2005年10月 7日決算特別委員会質疑<都市整備>


平成17年  9月 決算特別委員会
平成十七年決算特別委員会
決算特別委員会会議録第六号
日 時  平成十七年十月七日(金曜日)
場 所  大会議室



○平山 委員長 引き続き、無党派市民、どうぞ。

◆木下 委員 小田急線の下北沢の連続立交絡みで街づくり懇談会が組織されているわけですけれども、それの議事録を求めたところ、第一回から五十三回までもう捨ててしまったから出さないという話がありました。
 このことに関連して、平成十七年三月十五日に開かれた第百十六回の懇談会の中で、議事録にこういうことが書いてあるんですね。十七年度から専門家への報酬が半分に値下げになった。だから、議事録は簡素化するということに対して、中のメンバーからこういう意見が出ていました。議事録こそが命だと思う。前回も高さの件で問題が出たが、集約していくうちに話し合った部分が抜けていってしまう。それを確認できるのが議事録であり、日にちが経れば忘れてしまうことを、読み返すことで細かい動きが見られるので、それが残せないならば、懇談会で話す意味すらなくなってしまうと思う。ほかの資料作成などを絞ってでも、ぜひやっていただきたい、こういう意見があるんですね。つまり、議事録こそ、やはり命なんですよ。
 それで、長年事務局を引き受けてきながら、やはり議事録を捨ててしまうということは非常に問題だと思うんですけれども、この百十六回の懇談会での議事録との絡みでどう思いますか。

◎辻 北沢総合支所街づくり部副参事 下北沢街づくり懇談会の議事録の件でございますけれども、懇談会は任意の団体、自主的な活動をしているグループに対して、区は街づくり専門家派遣制度によって専門家を派遣してございます。区として保存していますのは、この専門家からの実績報告書ということで提出されたものを保存しておりますので、(「同じ答えを繰り返すんだったら、やらなくていいですよ」と呼ぶ者あり)はい、以上です。

◆木下 委員 懇談会の中でも議事録は大事だと言っているのに、そういう形で、事務局であるところの区が捨ててしまっている、それが非常に問題である、そのことは指摘しておきます。
 ただ、五十四回以降の議事録が出てきているので、それをいろいろ読んでみると、非常におもしろいことがわかるんですね。平成十年にグランドデザインの提案というのを街づくり懇談会でやっているんですね。それには駅前広場についての一つの提案があるんですけれども、グランドデザインでは、やはり下北沢は歩ける町を目指すということで、広い広場を想定していないんですね。
 その後、平成十二年にコンサルタントが駅前広場についての調査を提言まで含めて出している。その中では昭和四十八年式という方式をとって、三百平米から一千九百平米までの広場の提言をしているんですね。ところが、それが後に五千三百平米に変わってしまうんですよ。これはどうして変わってしまったんですか。

◎辻 北沢総合支所街づくり部副参事 下北沢の駅周辺まちづくりにつきましては、さまざまな経過をたどりまして調査等を行ってまいりました。現在は、それらの施策の成果の上に、まちづくりの施策に必要上として五千三百平米を確保したということでありますので、よろしくご理解いただきたいと思います。

◆木下 委員 最近、セイブ・ザ・下北沢という下北沢で活動している団体が「かわらばん」というのを出していまして、これはインターネットにも出ていましたので、それから拾ってみたんですが、ここで、そこの代表の金子さんという方と南口商店街振興組合理事長の吉田さんが対談をされているんですよ。この中にこういう記述があります。
 「『懇談会』としては、防災に対応するために街の中にオープンスペースが欲しいという要望があります。それと、駅前に交番などのいろいろな設備が欲しい。それらを実現するために『駅前広場』と『五四号線』が必要なんだという立場です。だけど、渋谷から環七につながる道路が欲しいわけではないです。駅前へのアクセス道路として必要なだけで、他はいらないんです、本当のところは。しかし欲しいところだけだと補助金が付かないと行政はいうので、しかたがないので他の部分の道路も受け入れるというわけです」。つまり、補助金を一つのテーマとしてというか、その補助金が必要だからそうせざるを得ないのだ、そういうふうに言っているんですね。
 それで、議事録をずっと読み進んでまいりますと、平成十二年十二月二十日に七十四回の懇談会が開かれておりますが、ここでこういうことを言われているんですね。三回連続で駅前広場についての話し合いをしているが、バス、タクシー、一般車両、いずれも意見が一本化されないので、十分ご議論いただきたい。最終的には、皆さんが決めた意見を助成事業にできるのか、それとも区と商店街で費用を出し合ってやるのかということになると思うが、駅前広場についてどうするか、もう少しお話しいただきたいと思う。これは懇談会の役員の方がそう言っているんですけれども、これを見ますと、つまり、四十八年式でやると補助金がつかない、二十八年式の広い五千三百平米でやると初めてつく、そういうふうに受け取れるんですけれども、この辺についてはどういうご見解ですか。

◎辻 北沢総合支所街づくり部副参事 過去のやりとりについてはその限りでございますけれども、駅広整備に当たっては、単に補助金のみの理由ではなくして、駅の乗降客数、それから利用の頻度、さまざまな総合的な視点から、アンケートも行って、今日の形態をつくってきたというふうに理解しております。

◆木下 委員 もともとコンサルも入って駅広について議論をして、そのときには三百平米から一千九百平米でよろしいと、その範囲で提言をしているわけですよ。ところが、その後、五千三百平米に急に変わってしまった。これは都市計画道路とアクセスしなければ補助金が出ないとかそういう議論で、ある意味で町の人たちをねじ伏せたという形になっているんじゃないですか。

◎辻 北沢総合支所街づくり部副参事 そのような事実はございません。

◆木下 委員 それでは聞くけれども、四十八年式と二十八年式の違いというのは何ですか。

◎辻 北沢総合支所街づくり部副参事 都市計画上の四十八年式かつ二十八年式というのについては、これはいわば駅広整備に関する基準であると理解しております。

◆木下 委員 かつては四十八年式――四十八年の方が新しいんだよね。四十八年式で議論していたやつを二十八年式に戻して、それで五千三百平米が必要だというふうに、それを誘導している。懇談会でグランドデザインで主張していたのは歩ける町と。そういったことで、駅前に広場は必要だけれども、大きな交通広場は要らない、そういう立場でしたよ。それで分散化するという立場でした。それをドライブを非常に切っている。そういったことは議事録を読むとわかるんですよ。だから、議事録というのは大事ですよね。
 それから、懇談会についても、これは協議会にしてほしい、あるいは協議会にするべきだという議論が中にあるにもかかわらず、これは懇談会も協議会と同じなんだ、そういうふうに言い放っているわけですよ。協議会と懇談会を同じ扱いにするのであれば、それはまさに外に開いて、大事なときには逐次意見を聞くということをするべきだったのに、そういうことをしてこなかった。そういった中で、今、下北沢で大問題になっている、これから紛争になるでしょうね。そういったことになっている責任についてどう考えますか。

◎辻 北沢総合支所街づくり部副参事 下北沢の置かれているこの立場は、三大広域拠点としての総合的なまちづくりの視点から進めているものでございます。

○平山 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。