2004年3月11日予算特別委員会質疑<総括質疑>


平成16年  3月 予算特別委員会
平成十六年予算特別委員会<総括質疑>
予算特別委員会会議録第二号
日 時  平成十六年三月十一日(木曜日)
場 所  大会議室



○石塚 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。

◆ 木下 委員 私も世田谷被爆者見舞金減額に関する請願の紹介議員になっていますので、ちょっと一言触れておかなければいけないと思うんですけれども、これは見舞金なんですよね、見舞金として出している。私は区長は礼節を重んずる方だと思いますけれども、見舞金をこういう形で減額するということは、私はあってはならぬと思うんですね。というのは、原爆被害者に対する見舞金というのは、やはり東京の人間にとってみれば、原爆は広島、長崎で落ちた。そのことによって首都決戦も避けられたということもあって、そういうことも含めてのまさに見舞金であって、そういうものとしてしかあり得ないと思うんですよ。
 だから、福祉とかいうのは別にして、やはりそれはそういうものとして考えれば、金額としては大して大きい金額ではないですよ。これを減額するということは、ある意味で政治的な主張だと思うんですよね。ですから、区長はこれは減額すべきではないと私は思いますけれども、いかがですか。

◎熊本 区長 条例によって、これは支給されているものだと思いますが、見舞金ですか。(「名前は見舞金です」と呼ぶ者あり)それは解釈の仕方にもよるものかと思います。さっきも助役が言っていましたけれども、総体的な予算の中での対応ですので、その中で一部だけをどうするという問題ではないと私は理解しております。そうした総体的な中での取り組みが、今回の減額になったと受けとめていただきたいと思います。

◆ 木下 委員 事原爆被害者に対する見舞金については、それは量の問題じゃないと思います。質の問題です。これは政治の姿勢の問題だと思いますので、これはまた後で議論したいと思います。
 それで、予算全体の中で、今度、道路予算を十五億円も増額しているわけですけれども、道路整備部を新設ということで新しく組織改正もされるわけです。きのうも意見として本会議で申し上げましたが、つまり、道路整備部に土地取得の権限と処分の権限を与えてしまう、これはどうしてですか。なぜそういうことをやるんでしょうか。

◎栗下 建設・住宅部長 今回の組織改正、今予定をしているわけでございますけれども、今までの道路事業についての区長の方針にございますように、スピードアップを図るということで考えているわけでございます。そのためには、やはり一貫して事業ができる体制を組んでスピードアップを図っていきたい、こういう考え方で、今回の組織改正も予定をしているということでございます。

◆ 木下 委員 道路の用地取得、処分だけじゃないんですね。例えば文化施設をつくるとか、ほかのいろんな用地取得が必要になったときも、今までは財務部が用地取得の権限を握っていたわけですけれども、道路整備部にすべて一元化されるわけですね。そうすると、道路整備部が非常にオールマイティーになってしまう。そういう組織上、突出した部になるわけですよ。これはまさに道路族区政と、きのう私は申し上げましたけれども、そのとおりだと思うんですよね。それはやっぱり否定できないと思いますよ。区長、どう思いますか。

◎平谷 助役 道路整備部の設置に伴いましては、当然相互に牽制する機能も内々では整えておりますから、その点、委員ご懸念のことがないよう、私どももしっかり頑張っていきたいと思います。

◆ 木下 委員 道路整備部を新しくつくるということですけれども、土木関係の職場から抜てきされる方も多いと思うんですが、この間、いろいろ問題を起こした方々、これは全部排除すべきだと思います。区長、どう思いますか。

◎平谷 助役 いずれにしましても、先ほど下条委員もご指摘いただいたような考え方のもとで、区長がしっかりと人事をやっていただけるものと思っております。

◆ 木下 委員 土建屋国家という言葉がやっと普通に使われる言葉になりましたよ。それが新聞にも出ている。そういう批判の中で、私は財務部と道路整備部とは分けて、やはり権限は分割しておかないと、これはもう道路に特化した予算。道路というのはやっぱり都市整備の基本になりますから、そういう形での道路建設を主軸とする予算であると。しかも、さっき言ったような見舞金まで削ってしまう。これは非常に政治的に見ても、私はそういう印象しか区長に対して持てないんですけれども、その辺については、もう一度区長にお尋ねします。区長に聞いているんですよ、トップダウンなんでしょうから。じゃ、いいです。今答えなくていいです。
 それでは、下北沢についてのご感想についてお聞きしたいと思います。この前聞きました。それで、下北沢があそこに五四号線、二十六メートルものを道路が、まさに横浜銀行のあたりをずっと通っていくわけですよ。将来の下北沢像というものについて、区長はどのように考えますか。それが通った後にどんな町になるというふうにお考えになりますか。区長に聞いているんですよ、区長。(「だれでもいいよ」と呼ぶ者あり)よくない。
 区長に聞いているんですよ。助役、じゃ、いいです。(「それもいけないよ」と呼ぶ者あり)いいですよ。僕は区長に聞いているんです。そんな感想なんていうのは、助役じゃ答えられない。(「委員長に指名権があるんだよ」と呼ぶ者あり)委員長、区長を指名してください。

◎熊本 区長 私も下北沢へはよく足を運んでいるし、都心からも近いし、アクセスも他の地域に比べれば利便性があるものになっている。これからあの町の小田急線の立体化が実現した後のまちづくりには、小田急線の立体化のみならず、あの駅周辺の再開発ということも当然含まれての事業ですから、これからの若い人、またお年寄りが憩うところ、いろんな層の方々に集まっていただける、活力ある町になっていくと私は思っております。

◆ 木下 委員 小田急線の地下化については、完成は十年後の平成二十五年度なんですよね。ですから、実際に整備するとしても、そのときを待たなければいけない。ですから、この町の将来のあり方については、町の人たちの意見を十分聞きながらやらなければいけないわけですけれども、どうもそうなっていない。拙速にまちづくり計画も決めようとしている。ただ、イメージを聞いても、どのくらいの高さになるのかとか、どういう町になるのかというイメージさえ、区長から今聞けなかったわけですね。
 やはりそういうビジュアルなことから含めてもわかるような形で、つまり、道路をいじれば町は高度化する。そして再開発になれば、お金の流れからいって、当然大きなビルになっていく。そういうことがいいのかどうなのか。下北沢というのは非常に特徴のある町ですよ。それで全国からも支持されている。これをつぶしてしまっては、私はみんなが訪れてみたい町世田谷にはならぬと思うんですよ。ですから、聞く耳を持つ区長とおっしゃるんですから、そこら辺については再考していただくように、これは十分要望して、これからもまたいろいろ聞いていきますけれども、よろしくお願いしたいと思います。  終わります。

○石塚 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。



   ──────────────────