1999年9月30日決算特別委員会質疑<総括質疑>


○石塚 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。


◆木下 委員 岡沢建設・住宅部長にまずお聞きしたいんですけれども、私の質問について井伊住宅課長から、本日の質問の資料請求について何かご相談はありましたか。


◎岡沢 建設・住宅部長 「せたがやの家」の選定に関する資料、その関係について、木下委員から資料請求があった、こういうことを聞いております。


◆木下 委員 それはいつですか。


◎岡沢 建設・住宅部長 昨日でございます。


◆木下 委員 昨日何時。


◎岡沢 建設・住宅部長 時間帯は覚えておりませんけれども、多分午前中だったかなというふうに思っております。


◆木下 委員 岡沢部長は、そのときに情報を出さない指示をしましたか、出すなということを言いましたか。


◎岡沢 建設・住宅部長 まだ状況がよく把握できておりませんでしたから、いろいろ説明を受けました。それで、これを出すなとか、出さないのかという話につきましては、今、係争中のところもあるので、慎重に扱おうという相談をいたしました。


◆木下 委員 実は昨日夕方、井伊課長が質問とりの関係で私の部屋に来たんですよ。そのときに「せたがやの家」の関係で、「せたがやの家」の選定委員会が選ばれているわけですけれども、これの根拠となる文書がないかということで、それを求めたんですね。ところが、これについてはないとおっしゃったんですよ、ありませんと。いや、現在はもう「せたがやの家」選定委員会は改組されて世田谷区住宅施設推進検討会議に変わったと。部長クラスがやっていたのが、課長クラスに格下げされたと、そういうことで、もう古い情報だから、それについてはあちらこちらを探してもありません、そういうふうに言ったんですね。そんなことはないだろうと。つまり、「せたがやの家」選定委員会がある以上は、要綱なりそういうものがなかったら、役人として仕事ができないじゃないか、それを紛失したとか、そういうことはあり得ないということを申し上げたんですよ。

 そうしましたら、ただ「ない」というふうに言い張るわけです。それでは、世田谷区住宅施設推進検討会議の要綱を持ってきてください、今機能しているんだから、それはあるでしょうと。持ってきましたよ。それを見たら、平成七年五月三十一日にこの新しい要綱は施行されているんですけれども、そのところに、世田谷区「せたがやの家」システム選定会議設置要綱、平成五年十月一日の制定及び云々と書いてあって、これについては廃止すると書いてあるんですね。

 つまり、あるじゃないかと。そうしましたら、いや、さすがにうそはつき通せなかったですよ、ありますと。あるけれども、出さないことにしましたと言うんですよ。いつ相談したんだと言ったら、今相談してきたんだと言うんですよ。本当かと聞いたんですね。それで、文書課と相談して、結局は出さないことにしましたと言うから、じゃ、その文書課の担当者を呼んでこいと言ったわけですよ。担当者は来ましたよ。そうしたら、だれが責任者ですかと言ったら、それは課長ですよね。だから、あなたが決めたのかと言ったところ、だんだんお茶を濁して、最終的には、おととい、裁判をやっている橋本弁護士と相談をして、そういうことにしたんだというんですよ。岡沢さん、おととい、弁護士さんと相談しているんですよ。そういうことについて全然関与していないんですか。


◎岡沢 建設・住宅部長 関与をしていないわけではなくて、きのう報告を受けました。


◆木下 委員 大体、設置要綱については、これは区議会議員に隠すような情報ですか。


◎岡沢 建設・住宅部長 通常でありますと、そういうものではないのかもしれませんが、この件につきましては、世田谷区が当事者となっております係争中の話でございますので、そういうような判断のもとで対応していかざるを得ないだろうと。


◆木下 委員 世田谷区情報公開条例の根拠はどこかというふうに聞いたら、六条の4)のハだというんですよ。ハにはこう書いてあるんですよ。つまり、出さなくていい情報が4)に書かれているんですね。「区政執行に関する情報であって、次に掲げるもの」。ハについて「入札予定価格、試験問題、行政上の検査・取締りの計画、争訟又は交渉の方針等に関する情報であつて、公開することにより、当該事務事業の目的が達成できなくなり、又は適切な執行を著しく妨げるおそれのあるもの」と書いてあるんですよ。該当しますか、どうですか。


◎岡沢 建設・住宅部長 その判断はなかなか難しいところがあるかと思いますけれども、今後、「適切な執行を著しく妨げるおそれのある」という部分で、つまり、混乱を招くおそれがあるということもありますし、ここに「争訟又は交渉の方針等に関する情報」ということもありますので、そういうふうに判断をしております。


◆木下 委員 これは「であって」というふうにして限定して、「公開することにより、当該事務事業の目的が達成できなくなり、又は適切な執行を著しく妨げるおそれのあるもの」と書いてあるんですよ。区議会議員が質問するときに、条例をまた規定する要綱、あなた方がつくった要綱について見せないということがありますか。つまり、あなた方との信頼関係は全然成り立たないじゃないですか。それに、私はうそをつかれているんですよ。このうそをついたことについて、岡沢部長はどういうふうに考えていますか。また、このことについてきちっと謝罪しますか。


◎岡沢 建設・住宅部長 うそをついたのか、本当にないと思ったのか、まだ調べておりませんので……。


◆木下 委員 ちゃんと井伊課長は言いましたよ、申しわけありませんと。要するに「ない」と言ったのが、すぐ前言を翻したんですよ。初めは、今相談してきましたと言ったんですよ。追及していったら、弁護士さんと相談しましたと言うんですよ。そもそも要綱について隠せるわけがないじゃないですか。情報公開でこれを出したら、出さざるを得ないですよ。それなのにないと言って、しかも、弁護士さんと相談して、これは出さないことにしたというのは、まさに審議妨害ですよ。つまり、情報公開制度を使えば二週間、一カ月ぐらい先に延ばすことができる。そういったことで、本日の質問に間に合わないように意図的にやったんじゃないですか。このことについては徹底調査する必要があると思うんですよ。

 委員長、このことについては明らかな審議妨害でもありますので、運営委員会で徹底した調査をお願いします。また、岡沢部長は、この件についてどういう経過があったのか、きちっと報告する義務があると思うんですね。助役、どう思いますか。


◎水間 助役 ただいまのお話を聞いておりますと、情報公開、これは今、木下委員がお読みになりましたけれども、その部分についてはいろいろあろうと思いますが、本件につきましては係争中だというようなこともあって、恐らく担当としても、そこら辺の判断の迷いもあったのかなというように感じますが、私も今、そういった面でお聞きしておりますので、今後、そこら辺につきましては調査をしたいというふうには思っております。


◆木下 委員 極めて悪質な審議妨害だということを申し上げておきます。


○石塚 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。


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