2002年3月22日予算委員会質疑<文教委員会所管>4割り増し基本健康診査


平成14年  3月 予算特別委員会
平成十四年予算特別委員会
予算特別委員会会議録第七号
日 時  平成十四年三月二十二日(金曜日)
場 所  大会議室



○山口〔裕〕 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。


◆木下 委員 先ほど教育次長が、この前、私が総括で行ったときの質疑に対する訂正を行いました。この訂正はすごく大事なんです。つまり、前の質問で区の職員と教師の健診についての比較をやりました。それで、区の職員が顕微鏡院というところでやっていて、こちらはほぼ同じ項目に合わせると大体一万六百六十円でできているんです。それに対して教育委員会の方は、医師会に頼んでいて、一万七千五百円ぐらいかかっているわけです。それを比較すると大体一・六四倍にもなる。そのときの比較の際にどうなんですかと聞いたところ、医師会の方は、地域の個人医院に行ってもらうということになっているから高い、そういうご返事だったわけです。
 しかし、後で訂正されて、結局は一括に集めて集団健診をやるということになったんです。そうすると、全く土俵は同じところでやって一・六四倍もかかる、そういうことになったわけですけれども、これはなぜ世田谷区の医師会に頼むことになったんですか。顕微鏡院に頼んだっていいんじゃないですか、どうですか。


◎大森 学校職員課長 医師会の方には、平成五年度から委託契約を行っております。教職員の健康診断につきましては、その前からお話しさせていただくならば、昭和五十四年九月に東京都から移管をまず受けました。当時は結核検診と循環器検診に分かれて実施いたしておりました。昭和五十五年度から循環器の一部、血液検査ですと玉川メディカルセンター、心電図は関東中央病院、それを除いて医師会と委託契約を交わしておりました。また、結核検診につきましては駒沢病院、玉川メディカルセンター、三つの機関に委託し、選択は各学校にお任せいたしておりました。当時は、健診方法につきましては学校巡回型でございましたけれども、各種の健診データを総合的に活用することが困難になったため、事業を見直して医師会と契約いたしております。
 なお、医師会との委託契約につきましては、学校医として児童生徒の健康管理に多岐にわたって携わっている事情等から、引き続き教職員の健康診断も医師会に委託した経緯でございます。


◆木下 委員 それは価格差がなければいいですよ。しかし、価格差が歴然としているときに、今、医師会との委託契約を見ますと、区立小中学校児童生徒の心臓集団検診もやっているんです。教職員総合健康診断の業務委託と、それぞれが二千万円ぐらいずつです。四千万円以上のお金をかけてやっている。これをもし十円のところで――顕微鏡院は十円なんですけれども――やれば、一千万円のお金が年間浮いてくるわけです。
 そういうことを考えますと、両方でできるわけですから、当然選択肢としてどっちにするかというのをきちっと考えるべきなんじゃないですか。これはだれが決定したんですか。


◎大森 学校職員課長 教職員の健康診断を含めまして医師会に委託する各種検診につきましては、福祉保健部門で取りまとめて医師会と協議いたしております。


◆木下 委員 それから、実は教師も顕微鏡院で診てもらっているんじゃないですか。そうじゃないですか。そういう検診もあるんじゃないですか。いかがですか。教師あるいは教育委員会関連で。


◎大森 学校職員課長 二次検診等、そのほかのものは大部分、教職員については関東中央病院にお願いしております。


◆木下 委員 顕微鏡院がどんな健診をやっているかという資料の中に、VDTとか、それから緑のおばさん、そういった方々の健診も、仕様書の中に教育委員会の名前が出てきているんですよ。それはご存じですか。


◎大森 学校職員課長 学校に勤務する区の職員については顕微鏡院と契約いたしております。


◆木下 委員 いずれにせよ、選択肢はあるわけです。なぜこういうような慣例でやるんですか。しかも、十四円という話は、区民の一般健康診査に対しての――これは定かでないという保留をつけながら十五円以下というふうに言われたからということで高値で取引したわけですけれども、学校とは関係ないじゃないですか。なぜ十四・八円だったことがあったり、十四円であったり、そういうことで高値で契約しているんですか。いかがですか。


◎大森 学校職員課長 区の基本健康診査と一緒に教職員の健康診断についても医師会にお願いすると、平成五年からそういうふうに続けてきておりますので、そういう状況でございます。


◆木下 委員 歴然としているじゃないですか。だって、一つの契約をして格差があるわけですよ。それから、小中学校の健診といえば七千九百人ぐらいやるんでしょう。この前、職員の場合、顕微鏡院でやらなければいけないのは、多数の人数のキャパをやってくれるのはそこしかないからだという、そういう答えでしたよ。だったら、顕微鏡院でやってもらったらいいじゃないですか。どうしてこういうことをやるんですか。


◎中村 教育次長 先ほど学校職員課長から申し上げましたように、同じ学校に勤務する職員でも、例えば用務ですとか、警備ですとか、そういういわゆる区費職員については顕微鏡院で実施しております。それに対して、教職員については医師会の方に委託してお願いしているわけなんですが、これは基本的な考え方として、区費の職員については労働安全衛生法に基づく健康診断を行う、それに対して教職員の場合は学校保健法に基づいて健康診断を行う、こういう考え方になっております。したがいまして、教職員の場合は児童生徒とあわせまして基本的には学校医を中心に健康の保持、健康管理をやっていくという考え方でありまして、その延長の中で医師会にお願いをしている、このように教育委員会としては考えております。


◆木下 委員 それから、これは医師会との契約なんですね。それで、甲、乙で契約していて、何か事故があった場合には世田谷区と相談するとか、そういうことにもなったでしょう。要するに、学校医ということとは関係ないじゃないですか。医師会と学校医とどういう関係があるんですか。


◎大森 学校職員課長 学校医の先生方を中心に医師会の方は総動員いたしまして健診に従事していただいております。


◆木下 委員 それから、一般区民が二万四千八百円かけているんです。教育委員会は一万七千五百円ぐらいですね。一般区民と教師では、教師の方が健康管理をおろそかにしていいと思いますか。


◎大森 学校職員課長 同様に取り扱うべきだと思っております。


◆木下 委員 いずれにせよ、朝日新聞にも取り上げられたけれども、人間ドックに入るような値段の健診を一般区民に対してやっているんですよ。これも非常に非常識だ。  それから、さっき言ったように、医師会ではなくて顕微鏡院でやれば、これは一千万円からの節約ができるわけです。そういうふうに今後はやるように約束してくださいよ。


○山口〔裕〕 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。

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