2006年3月17日予算特別委員会質疑<保健福祉>


平成18年  3月 予算特別委員会
平成十八年予算特別委員会
予算特別委員会会議録第五号
日 時  平成十八年三月十七日(金曜日)
場 所  大会議室



○原田 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。

◆木下 委員 前回の揺りかごから墓場までと同じパターンになりまして、きょうも給田の墓地問題を取り上げます。
 給田の墓地の問題ですけれども、とうとう競売にかかりましたね。つまり、UFJが債権者として、二月十三日付で裁判所が不動産競売の開始決定をした。この情報についてはつかんでいますか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 給田の墓地用地の一部につきまして抵当権が実行されまして、差し押さえになったということはつかんでございます。

◆木下 委員 そうしますと、今後の取り扱いはどうなりますか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 現段階におきましては、申請前でございます。私どもといたしましては、申請の時点におきましてどういう形になるか、そこのところをもって判断したいと考えております。

◆木下 委員 そうおっしゃいますけれども、競売にかかる決定がされたわけですよ。ですから、今まで経過はいろいろあったわけですけれども、少なくともこうなった以上は事前の打ち合わせとか、そういうものももうないんじゃないですか。これは一たんチャラにすべきではないですか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 これまで事前の相談から標識設置、説明会の開催、事前協議の報告ということで、都条例の一定の手続に従いまして進んできております。あとは申請を、事業者側、申請予定者側はするという意思を持っておりますので、私どもの方で今の段階で中止指導をすることはできないと考えてございます。

◆木下 委員 そもそも、標識の設置が十五年八月ですよね。それから、その当時はまだ小原建設がそれを持っていて、光母寺というお寺が所有権を持っていなかった。所有権を移されたのは十六年の八月十三日ですよね。それで、最初に設置された十五年の八月の標識自体が、光母寺の名前で出たわけです。そもそもの出発点が、これ自体が虚偽だったわけでしょう。
 そういうことを考えると、本来だったらもっと先に一たんブレークして、一たんもとに戻して、それからいろいろ手続をするべきだったんじゃないですか。いかがですか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 都条例の手続におきまして、申請の時点においてどうなのか、土地の所有権の関係、抵当権の関係を含めまして、永続性、非営利性、経営視点の的確性等を判断するという形になってございまして、標識設置の段階ですべて土地が光母寺のものにならなくてはいけないというような仕組みにはなってございません。

◆木下 委員 しかし、最初の時点で虚偽だったわけでしょう。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 あくまで申請予定者としては光母寺というお寺さんということで相談も受け、また標識も設置されたと考えてございます。

◆木下 委員 その後、標識がずっとほったらかしになっていて、最近、日付も消えちゃったようですけれども、そういったものをずっと野ざらしにしていいんですか。今は、申請したって、そんなのは通るはずがないですよね。前も通るはずがなかった。そういうものについて、ずっとそういう計画があるのだということを知らしめるような看板は撤去させたらどうですか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 都条例の手続の中で、標識の設置は一つのルールになってございまして、その中でたまたまと申しますか、この墓地用地につきまして墓地計画の協議がなかなか近隣住民の方と――一部同意されている方もおりますけれども、反対されている住民の方と合意ができないということ等がございまして申請がおくれているということでございます。一たんチャラにするという話ではないというふうに考えております。

◆木下 委員 それから、この開発計画は要するに、開発許可が必要なものも含んでいますよね。それで、管理棟をつくるに当たっては、そこに道路をつけなければいけない。道路をつくるに当たっては、国から世田谷区に所有権移転された道路用地も使って、小原の土地も提供してということで、計画としては、その管理棟をつくることになっているらしいけれども、そうすると、今度の競売物件の中には、本来、小原が世田谷区に提供しようとした土地も含まれているんでしょう。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 一部含まれているというふうに見ております。

◆木下 委員 そうしますと、どう考えても、この事業は、つまり小原が最初は進めようとしていた、そのことは認識されていますよね。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 現在、申請前の段階におきましては、光母寺、小原建設、その他の方々が協力して計画を立て、申請の準備行為をしていると、そのように考えております。

◆木下 委員 よく共同事業という言葉を使っていましたけれども、少なくとも小原と光母寺の共同事業と、そういうとらえ方なんですか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 事前の相談から現在までは、さまざまな事務作業を含め、共同で事務を進めているというふうに考えております。

◆木下 委員 ただ、申請はお寺さんでなければいけなくて、永続性が認められなければ、申請された場合には認可できないと。それで、いろいろな説明会を今までやったというけれども、それも、その主体が、初めは虚偽であったということもあるわけです。そういったことが四年近くも続くということは、周辺に不安を与えるだけじゃないですか。本当に指導という形で、もう一回申請を出すのだったら申請を出すなり、もう一度標識の設置から含めて新たにやり直せということは指導できないんですか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 これまでの標識設置から協議の報告の提出までは都条例に沿って行っていると考えておりますので、私どもから現段階におきまして中止を指導することはできないというふうに考えております。

◆木下 委員 先ほどもお認めになっていたけれども、烏山のまちづくり課もかんで、要するに、そこに道路をつくると。道路は区のためにもなるからということで、それはぜひつくってもらいたいというような方向で進んできたようだけれども、そうすると、この事業自身が区もかんだ形で、どうしても墓地をつくってほしいという形になってきたと認識せざるを得ないんですが、その辺はどうなんですか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 確かに、開発行為と今回の墓地計画とは関連してございますが、開発行為は開発行為の申請がございまして、それが認可されるかどうかということがございます。それまでに墓地経営の許可申請が出されまして、私どもといたしましては関係法令に基づきまして適正に審査をして、許可、不許可の決定をするということになっておりまして、あくまで考え方としては別と考えております。

◆木下 委員 いずれにせよ、競売にもかかってしまった土地、前から根抵当がついていた、そういうものについて周辺の人たちの不安を解消してあげることを優先して考えるべきであって、指導として一たんやめなさいということはできるはずです。それを全然やってこなかった責任というのは、今後いろいろな形で問われてくると思います。
 私は何回かこの問題をやっているけれども、非常に不可解だ。

○原田 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。