1999年10月4日決算特別委員会質疑<企画総務委員会所管分>


○石塚 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。


◆木下 委員 今、大庭委員から質問がありましたけれども、私も同じ問題について質問する予定にしていましたので、大分しゃべっていただきましたので、時間が得をいたしました。

 この協定については、無償譲渡になっているところの土地の金額が、ことしの三月に世田谷区が示した当該土地の値段の関連の文書によりますと、大体百九十億円ぐらいが推定できるわけですね。そのお金が今後入ってくるかどうかという問題なんですけれども、これの有効性についてはどういうふうに考えられますか。もしほごにされた場合に裁判に訴えることができるような協定ですか。


◎根津 文書課長 この協定につきましては、まだ支出の原因となる契約というぐあいには考えてございませんので、まだ直接住民監査請求とか住民訴訟にはならないものと理解しております。


◆木下 委員 そういうことではなくて、東急がほごにした場合に、世田谷区は訴えることができるのかと聞いているんです。


◎根津 文書課長 この取り決めでそういう協議が調わない場合には、これはやむを得ないものと考えますけれども。


◆木下 委員 そうなりますと、結局、協定をしたといって、百九十億円の土地をもらえるというふうに言ったところで、それは定かでない話なわけですね、そう理解していいわけですね。


◎根津 文書課長 基本的事項ということで考えてございますので、そのとおり考えていただいていいと思います。


◆木下 委員 当該のところで、これはまた聞きますけれども、東急との協定と同じような協定が小田急との間で結ばれていませんか。特に、砧の西公園、ふれあい広場のところについては、ちょうど東急の用途地域の移動とあわせて、そちらに企画されて百億円ものお金をつぎ込んで、世田谷区が公園をつくったわけですけれども、覚書ないし協定はありますか、どうですか。


◎根津 文書課長 それはちょっと所管ではないので、私のところでは今わかりませんが。


◆木下 委員 今回の東急の協定書にしても、これだけ大きな金額が伴うようなものについて、企画総務領域のものではないということはないと思うんですね。その意味で、それはきちっと調査して、その文書があったら、それは提出していただきたい。これは資料要求として申し出ておきます。いいですか、約束していただけますか。


◎根津 文書課長 それは検討させていただきます。

◆木下 委員 前回、ここでの質問で、世田谷区の要綱に関する情報を出してほしいということで申し入れたんですけれども、午前中までに出されるというような話があったんですが、一切来ていないんですが、これは出さないというふうに決めたんですか。


◎井出 区政情報課長 その件につきましては、まだ所管の方で引き続き協議中であるというふうに聞いております。


◆木下 委員 いや、この委員会では三日前に、一応資料要求はしてほしいという話になっているわけでして、当日までに、それを出せるか出せないかは返事が来るんじゃないですか。そういうふうになっているんじゃないですか、いかがですか。


◎井出 区政情報課長 今回、資料要求ということでございますので、こちらの担当所管としての判断というのはちょっとできない、そういうことで繰り返しお答えさせていただきます。


◆木下 委員 それでは、文書課長にお聞きしますけれども、要綱について出せないということはありますか。


◎根津 文書課長 一般的には、要綱、要領というのは情報公開等の対象になるというぐあいに考えてございますけれども、本件につきましては──とりあえずそれだけで。


◆木下 委員 いや、本件につきましてはどうなんですか。


◎根津 文書課長 本件につきましては、文書課が区の争訟の窓口であるということもありまして、一応訴訟が継続している、それに含まれる内容であるということで、訴訟に関連する情報は提供しないこともあるということで、今回、住宅課の方にはお話をしたところです。


◆木下 委員 訴訟になっているといったって、民事間の訴訟ではないわけですよ。監査請求であり、正当な権利として裁判が行われているわけですよ。その問題について隠せることができないのは、これは常識じゃないですか。そんなことがわからないはずはないわけですよ。非常に不当な情報の非開示だというふうに思うんです。きょうの議論の中で、情報の開示とか、それによる新しい区政とか、そういうことで語られていますけれども、一番プリミティブな話で、要綱さえ議員に出せないという、これはどういうふうに思いますか。


◎井出 区政情報課長 先ほどの文書課長のお話にもございましたけれども、区といたしましては、情報公開に当たりましては、要綱とか要領といったたぐいの文書の類型ということではなくて、個々の文書の具体的な中身、内容、それに照らして判断をするべきものであると考えております。


◆木下 委員 ここは議会ですよ。条例とか要綱については手続条例だってあるわけですよ。少なくとも公に議論すべき課題で、こんなものについて情報公開でとる、とらないなんてやるつもりは私は全然なかったですよね。出さなかったらやりますけれども、あなた方は笑われますよ。

 少なくとも厚生省だって、要綱とかそんなものは出しますよ。厚生省はエイズの問題で裁判をやっていましたよ。その中で出せない情報があった、初めはうそをついていたわけですよ、ないというふうに言っていたわけですよね。それを菅さんが探してきて出してきたわけですけれども、今回のだって、初めはうそをつかれたわけですよ、ありませんと。ないということはなかったわけですよ。ちゃんと井伊課長自身が知っていながら隠したわけですよ。その指示も上から与えられていると私は思いますよ。

 そういった意味で、今回の要綱隠しというのは、これは厚生省の例と比べてどう思いますか。助役、どうですか。


◎川瀬 助役 本件については、訴訟が起きているとか、いろいろな状況があるので、こういう案件については、それぞれの責任を持っている所属機関が判断するということになっておりますので、そこはそこなりのいろいろな判断があって、現在、今お答えしているような状況にあるんだろうと思います。本件につきましては所管ではございませんので、所管の審査の折にご議論をお願いしたいと思います。


◆木下 委員 「新しい公共」だとか何とか格好のいいことを言っているけれども、まさにこのプリミティブな話で情報をシャットアウトしているじゃないですか。こんなものは笑い物になりますよ。どこの行政区だって、どこの自治体だって、こんなものを出さないということはないわけですよ。しかも、これは裁判になったら、必ずあなた方は負けますよ。この前も条例を紹介したけれども、まともに読めば、決して出さなくていい情報じゃないわけですよ。こんなことをやっていたら、本当に世田谷区というのは、開かれた区政とはほど遠い区政だということを申し上げておきます。

 それから、小田急線の問題で基礎情報を隠した、そして、いまだにないというふうに言っている、これも極めて疑い深い話ですよ。すべての問題を疑わなければならない、そういう状況になっているということを肝に銘じていただきたい、そのことを申し上げておきます。


○石塚 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。

   ──────────────────