2005年3月14日予算特別委員会質疑<総括質疑>


平成17年  3月 予算特別委員会
平成十七年予算特別委員会
予算特別委員会会議録第二号
日 時  平成十七年三月十四日(月曜日)
場 所  大会議室



○新田 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。

◆木下 委員 私も三月二日の本会議の続きでお聞きしたいんですけれども、二月十八日付の毎日新聞について、区長は読んでいらっしゃらなかったようですので、改めてご感想をお聞きしますけれども、いかがですか、小田急線の最近の事件について。

◎熊本 区長 読ませていただきました。そして、三年延期になったということも知りました。
 私としては、ご承知だと思いますけれども、平成二年の都議会議員のときに、あかずの踏切の解消のための質問をいたしました。それにこたえて鈴木知事が都市計画変更されて高架になったわけですから、そうした私としては、当然、一日も早くその事業が完成することを願っている者の一人です。ですから、三年おくれたということについては、私個人的な意見としても残念だと思っておりました。読んだときの感想は以上です。

◆木下 委員 三年おくれただけじゃなくて、もう既に四年延期をした後の再延期なんですよね。最初六年で済むというやつが都合十四年かかるんですよ。それだけの長い期間がかかるということについてはどう思われるんですか。

◎熊本 区長 申し上げましたように、残念に思いますよ。

◆木下 委員 小田急線の一審の判決で住民側が勝ったわけですけれども、その際の違法の理由として、この前も本会議でも述べましたが、要するに事業期間が適切でない、六年でできるはずがないと。つまり、狛江地区ですら七年という予定をしていたわけですよね。それを、今度、今の経堂工区について六年でできるというふうに言った。実際に判決が出るときにもできていなかったわけですよ。それで延期したわけですね。
 それで、二審の訴訟の中で、本年度末までに必ずやできると言っていたわけですよ。ところが、それもできなかった。ちょうど三月二日に区長と議論をして家に帰ったらニュースが入ってきまして、インターネットでもいち早く出ていましたけれども、要するに、小田急線の訴訟が最高裁で審理することが受理された、上告が受理されたと。しかも、原告適格について、二審は原告適格がなしということではねたわけですけれども、つまり門前払いをしたわけですが、それについて大法廷に回付される、そういうふうになってきた。
 小田急線の問題は、非常に長い間、ずっと世田谷で問題になってきた問題ですし、これは世田谷区政にとっても極めて大きな問題だと思うんですよ。大法廷に回付されたというのは、去年法律も改正されていますから、流れからいきますと、恐らくもう一度まな板に乗る形になってくるだろうというふうに思うんですけれども、区長は、ずっと高架を推進されていた立場から、どう思われますか。特に高架の方が安く早くできるということで当初始まったわけですけれども、今はどういうふうにお考えになっていますか。いやいや、区長がうなずいて……。

◎平谷 助役 今係争中の事案ということで、とりわけ委員おっしゃるように、行政事件訴訟法の改正に伴う原告適格、これを広くということで大法廷の方へと、それも私どもは承知しておりますが、いずれにしても、今後の推移を見守りたいと思います。

◆木下 委員 そういった流れの中で、来年度の予算にまで、まだ再延期の認可もおりていないのに、予算が組まれているということがあるわけですね。それについてはどうお考えですか。

◎平谷 助役 これはこの間申し上げておりますように、昨年の十二月ですか、地方財政法に基づきます文書協議が東京都から参りました。その文書協議の中の要素といたしまして二つの要素がございまして、十六年度の第二次補正予算案に係る部分と平成十七年度当初予算に係る部分、これがございました。私どもとしては両方に計上したと。

◆木下 委員 もうその話は聞きましたので、区長の感想を求めたんですけれども、これはいいです。
 ケヤキの問題をお聞きしておきます。
 ケヤキについては、これは界隈賞を与えていたということについては、区長はご存じでしたか。

◎株木 都市整備部長 当時、世田谷区として界隈賞を設定して、あそこが選ばれたことは事実でございます。

◆木下 委員 どうも今の区長の対応を見ますと、知らなかったということだと思いますね。
 それで、この前、よくお調べになって、聞く耳を持つから、区民からいろいろ要望があっても、それは職員のこともよく聞くんだと。よくいろいろ聞いたから、それで判断したんだとおっしゃったけれども、でも、界隈賞になったということすら知らないで、これについて判断をされたわけですね。

◎平谷 助役 二十八日に、工事再開に至る事前の段階で区長にご報告をいたしました。その際、自由通路の関係と歩行者の危険性、なおかつケヤキの移植の時期が限られると。それらこれまでの区の取り組みと議会のご意見等を賜っている状況をご報告し、二十八日再開ということで今日に至っております。

◆木下 委員 私が本会議で聞いたのも、界隈賞まで与えた。しかも、ケヤキについてランドマークとして世田谷区が認定した。にもかかわらず、あれを切ってしまうという形がとられた。
 議論はいろいろありました。そういった中で、今回、みどりの基本条例までつくられた。まさにそのときにああいう木を切ってしまう。だから、聞く耳を持つというのであれば、そこに至る経過についてよく調べていただきたい。それは区長に何度も区民の方から要請もあったわけですよ。それから、私も本会議でぜひと助命嘆願をした。切られてしまった。そういったことについて、聞く耳を持つというのであれば――しかも、繰越明許になって、来年度まで予算は使えるようになっているわけですよ。それで、いろんな疑惑というか、対応について、世田谷区が本来区民に説明会をすべきこともやらなかった。そういうことも指摘されているわけですから、当然、聞く耳を持つ区長としては、そういったものについて十分話を聞きながら、延期も考えながらおやりになるというのが私は筋だと思うんですけれども、なぜそういうことをされないんでしょうか。

◎熊本 区長 今も助役からお話がございましたけれども、助役の方からの説明を伺いました。そして、その話の中で、公益性の問題等々ありますので、そして、移植する対象になっているケヤキの状況等も伺いまして、時期的には現在移植等をする時期であるなと判断をしたわけでございます。

◆木下 委員 一本は切ってしまったわけですよ。それで、問題は、あそこに狭い島をつくって、そこに押し込めるという形で移植もされると。そういった形で貴重な緑が失われたということもありますし、それから、これは連続立体交差事業の駅前広場というもののあり方として、やはり非常にいろんな問題がある。
 これからいろいろ議論になってくるでしょうけれども、聞く耳を持つと言いながら、独裁者ではないとまでおっしゃった。それは、十分事実を調べた上で判断されることであればよろしいけれども、ただ単に職員から話を聞いただけで、それをうのみにして判断されるというのは、決して聞く耳を持つわけでもないし、目も持っているわけでもない。そういったことでやられるのはいかがかと思います。いかがですか。

◎熊本 区長 私は区の職員を信頼しておりますよ。疑いは持っておりません。そうでしょう。私一人ですべてができるわけじゃない。区の職員の協力をいただいて、八十二万区民のための行政をしていくという立場から、だから、全員の話を聞くということは……。

○新田 委員長 終わりです。以上で無党派市民の質疑は終わりました。