2004年10月 8日決算特別委員会質疑<都市整備>


平成16年  9月 決算特別委員会
平成十六年決算特別委員会
決算特別委員会会議録第六号
日 時  平成十六年十月八日(金曜日)
場 所  大会議室



○山内 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。

◆木下 委員 昨年六月二十二日に太子堂で火災がございましたね。それでお二人亡くなったわけなんですが、この原因を都市整備部長さんはどういうふうにお考えになっていますか。

◎株木 都市整備部長 あの地域は、非常に道が狭いということで消防車が来るのがおくれたというふうなことと、木造が密集しているような地域でございますから、やはり火事が起きやすい状況にあったということが原因かと思っております。

◆木下 委員 十月一日の世田谷区の「区のおしらせ」「進めています!安全で快適な道づくり〜『世田谷区道路整備方針』の中間見直しを行いました」とトップに書いてあるものの下の方に熊本区長のコラムがあって、「道路整備は急務の課題です!」と。「昨年、太子堂四丁目で発生した火災では、お二人の尊い命が失われました。付近の道路が狭く、消防自動車が近づけなかったとのお話しを伺い、区民の生命と財産を守る立場の私にとっては、本当に心痛む出来事でした。そのようなこともあり、道路整備と災害に強い街づくりが急務であると考え今年四月に『道路整備部』を発足させ、関連事業の充実に努めてまいります。」と。もう少し長いんですけれども、そういうコラムがありまして、これは結構区民の間でも話題になっておりますが、しかし、都市整備部長さんは、昨年の六月二十三日に区長と消防署長さんと一緒に現地を視察されていますね。いかがですか。

◎株木 都市整備部長 現地を視察してございます。

◆木下 委員 消防署からは、お二人が亡くなったことについて、消防自動車がおくれたことが原因だというふうにお聞きになりましたか。

◎株木 都市整備部長 消防署から直接は聞いてございませんけれども、そういったことも要因だと考えております。

◆木下 委員 消防署から現地で説明は受けなかったんですか。どういうふうに火災が発生し、どういう消防活動をやったということについては、消防署からは説明を受けなかったんでしょうか。いかがですか。

◎株木 都市整備部長 直接は受けませんけれども、付近の集まってこられた方などからそういうお話が出ておりましたので、そういったことが原因の一つというふうに判断したものでございます。

◆木下 委員 世田谷区は行政ですから、消防署とも緊密に連携をとりながらやらなければいけないし、それから昨年、羽田委員が質問に立ちまして、この問題を取り上げているんですよ。その中で、消防署から聞いた話で、これは消防車がおくれたということではなくて、むしろ木造建築であったことによっての被害であるということを発言もされているんですよね。そういうことも踏まえた上で、都市整備部長さんはいまだにそういうふうにお考えなんでしょうか。

◎株木 都市整備部長 先ほど言いましたように、原因として、そういった木造家屋が密集しているということで火事が起きやすい状況というのは、先ほど最初にご答弁したとおりでございます。

◆木下 委員 先ほどは車がおくれたことにも原因があるということについておっしゃっていました。区長がまさにそういうことを言っている。何度もそれは答えているわけですね。例えばあべ委員に対しても、これは予算委員会のときですけれども、区長は「何度も言いますけれども、昨年六月のあの太子堂の火災のときの現状、あれはまさに狭隘道路であったがための災害だったと受けとめておりまして、狭隘道路の整備は緊急なものだと思っているわけでございます。」と言っています。
 しかし、私、消防署に確かめに行きました。そうしたら警防課長さんが、やはりこれは車がおくれたことではないと。違法駐車があったという話も、これはたまたま挟まっただけであって、それがおくれたことにはならぬと。十時二十三分に通報が現場の一階からあって、亡くなった家族の方だと思いますけれども、それで現場に急行し、二、三分で着いたと。それで各方面からの応援もあって、消防活動は周りから放水するなどしてきちんとやった、人命救助優先にやったというふうにおっしゃっていました。ですから、こういう形で消防署に聞けば真相がわかることについて、区長も、あたかも人命が失われたのは消防車がおくれたためだと言うことによって情報操作を行っていると、私はそう思います。
 これはメディアリテラシーの問題もあります。朝、毎、読、それから東京新聞もすべて、消防車がおくれたことについて周辺の住民から聞いたというふうに書いています。しかし、これはきちんと調べていけばそんなことはありません。産経と日経新聞はそういうふうには書いていません。ですから、それは確かに狭隘道路が防災上問題があるということは私も認めます。
それはきちっとしなければいけないということはある。
しかし、人の死亡について、そういうあおるような形で、しかも道路整備の一つの理由としてやっている。
 実は十月一日に東京都の条例が改正されて火災報知機の設置が義務づけられたということがあります。むしろ去年の火災からの教訓は、火災報知機をやはり木造家屋等にもつけるべきだと。そういうことがきちっと議論されてしかるべき問題なのに、どうしても道路の問題、道路をどんどんつくるという発想の中でしか語っていない。そのために利用しているというふうに思います。この問題は、補充質問の中で区長に直接聞いて、いろいろ意見交換もしたいと思いますので、それはよろしくお願いします。
 それから、情報の問題をもう一つ。梅ケ丘駅の北口にケヤキの木が今六本あります。これを切ってしまうという話がきのう入ってまいりました。これは北口に本当に小さいチラシが一枚張られているだけで、こういったチラシが張られているだけで、しかも、これには切るとは書いていないわけですよ。ところが、実際
にはもう切る準備を進めているらしい。これについて、
私はもう切るなと申し上げたい。それで都市整備委員の私にも、また地元の議員である私にも、この情報は一切伝わっていません。これは一体どういうことなんでしょうか。まず切るのはやめていただきたい。

◎吉村 北沢総合支所街づくり課長 梅ケ丘駅の北口のケヤキの件でございますけれども、情報が一切行っていないというふうなことでございますけれども、私の方は、たしか先生の方にもそういったチラシにつきましてはお知らせしたはずでございますので、そのことにつきましてはお願いしたいというふうに思います。
 それからケヤキなんですけれども、北口につきましては現在六本ございますけれども、北口のロータリーの形成等につきまして必要な道路の整備というふうなことがございまして、残念ながら切るというふうなことになっております。それにつきましてはバリアフリー化等をやりながら整備していきたいというふうに考えております。

◆木下 委員 私は知らされていませんよ、そんなことについては。つまり駅前の整備についての図はありましたよ。しかし、ケヤキについては一切触れていないですよ、そんなこと。住民にも知らされていない。少なくともケヤキ、今緑を守ることは大事ですよ。切ってしまうなどということは、まずはやめていただきたい。都市整備委員会にもきちっと報告して、その中で議論をしてからにしていただきたい。それは守ってください。どうですか。

◎吉村 北沢総合支所街づくり課長 都市整備委員会の方には報告してまいりたいというふうに考えております。

◆木下 委員 最近やっぱりこういう情報操作というか、知らせたと言うけれども、それはある意味でアリバイはありますよ、アリバイはあるけれども、しかし、これはきちっと議論していない。住民は今本当に怒っていますよ。

○山内 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。
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