2003年3月17日予算特別委員会質疑<区民生活委員会所管>


平成15年  3月 予算特別委員会
平成十五年予算特別委員会
予算特別委員会会議録第四号
日 時  平成十五年三月十七日(月曜日)
場 所  大会議室


○宍戸 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。

◆ 木下 委員 本会議で小田急線の夜間騒音の問題について取り上げて詰めていこうと思ったんですけれども、どうも最後まで詰まらないうちに時間切れになってしまいました。小田急線の夜間騒音の問題、これは去年、二線を上に上げるときまで盛んに夜間工事が行われて、そういうことがあったものですから、区民の方からこれに対する、夜間騒音を差しとめてくれという仮処分も出たという背景もあるんですけれども、それ以前から私はこの問題について、夜間騒音はきちっと規制すべきだということを申し上げてきました。

 問題は、夜間の騒音が、実は夜間に必ずしもやらなくていい工事をやっていたのではないかということでご質問して、そういったことについて精査したのかということをお聞きしたところ、それはまだやっていないということだったと思うんですよ。今後やるつもりがあるのかということで詰めていきたいと思うんですけれども、いかがですか。

◎城倉 環境課長 夜間工事そのものについては、許可制とか届け出制といったものではないということがございます。それで、区としましては、夜間工事については、工事の全体を考えなければいけないんですが、列車の走行の安全性であるとか、それから作業者、あるいは施設の利用者、場合によっては通過者ということもあると思うんですが、そういうものの安全性を確保するために、必要なものについてのみ行うということと考えております。それからまた、夜間工事を実施するときは、周辺住民への適切な周知も大切であるという認識も持っております。

 したがいまして、従前努めてきたところがあるんですが、今後も事前に情報を把握するということも大切だと思っていますし、そのことについては事業者の方に求めていきたいと。それから、夜間工事の必要性についても、その確認に努めていきたいというふうに考えております。

◆ 木下 委員 問題は、そういう一般論ではないんですよ。具体的に夜間に必要もないような工事が盛んにやられていたということが指摘されているわけですよ。少なくとも一カ月のうちに二十一日間も夜間の工事をやらなければいけないという異常な工事というのはあり得ないというのが専門家の分析なんですね。それで、とにかく夜間やらなくて済むような形での工事方法は幾らでもあるはずだという指摘も受けているわけですよ。

 区長は特定作業等についての監視をするという位置にもあるし、区民からそういう苦情もあったわけですから、世田谷区が、本当に夜間に必要な工事だったのかどうか、そういったことについては過去にさかのぼって、きちっと精査する必要がある。しかも、小田急線の問題は、裁判で高架事業の認可そのものが違法だというふうに言われているわけです。違法と言われているにもかかわらず、それは控訴したからいいのだということで、どんどん事業を進めてきているわけです。そういった中で起こった事件なわけですね。

 要するに、必要もないのに夜間やっていたのではないかと。そのことは非常に疑いが強いわけです。しかも、アセスメントの中では、極力夜間工事はやらないというふうに、これは住民の間に約束しているし、アセスの計画書にも書いてあるわけですね。ですから、そういった意味では、区としてはそういったことについて精査する義務があると思うんですよ。いかがですか。

◎城倉 環境課長 確かに何回かアセスは出されてきている。梅ケ丘以西、以東。それで、以西については夜間工事についてのアセスの中での言及というのは薄かったというようなことで認識しております。以東については、非常に細かくアセスの中でもうたわれてきている。もちろん、委員おっしゃったように、作業の説明会の中では、以西も夜間工事については極力少なくしていくというようなことは事業者が話しているかと思います。

 それで、精査の問題なんですが、義務ではないとしても、基礎的な自治体として取り組んでいくことは必要であろうと思うんですが、先日も事業者を呼んで、高架駅部に係る施工順序、これは委員が今おっしゃった、昨年仮処分を申請されて、裁判所の方にもその書類の提出が求められたようなんですけれども、そのようなものを使って確認はしていきたいというふうに思っております。

◆ 木下 委員 水かけ論になってしまいますので、指摘をしてこれでやめますけれども、いずれにせよ、夜間工事が必要もないのに行われている。その事実があるという指摘があるわけです。そして、問題は夜間工事が、これからも以西について全くやりませんとは言っていないわけですね。これからもやるというふうに小田急の方は言っているわけですね。それはやっぱりきちっと精査していけば、とにかく昼間にすべてできる工事であるということが言われているわけですよ。ですから、その辺についてはきちっと区としては監督していくべきだと、そのことは申し上げておきます。

 それから、自治体で生活安全に関するいろんな条例ができたり、ポイ捨て条例なんかも世田谷区はつくったわけですけれども、たばこの条例とかいろんなのができている背景で、警察と自治体の協力関係が背景にあるのではないかというようなことが研究者の間からも指摘されています。そういった中で、世田谷でもそういった動きはありませんかというふうに暮れぐらいに聞いたことがあるんですよ。そうしたら、そういうのは一切ありませんと言いますし、それから警察がこちらに来ていることはありますかと聞いた際にも、そういう事実はないというふうにお聞きしていたんですね。ところが、今回質問の段になっていろいろ準備をしている中で、子ども・男女共同参画課の職員に警察からの出向者がいることがわかったわけですよ。どんな仕事をしているんですか。

◎水戸 子ども・男女共同参画課長 主に青少年の健全育成に関する業務に従事させております。

◆ 木下 委員 聞くところによりますと、子ども会議の主催をしたり、そういったこともおやりになっているんですか。

◎水戸 子ども・男女共同参画課長 担当係長の補佐役の係内主査と位置づけておりますが、補佐的な役目で青少年会議を担当しております。

◆ 木下 委員 平成十年まで、そういった警視庁からの出向というのはなかったはずなんですね。やっぱり歴史的に考えても、警察と行政というのは役割が違っていて、それから歴史的に日本の警察の歴史というのがあって、ある意味で戦前は特高警察まであったわけですね。いろんな問題もはらんでいる。必ずしも警察自体が本当の意味での民主化がされているかどうかという問題もあるしね。また、世間でも警察と行政は違うものだと思っているわけですよ。子どもなんかも、いい子の場合は余り関係ないかもしれないけれども、俗に言う悪の子どもがいたとしたら、これは警察であるか行政であるかというのは非常に大事な違いなんですよ。

 つまり、行政が行政として信頼されるのは、警察と違った観点で指導するという観点で、子ども対策に当たるべきだと思うんですね。そこに警察が入り込んできているというのは、これはよくない。そして、それが伏せられていたという事実。それはやはりきちっとオープンに、そういうことがいいのかどうか、そのことについてきちっと議論をしていくべきだと思います。私は、やっぱり警察と行政は違った立場でいるべきであるというふうに思っております。

 裁判なんかでも、裁判官に向こうの検事だと思っていた中に裁判所からの出向者がいるんですね。そういった形で、裁判をやるにも、行政の裁判も相手方に裁判官がいるというような状況になっているわけです。何か変なふうに行政間の交流が行われているんですね。ですから、警察と自治体の交流みたいなことが行われているようですけれども、一方的に警察の方から来ているような感じですので、いずれにせよ、このことがいいのかどうかについてきちっと議論すべきです。

○宍戸 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。

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