高架下というのは小田急線のものであって、小田急にお願いするものだと思っているんだよ。そうではなくて、公共側がきちっとした計画を立てれば協議に応じなければならないと書いてある以上、公共的な利用についてきちっとプランニングをしなければいけない。そういう姿勢で懇談会でも議論していない。
 そして、高架下に例えば梅ケ丘ではOXができるなどということになれば、前は高架下の利用については派出所とかインフォメーションセンター、あるいはタクシーの乗降場というようなことが書かれていたわけです。それについては協議したことがあるんですか。

◎安水 北沢総合支所街づくり部長 委員のおっしゃる話というのは、平成元年とか三年の調査報告書と思いますが、その後、世田谷区として高架下利用について地元の方々にご説明いたしまして、地元として要望書が平成十二年だったと思いますが出ておりまして、その中には、委員もご承知だと思いますけれども、自由通路とか駐車場、駐輪場、公衆トイレ、そういう要望を踏まえて世田谷区の案、世田谷区として設置するものも幾つかございますけれども、シルバー人材の関係とか集積所とか、そういうことでまとめてきております。

◆木下 委員 公租公課一五%についてはあれこれ言うだろうけれども、しかし、公租公課一五%以外にも公共的に使えることもあるし、それから、当初福祉のまちづくりとしてインフォメーションセンターや派出所、コンコースの下を自由通路にするような絵もかかれていたわけだよ。だから、そういった意味ではきちっとそういう議論をしなければいけない。
 それで、何よりも議事録等を読んでよくわかるのは、建運協定十条のことなんて知らないですよ。そういったことについて懇談会の人たちは知っていますか。区民は知っていますか。いかがですか。知らせましたか。

◎安水 北沢総合支所街づくり部長 建運協定等については、地元の方々にどこまで周知できたかは私として不明でございますけれども、しかし、一五%枠以外のところも、区が整備するもの、小田急電鉄にやってもらうもの、これはしっかりやってきたというふうに認識しております。

◆木下 委員 今、周知云々と言ったけれども、知らせたことがあるんですか。建運協定十条というのがあるということについて知らしめたことがあるんですか、いかがですか。

◎安水 北沢総合支所街づくり部長 私としては、今のところ不明でございます。

◆木下 委員 町の人たちは、高架下の利用というのは小田急のものだと思っているんですよ。そうではない。高架下について公共的に使うのであれば積極的に公共的に使うべきものであって、それは協議に応じなければならないということになっているんです。そのことについてきちっとした議論をしていないで、しかも、下北沢の高架上の利用については東京都の調査報告書が書いたものよりも、非常に公共利用としては後退している。そういった状況について、公共利用としてどうするべきか、これからきちっと協議すべきだと思いますよ。そういうことをやるおつもりはありますか。

◎安水 北沢総合支所街づくり部長 今回は区案でしたけれども、今後協議しながら進めていきたいと思います。

◆木下 委員 税金を投下してつくるものですよ。

○新田 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。