2005年10月 5日決算特別委員会質疑<保健福祉>


平成17年  9月 決算特別委員会
平成十七年決算特別委員会
決算特別委員会会議録第五号
日 時  平成十七年十月五日(水曜日)
場 所  大会議室



◆木下 委員 今の下条委員の質問に関連して、私は感想だけ申し上げておきたいんですけれども、やはり幼児をどういうふうに保育していくかという問題については、保育ママという制度は、かつては信頼関係で預かるという形だったわけですけれども、どうも保育ママになりますと、やっぱりなりわいになってしまうんです。補助金が八割も出るわけだから、そうすると、そこによる弊害というのはやっぱり出てくると思うんです。
 社会的に見るということは、個人の親が見る以外に他人に預けるということは、やはり複数の目で見ていただくとか、そういうことに留意していかなければいけないと思います。ちょっと感想だけ、いかがですか。

◎田中 子ども部長 お話しのように、社会情勢が変わった、意識が変わったということと、制度は常に見直していかなくてはいけないということと、今ご指摘のような複数の目というのは重要な課題だと思っておりまして、今後検討させていただきたいと思ってございます。

◆木下 委員 安上がりにすべて上げるということは、よくないと思います。やはり民営化の問題も同じようなことが言えると思います。揺りかごから墓場までと言いますけれども、ちょっと墓場の問題を取り上げさせていただきます。
 給田の墓地の問題なんですけれども、当然これについてのいろんな審査は保健所がやるわけですが、あわせて開発許可も出てくるわけですから、それについては把握されていますか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 都内墓地予定地につきましては、開発許可の申請もなされると考えております。

◆木下 委員 それで、開発許可なんだけれども、開発許可は管理棟をつくるために道路をつくるということになるわけですよね。ところが、管理棟にたどり着くまでの道路は、畦畔と小原が所有している土地を使って、どうも道路をつくるらしいんだけれども、しかし、墓地申請は光母寺だよね。そういったときに、区の所有の畦畔と光母寺の土地があると。それが開発申請をそういう形で出すことはできるんですか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 都市整備部門にも確認してございますが、それは法律的には問題ないと考えております。

◆木下 委員 非常に問題があると思うんです。要するに、墓地をつくるために開発をしていく。墓地のための管理棟をつくる。そこに近接するための道路がまず必要で開発許可が出るわけです。そこに問題なのは、小原の土地がまだ所有物としてあるんです。小原はそれを寄附したいというような意向を示しているらしいけれども、小原の土地である。それから、区の所有物である畦畔がある。
 つまり、区の公有財産を使って墓地開発に手をかすということにもなりますし、小原はそもそも墓地の開発者ではないわけです。そういったことで非常に問題があると思います。先ほど問題がないとおっしゃったけれども、それはよくよくいろいろ検討された方がいいと思います。
 ところで、その小原です。小原についていろいろこれから審査する中で、小原がどういう会社であるかといったことについても審査されるおつもりはありますか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 墓地審査に当たりましては、墓地経営の継続性、あるいは公益性、非営利性、あるいは経営者の適格性という大きくは三つの審査基準がございますので、当然共同運営、共同事業としてこの墓地を経営しようとしているというふうに聞いております。申請者は光母寺でございますが、共同経営者の一員としての小原建設についても、小原建設以外も含まれていれば、当然その方も含めて審査したいと考えております。

◆木下 委員 ところで、もともとは小原が開発する計画だったやつを、名義貸しみたいな形で光母寺が入ったというのが事実だと思います。光母寺はお金は一銭も持っていないとおっしゃっていた。それで、土地所有は移ったけれども、そこは極度額十一億円の根抵当がついている、そういう変則的なことをやられている。
 それで、小原について、区とどういう契約をやっているのかというのでインターネットで調べてみたんです。そうしたら、平成十六年と十七年、二年に限ってですけれども、十六年は自動車歩行者整備工事、八幡山の三丁目四十番から三十七番まで、ことしは八月三十日ですけれども、若林公園通り整備一期工事、若林四丁目三十二番から二十七番、これの契約をとっているんです。
 最近話題になっている談合問題、落札率がどのくらいか調べてみたんです。調べましたか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 承知しておりません。

◆木下 委員 そういうことは調べておかなければいけないです。まず、ことしの八月三十日の若林公園通りの方、九九%の落札率です。つまり、契約金額が税抜きで四千七百五十万円、それから予定価格が四千八百二万円。これで計算すると〇・九八九、九九%の落札率なんです。それから、自転車歩行者道路整備工事、八幡山四十番から三十七番については、やはり契約金額が三千八百四十万円、予定価格が三千八百八十九万四千円。落札率が九九%です。〇・九八七、こういう数字が出ているわけです。
 それで、若林の方は二位との差が十万円、一位から七位までは落差が四十万円です。八幡山の方も二位との差が十万円。しかも一致しているんだけれども、一位から八位までは四十万円です。これは談合であると言われても仕方がないです。
 最近の裁判などで、九六%とかその程度でそれが認定されている。九〇%以上は談合だと言われている。長野県などは八五%以上は談合とみなしている、そういう状況なんです。こういう状況があるということを踏まえて、いろいろ考えますか、いかがですか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 墓地の経営許可の申請の審査に当たりましては、都条例、あくまでその前に墓埋法がありますけれども、都条例、区の審査基準等に基づきまして厳正に審査してまいりたいと考えております。

◆木下 委員 問題は、光母寺が申請したものについていろいろ後から小原が出てきたんだったら、それはそれなりに、今おっしゃっていることはわかるんです。そうではなくて、もともとこれは根抵当を抱えた不良債権の土地を何とかしようということで小原が開発の話を持ってきた。
 最初、そういう形で進んでいたやつが、周辺からの批判で光母寺が土地を取得することにしたけれども、それは根抵当もついているわけです。そういった中で開発計画がこれからある。それで、開発申請も出てくる。畦畔、つまり公有地までそこに含まれている。それから、小原の土地も含まれている。そういう問題としてこれから処理していくということを肝に銘じてやっていただきたい、いかがですか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 関係法令に従いまして、厳正に審査してまいりたいと思います。

◆木下 委員 それから、いろいろ不備があるから、簡単にこれを申請が出たからといって受け付けていいわけではないと思います。そういう不備があるということについてはどう認識していますか。

◎佐藤 世田谷保健所副所長 あくまでも関係法令に基づいて厳正に申請の受理をし、審査してまいりたいと考えています。

◆木下 委員 さっきの談合問題についても十分考慮するように。

○平山 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。