2004年9月30日決算特別委員会質疑<総括質疑>


平成16年  9月 決算特別委員会
平成十六年決算特別委員会<総括質疑>
決算特別委員会会議録第二号
日 時  平成一六年九月三○日(木曜日)
場 所  大会議室



○山内 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。

◆木下 委員 今、外環の話がありましたけれども、外環の予算が一兆六千億円、あるいはエイトライナーも一兆三千億円とか、そういうふうに言われているんです。非常に財政困難なうちにそんなのができるのかどうかということもあるんだけれども、下北沢の補助五四号線について、一般質問で幾らかかるのかと聞いたのにわからないというんだよね。概算もわからないというんですよ。そんなことがあっていいと思いますか、区長。区長に聞いているんです。だって、ほかの人はわからないから答えないと言っているんだよ。答えてくれるの。

◎真野 北沢総合支所長 一般質問でもお答えさせていただきましたけれども、事業費の総額につきましては正確な額を算出するということでございまして、事業にかかわる土地の面積等を確定していないということもございますので、算定については今後用地費や補償費の積み上げによりまして算出いたします。現時点においては示せないということでございますので、事業認可後に示していきたいと思っております。

◆木下 委員 だから、さっき言ったじゃない。一兆六千億円というふうに外環だって言っているし、エイトライナーだって一兆三千億円と言っているんだよ。概算ですよ。概算を示さないで、これは区が受けた仕事なんですよね。区が受けるに当たって幾らかかるかというのが概算でわからなかったら困るでしょう。区長、こういうことを許しておいていいんですか。

◎熊本 区長 今、部長が申し上げましたように、積み上げた上で確定的な数字をお知らせしますと言っているんだから、今まだそこまでいっていないということですから、総額がわからないのは当然じゃないですか。

◆木下 委員 少なくとも補助五四号線については地域的な道路として位置づけてはいないよ。広域道路として位置づけているわけだから、これについて区がやるというのはある意味で変則的なことで、そうすると、幾らかかるのかについては、さっきから言っているように、外環であれ、エイトライナーであれ概算は出ているんですよ。概算でこのくらいかかりますよ、区が受けてやりますよ、そういうのが当たり前でしょう。これは大場区長のときに受けてきた話だけれども、でも、おかしいと思いませんか。区政改革をやるということであれば、こういったことを改めようというふうに思いませんか。――区長に聞いているんだよ。

◎平谷 助役 私は補佐する立場ですから。いずれにしても、それは大場区長さんの時代と熊本区長さんの時代は特に変わらないと思います。

◆木下 委員 答えなくていい。だって、あなたに聞いているんじゃない。区長はどう思うかと聞いているんですよ。

○山内 委員長 木下委員、ちょっとお待ちください。平谷助役、ちゃんと答えてください。

◆木下 委員 いいです。委員長、もういいです。(「質問したんだから」と呼ぶ者あり)区長に質問しているんだよ。何言っているんだ。

◎平谷 助役 したがって、従来申し上げておりますように、これから積み上げた結果で金額が出る、そういう意味において、この点は首長さんがかわっても変わりません。

◆木下 委員 大体、重要な事業だと言って、優先する事業だと言いながら、幾らかかるかもわからないで都区財調の話なんてするんじゃないよと言いたいですね。要するに、そんなことも明らかにしないで安全安心まちづくりで道路を一生懸命つくる、そんなのは全く区民に対して何ら財政的な問題について裏打ちもなしにやるということですから、こういうことは改めていただきたい。これは要望しておきます。
 それから、区長は区立幼稚園について全園廃園をしないというふうにおっしゃったけれども、これは当初の約束というか、公約から転換されたんですよね。それはどういう宗旨がえをされたんですか。

◎熊本 区長 選挙のときには区長になる前の話です。区長に就任しまして、実際に実務的なことに携わったことから、私は変更したわけです。

◆木下 委員 そうしますと、変更せざるを得ないと思われたのは何がゆえにそうですか。

◎熊本 区長 先ほどもちょっと触れましたけれども、いろいろな事情を勘案して変更したわけです。

◆木下 委員 いろいろということはないと思うんですよね。さんざん対立されてきたような話なんだから、だから、やっぱり理由は示すべきですよね。

◎熊本 区長 私が変更した一番の理由は、障害児の方に対していかにあるべきかということが、私をして政策を転換させた大きな理由です。

◆木下 委員 そういった意味では、公的セクターがやらなければいけない仕事もあって、そう簡単には公的セクターが受け持っているものについて全部廃園にするというようなことにはしたくないと。そうだと思うんですけれども、どのくらい残すつもりなんですか。

◎熊本 区長 検討していきます。

◆木下 委員 それで、私は幼稚園問題で大事なことは、例えば、ずうっと預けっ放しにしちゃうような親もいるけれども、子どもにとってそういうのはいいことだと区長は思いますか。保育園なんかに朝から夜遅くまで預けてしまうということについていかが思いますか、教育の問題を含めて。

◎熊本 区長 それは自分の手元で育てていきたいという方もいらっしゃるでしょう。しかし、諸般の事情から保育園に通わせるというご家庭もおありだと思います。一概に画一的な考え方で評価すべきではないと私は思います。

◆木下 委員 私は、確かに画一的にすべきではないと思うし、多様性が必要だと思うんですよ。ですから、私はできるだけ幼児のうちは両親のどちらかがきちっと面倒を見ておけるような状況が一番好ましい、そういうふうに思うわけです。それは、お嫌いな言葉かもしれないけれども、ジェンダーフリーの立場もあるから、男が見ても女が見てもいいわけですよ。でも、幼児にとって親がきちっと見ておくということは大事なことだと思うんです。
 そういったふうに考えたときに、今、幼稚園の父母の皆さんが今回の問題について待ったをかけていますよね。そうしますと、多様性ということでいきますと、私はすごく大事な視点だし、将来の社会は幼児の面倒を見られるような余裕を両親が持てるような社会でなければいけないと思うんです。だから、ワークシェアリングもあるし、それから、お年寄りで六十から六十五の間は雇用延長ということになれば、若い間の育児休暇等をふやしたりして、そういう対応をすべきだと思うんです。
 とすると、幼稚園に対するニーズというのも、今までとは違った形でのニーズというものが生まれてくると思うんです。そういうふうに考えると、私は幼稚園、特に区立幼稚園の役割もそういった観点からも意義があるのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

◎庄司 教育次長 幼児教育については、幼児の環境を整え、健康、安全で幸福な生活のために必要な日常の習慣を行うといった中でございますから、幼稚園あるいは保育園といった中で考えていかなければいけないと思っておりますが、今回はそういった入園の充足率の問題と保育を願う子どもが多いという、ここのバランス等を勘案いたしまして、二園について新しい形の総合施設に用途転換を図るといったことでございます。

◆木下 委員 私は、幼保一元化というけれども、幼保一元化の方は、面倒を見る教師なり保育士なり、そちらが対応するべき問題であって、現実対応は極めて多様な形態が必要だというふうに思うんですよ。その中で区立幼稚園のニーズが今まであったし、評価されているわけですよね。どうも区立幼稚園がある意味で日陰者……。

○山内 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。
    ────────────────────