平成17年第1回定例会(自31日 至330日)

世田谷区議会会議録

2005年 3月 3日 平成16年度一般会計予算二次補正への質疑


○宍戸教男 議長 以上で提案理由の説明は終わりました。

 なお、本九件中、議案第十一号及び第十二号の二件については、地方公務員法第五条第二項の規定により、あらかじめ人事委員会の意見を聴取しております。お手元に配付の資料のとおりであります。

 これより質疑に入ります。

 なお、質疑についての発言時間は、議事の都合により、答弁も含めて十分以内といたします。

 発言通告に基づき発言を許します。

 四十八番木下泰之議員。

◆四十八番(木下泰之 議員) 平成十六年度世田谷区補正予算の一般会計第二次補正予算についてお聞きいたします。

 連立事業の関係の費用のうち、一億九百万円が連続立体化側道整備受託事業収入の補正として減額補正になっています。法制の経過の日取りを含め、明らかにしていただきたいと思います。

 減額補正の必要はどういうふうにして生じたのか、執行残の事業についてはどのように処理をすることになったのか、都や国からどういう説明や要請があったのか、また区側はどういうふうに対応したのか、今後またどういうふうに扱うのか、明らかにしていただきたいと思います。

 同じく連続立体交差事業で、特財の都支出金五千八百二十一万七千円と特別区債一億二千七百万円はどうして生じたのか、連続立体交差事業のどこの事業に対応しているのか、この補正を組む経緯を日取りを含めて明らかにしていただきたい。

 また、このうち小田急小田原線の世田谷代田〜喜多見間の連続立体交差事業については、内訳をそれぞれ幾らか、明らかにしていただきたい。

 補正の必要はいつから、またどうして生じたのか、執行残の事業についてどのように処理をすることになったのか、東京都や国からどういう説明や要請があったのか、また、区側はどのように対応してきたのか、また、今後どのように取り扱うのか、明らかにされたい。

 補正予算を組むことになりましたが、この補正を組んだ際には、小田急小田原線の世田谷代田〜喜多見間の連続立体交差事業は本年度で終了することになっていたはずであります。補正を組むとしたら、事業をすべて終えるための補正予算を組んでしかるべきだと思いますが、補正予算はすべての事業を終えるために組まれたものであるのかどうか、明らかにしていただきたいと思います。

 小田急小田原線の世田谷代田〜喜多見間の連続立体交差事業が終わらないことを前提にして組んだとすれば、平成十六年度末までで終了するとした延長認可と矛盾しますが、どのように考えるのか。また、再延長を前提として組むのであれば、再延長認可がなされるまで補正は待つべきであるが、そうしなかったのはなぜか。今回の補正は適法、適切であると考えるか否か。適法でない、あるいは適切でないという部分があるのであれば改めるべきであると考えるが、いかがか。世田谷区は、今回の補正を組まざるを得ないとしたら、地財法に従って異議を申し立てるべきであると考えるが、その意思があるのかないのか、お答えいただきたいと思います。

◎株木 都市整備部長 まず、連続立体交差化側道整備受託事業収入の補正についてのご質問にお答えいたします。

 補正予算編成に当たりましては、当初予算額と、本年度、東京都から協議を受けた五億三千六百万円との差額、一億九百万円を減額補正してございます。受託に関する協議は工事発注前の平成十六年七月に行っており、用地取得に伴い、さらに工事の進捗が見込まれる時点で増額の協議を行う予定でございました。

 減額の理由といたしましては、関連側道内の事業用地等について一部未取得の土地があり、本年度には築造整備を行うことができないためでございます。執行残の事業につきましては、東京都が用地を取得後に、世田谷区が東京都から築造整備を受託するものと理解しております。

 次に、連続立体交差事業で、特財の都支出金五千八百二十一万七千円と特別区債一億二千七百万円の増額について、経緯、補正の必要性、今後の対応等についてのご質問でございます。

 平成十六年十二月に、東京都より平成十六年度負担額の増額について、地方財政法に基づく文書協議を収受してございます。この増額は連続立体交差事業の事業進捗に伴うものですが、世田谷区の負担金額は都市側事業費に対しての割合から算出されるため、どこの事業に対応するものかを特定することはできません。

 都支出金――都市計画交付金でございますけれども、それと特別区債の増額については、都への負担金の増額により生じたものでございます。都市計画交付金については負担金額の二五%により算出しております。特別区債については、起債額が総体では縮小できる判断から、区全体としての財政運営の観点から起債の活用を図ったものであります。

