2004年10月 1日決算特別委員会質疑<企画総務>


平成16年  9月 決算特別委員会
平成十六年決算特別委員会
決算特別委員会会議録第三号
日 時  平成十六年十月一日(金曜日)
場 所  大会議室



○山内 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。

◆木下 委員 いわゆるグリーンボンドについてお聞きします。
 世田谷区民債をことしの三月に発行したわけだけれども、これを発足させるときはグリーンボンド、グリーンボンドと言っていたんですよね。それで、これは第一回の世田谷区民債、世田谷の緑を守るためにということで、それで区民債を発行した。報道各紙も、「崖線の緑保全へ、世田谷区民債、総額五億円、三月二十五日発行」、これは毎日新聞ですね。それから東京新聞は「緑地を守る区民債発行、五億円募集へ、世田谷区」、産経新聞も「緑を守る区民債発行、公園整備、三月に五億円 世田谷区」、そういった見出しで報道されています。
 つまり、区民債は緑を守るためというふうに、区民も理解して買われたわけですけれども、今度、都市計画道路整備のために区民債を使う、これは方針転換はどうしてこうなったんですか。

◎宮崎 財政課長 確かに第一回目のときに、議会の答弁等を含めましてグリーンボンドという言葉が使われたときがありますが、第一回目を発行するときに、今後のミニ市場公募債の活用につきましては範囲を広げていくことも視野に入れているということを申し上げまして、区民債という言い方をさせていただきました。ただ、今お話がございましたように、第一回目につきましては成城四丁目の緑地を購入するということもありましたので、世田谷の緑を守るためにというような表現をとらせていただいた経緯でございます。

◆木下 委員 私は、たしか去年議論したときに、やっぱり区民債自身、グリーンといえども発行すべきではないという立場をとりました。それは、何もミニ公募債をとらなくても、ほかの名目で起債はできるわけですし、あえて起債をする必要があるのか、そういうことで意見を申し上げたんですが、今度の区民債は発行する必要はあるんですか。

◎宮崎 財政課長 今回も起債の枠というのは年間七十億円には抑えておりますが、今般、まちづくりの関係で起債が少し縮小できたということもありまして、補正の関係になりますが、道路と教育関係につきまして起債の発行をお認めいただいたところでございます。

◆木下 委員 本来、これは積立基金の取り崩しするやつをやめて起債したということですよね。これは実際にはどこをやるかというと、区画街路八号線、経堂の駅前広場から一二八号線につながる道路、広場も含めてこれをやるわけでしょう、どうですか。

◎宮崎 財政課長 今、第二回目の部分について検討しているところでございますが、予定といたしましては、今お話がございました区画街路八号、さらにそのほかには成城、等々力の緑地の関係ということを想定しております。

◆木下 委員 二億二千六百万円というのはその都市計画道路に使って、そのほか、今回も五億円ですか。

◎宮崎 財政課長 今、発行規模につきましては、八億円から十億円ぐらいの規模を想定しております。

◆木下 委員 今、国の債権も含めていろんな借金が、それこそ七百二十九兆円を超えているわけですよね。これは景気がよくなればよくなったで金利が上がっていきますので、大変なことになるわけですよ。だから、先ほど下条さんも言ったように、今はやっぱり借金というものは抱えるべきではないというのが一番注意しなきゃいけないものだと思うんですけれども、ことしの五億円から、今度は八億円から十億円、ほぼ二倍にしようとしているんだけれども、こういうことについて、いいことだと思いますか。

◎宮崎 財政課長 お話のミニ市場公募債につきましては、確かに八億円から十億円ということで倍増するわけでございますが、一方で、ご案内のとおり、国の資金等につきましては、いわゆる借入金の部分の原資を充てられなくなってきている。ですから、イコールでは七十億円の範囲内と申し上げておりますのは、今まで国の財源が来ていた部分がミニ市場公募債に振りかわっているということで、借金自体については、今お話がございましたように、上限を決めてやっているつもりでございます。

◆木下 委員 いずれにせよ、きょうの朝刊で京都議定書を来年にも発効と。ロシアがこれに参加することになったので、実際に発効することになった。そうすると、やっぱり石油燃料等について、化石燃料等についても使えなくなってくるわけですよ。ですから、当然車社会についても離脱しなければいけないという状況になるし、それから道路も野方図につくっていい状況じゃないわけですね。にもかかわらず、当初はグリーンボンドという形で、僕はこれにも反対したけれども、しかし、まだ緑の名目でやった。それが、今度はいつの間にか起債が都市整備の方に行ってしまうんですね。そういうことはやっぱり非常によろしくない、そのことを申し上げておきます。
 それから、当然起債をするに当たっては、やっぱり全体の世田谷区の道路予算とか、そういうものについては見越した上でどこに充てるかとか、そういうことは財務としては検討するんでしょうね、いかがですか。

◎宮崎 財政課長 委員のお話がございましたように、これから実施計画の中に財政計画というものを先三年間の部分を組むわけでございますが、その際には、今申し上げております道路の関係につきましても、当然想定をするということでございます。

◆木下 委員 経堂の付近を見ますと、この区画街路八号線だけじゃなくて、五二号線についても今後やるという話になっているし、それから、下北沢あたりは五四号線をやることになっているんですよ。ところが、五四号線については区がやる、五二号線については都がやるということになっているのね。区がやるということになると、これは区が請け負ってやるわけですから、それの財政計画とか、当然財務等には上がってくるんでしょう、いかがですか。

◎宮崎 財政課長 もちろんその財政計画の中には、そういうものを見越すということになりますが、ご案内のとおり、特定財源も多く絡むという道路の関係でございますので、その辺も視野に入れて組み立てていくということでございます。

◆木下 委員 ところが、昨日の総括で区長にも聞いたんだけれども、要するに補助五四号線、北沢地域でやる部分について、一期、二期、三期とあるけれども、これは世田谷区がもらってきちゃったような事業ですよね。本来だったら、東京都がやるべき事業だと思いますよ。当然幾らかかるかについては、それは計測できなければ、財務としてもいろいろ起債を発行していいかどうかということも含めて検討できないと思うんですけれども、財務は聞いているんでしょう、いかがですか。

◎宮崎 財政課長 まだ聞いておりません。これから財政計画というものをもちろん策定するということで着手するわけですし、それから道路の部分については一種のパイみたいな形のもので、枠をとっていくような形の手法をとりますので、したがいまして、これから所管部の方にその辺を確認していくことになろうかと思います。

◆木下 委員 今回の事業は、これは連続立体交差事業の一環で、経堂のところの道路をやるということ、それに起債をする。下北沢についても絡みですよね。そういった中で、やっぱり概算でも幾らかかるかということについて財務が知らなければ、本来はこんな起債をする資格はないですよね。
 それで、昨日も区長に苦言を呈しておいたけれども、区長さえ、それはわからなくていいというようなことを言っているのね。そういったことで、安全安心のまちづくりの道路をつくるとか、そういうことは非常におこがましいと思うのよ。やっぱり議論をするときには、大体概算でどのくらいかかるということについてきちっと明らかにした上で、議会でもきちっと議論をしないと、起債をしていいのかどうか、そういうことすらも議論ができないということになりますので、このことについては、やっぱりきちっと明らかにしていただきたい、そのことを重ねて申し上げて質問を終わります。

○山内 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。
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