平成17年第2回定例会(自68日 至617日)

世田谷区議会会議録

2005年 6月17日 2つの議案への反対討論


○菅沼つとむ 議長 これより意見に入ります。

 なお、意見についての発言時間は、議事の都合により十分以内といたします。

 発言通告に基づき発言を許します。

 四十八番木下泰之議員。

   〔四十八番木下泰之議員登壇〕

◆四十八番(木下泰之 議員) 議案第八十号及び議案第八十一号について反対討論を行います。

 議案第八十号は区立総合運動場条例の一部を改正する条例、八十一号は世田谷区立千歳温水プール条例の一部を改正する条例であります。いずれも、これまで区立総合運動場及び千歳温水プールは、条例に基づきスポーツ振興財団に管理運営が委任されていたものであります。

 先ほど委員会報告の中でも触れられておりましたが、スポーツ振興財団は、条例改正案が提出され可決されることを前提に、「指定管理者制度に係るプロポーザル提案書」の提出を事業者に行わせております。この事態が事前に発覚し、教育委員会はスポーツ振興財団のこの行為を凍結させるという措置をとったことは、議案提出の際の民主党議員の質疑によって明らかになり、教育委員会はこの失態をわびております。

 指定管理者制度の導入は、硬直化した自治体やその外郭団体による硬直した管理を、民間の活力を導入することにより、より低廉で効率とサービスが向上できるようにするためにと称して導入を行うものであります。

 そのとおりであれば、なるほどよいことでありましょう。私は何でもかんでも民営化を図るということには反対ですけれども、区の施設管理について、特殊なものについては保留いたしますが、一般的には民間の力を導入することには賛成であります。やる以上は公正な競争が前提であります。願わくは指定管理者制度が役人の新たな利権を生むものではなく、サービス向上に役立つものであればと願うものであります。

 そういった立場からいって、今回のスポーツ振興財団のとった態度は言語道断、決して許されるものではありません。スポーツ振興財団の責任者は責任をとるべきでありますし、監督不行き届きの教育委員会も責任をとるべきです。外郭団体としてのあり方も見直しを抜本的に行うべきであると思います。

 スポーツ振興財団は、前身の体育協会の時代から、会長による五百万円使い込みの前科もあります。この際、ぜひ徹底した責任追及や処断の措置をとることを、この壇上から要求したいと思います。

 また、今回の事態が発覚したからには、スポーツ振興財団は両条例案にある経過措置の対象や既存管理団体としての優遇措置からは外すべき対象であり、条例案についても、このことに考慮して修正するべきであったと考えるものであります。あのような醜悪な事態を経ても経過措置や優遇措置にあずかるという条例案を通すことはいかがなものかと私は思います。したがって、議案第八十号の区立総合運動場条例の一部を改正する条例、八十一号の世田谷区立千歳温水プール条例の一部を改正する条例に反対いたします。