 また、世田谷代田駅〜喜多見駅間の事業についての補正予算の内訳につきましては、都支出金が約五千七百四十万円、特別区債が約一億二千六百万円の増額でございます。

 次に、補正予算はすべての事業を終えるために組まれたものであるのか否かというご質問でございます。

 当該区間の連続立体交差事業に対する世田谷区の負担金といたしましては、平成十五年十二月の文書協議を受け、平成十六年度当初予算に六億六千万円を計上させていただいております。その後、事業の進捗に伴い、平成十六年十二月に、十六年度負担額の増額について再度、東京都から地方財政法に基づく文書協議を受けたため、今回補正予算に増額分を計上させていただいております。平成十六年十二月に文書協議を受けた負担額の金額は、ほぼ事業を完了できる事業費に相当する負担金額と推察しております。

 次に、今回の補正と事業延長認可との関係、あるいは補正は適法、適正であるかといった趣旨の質問でございます。

 当該区間の連続立体交差事業に要する費用の平成十七年度の負担額につきましては、平成十六年十二月の東京都知事からの地方財政法第二十七条第二項に基づく文書協議を受け、平成十七年度当初予算に計上しております。予算計上は、東京都からの文書協議に基づいて行っており、事業認可の延伸とは直接結びつくものではございません。都市計画事業の認可の延伸につきましては、施行者である東京都が国から認可を受ける事柄でございます。したがいまして、今回の補正予算は適法であり、世田谷区としての対応は適切なものであると考えております。

 次に、地方財政法に従って異議を申し立てるべきではないかというお尋ねでございます。世田谷区としては、異議を申し立てるべきとは考えておりません。

 以上でございます。

◆四十八番(木下泰之 議員) 区長はこの前、毎日新聞も読んでいなかったとお答えになったんだけれども、二月十八日にあの報道があって、初めて延期申請をしたという事実について、世田谷区は聞いたというふうにも答えているわけですね。

 それから、きょうの新聞等、各紙報道されましたけれども、行われている訴訟が大法廷に論点回付されると。つまり、原告適格が認められないということについての問題が回付されて、これは原告適格を認めなかったということが否定されて、二審がひっくり返るかもしれない、そういう報道までされているわけですね。そういった中での問題なわけです。

 それで、平成十七年度の当初予算に組まれてしまったということで見れば、これは補正予算は全額、これで全部終わることではないなというのがすぐわかると思うんですよね。これ自体、やはり非常に大きな問題だと思うんですけれども、都に対して、これはおかしいじゃないかとか、そういうことは何も言わなかったんですか。

 少なくとも都の方針でいけば、十六年度の予算には全部終わるための予算が組まれていて、それが終わらなかったならば、それに組まれていなかったならば、補正予算で全部クリアランスするために組むと。それで残が残れば、次回に繰り越すというよりも、そこで一たん仕切って、来年度の当初予算はその後に考える、そういうことなんじゃないでしょうか、いかがですか。

◎株木 都市整備部長 用地の未取得箇所なども残されておりまして、十六年度に予定されているすべての事業が年度内に執行できるのか否かは不確かな状況でございまして、平成十六年十二月に、東京都より平成十七年度負担金についても文書協議を受けておりますので、十七年度当初予算に負担金を計上させていただいたものでございます。

 以上でございます。

◆四十八番(木下泰之 議員) 地方財政法には、二十五条に「国の負担金及び補助金並びに地方公共団体の負担金は、法令の定めるところに従い、これを使用しなければならない」と書いてあるんですよ。つまり、事業自身が平成十六年度末までしか認可を受けていなくて、まだこれからどうなるかもわからない。また、申請もされていないうちから当初予算を組んだり、補正予算で極めて不正常なことがあるのについて、何ら異議も申し立てない、それは非常に世田谷区としては不見識だと思いますよ。

 これから裁判等でどうなるかということもありますけれども、これは地方財政法上は非常に問題がありますので、これはぜひ改めなければならないという立場で、予算の中でもいろいろやっていきますので、きょうは時間がありませんので、このくらいにしておきます。

○宍戸教男 議長 以上で木下泰之議員の質疑は終わりました。

 これで質疑を終わります。

 本九件を企画総務委員会に付託いたします。