2002年3月12日予算特別委員会質疑<総括質疑>4割り増し基本健康診査


平成14年  3月 予算特別委員会
平成十四年予算特別委員会
予算特別委員会会議録第二号
日 時  平成十四年三月十二日(火曜日)
場 所  大会議室


○山口〔裕〕 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。


◆木下 委員 基本健康診査、あるいはほかの健診等、いろんな医療に関する世田谷区医師会、玉川医師会への委託の問題について質問したいと思います。
 先ほど下条議員の質問の中で、どうも口を濁していましたけれども、物を決めるには一つの根拠がなければ決められないわけですね。それで、基本健康診査を十四円でやっているというので、じゃ、ほかの健診とか委託が一体どうなっているのかというのをずっと調べたんですよ。
 そうしたら、例えば高齢者緊急一時宿泊に伴う健康診査実施委託というところを見ても、例えば初診料が二百七十点のところを十四円かけているんですね。それで三千七百八十円というふうに書いてあるんですね。つまり、委託契約書を見ていくと、こういうことは幾つも散見できますよ。
 それで、担当者にこれを問いただしたんですよ。そうしたら、やっぱり基礎数字が一点につき十四円ということになっていると。それぞれ積算されていますよ。それで、単価当たりということで点数までは示していないものもある。しかし、その根拠は、平成十三年は一点につき十四円となっていたと。前は十四・八円ですよ。ことしは十三・七円にするそうですけれども、それは基礎数字として一点幾らというものが積算の根拠になっている、それは間違いないんですね。保健所長、どうですか。


◎永見 世田谷保健所長 大部分についてはそうなってございます。


◆木下 委員 下条さんのとき、そう答えればいいじゃないですか。あんなに時間をとって混乱させた責任はどうとりますか。
 それから、先ほど世田谷区の職員の定期健康診断は東京顕微鏡院というところでやっていると。これは教職員の健診とほぼ同じように比較できるんですよね。つまり、教職員の健診で足りないところは、胸部X線千八百円、心電図千七百円、聴力検査三百円、これを追加してやりますと一万六百六十円になるんですよ。これは東京顕微鏡院のやつですよ。それとほぼ同じものが一万七千五百十四円かかっているんですよ、教職員の診断。これは世田谷区の医師会に委託したやつですよ。一・六四倍ですよ。つまり、これだけの格差がある。
 そして、これは世田谷区が世田谷区医師会に全部委託しているんだと思ったら、これは千代田区に本拠地を置く検査機関ですよね、ここに委託している。そして、世田谷区の医師会に委託した場合には一・六四倍にもなる。こういう状況なんですけれども、世田谷区の医師会に頼まなくたって、例えばここの東京顕微鏡院にほかの健診だって頼んだらいいじゃないですか。そういうことは考えたことはないんですか。


◎永見 世田谷保健所長 職員の健診は、職場で働いている者を対象にしたもので、先ほど総務部長から言いました集団健診という方法でやってございます。基本健康診査は、主として四十歳以上の家庭で生活を中心にする方を対象としたものですので、いろんな時間帯、たくさんの診療機関、いつでも、どこでもできるという選べるような状態になっておりまして(「もういいです」と呼ぶ者あり)なおかつ過去の(「もういいです、見当違いの答えをしているんだから。委員長、時間がないから、委員長」と呼ぶ者あり)


○山口〔裕〕 委員長 ちょっと待って、答弁。


◎永見 世田谷保健所長 過去の状態、かかりつけ医を選べる状態になってございます。したがって、単価等の比較は直接はできないと考えてございます。


◆木下 委員 先ほど比較したのは、教職員組合の健診と比較したんですよ。基本健康診査じゃないですよ。教職員組合は団体じゃないですか。たくさん人がいるじゃないですか。一次健診を医師会でやるということになっていて、二次健診は関東中央病院ですよ。関東中央病院というのは病院だから、医師会に入っていないと思ったら、ちゃんと医師会に入っているんですってね。一次健診はどこでやるんですか。これは教育委員会がその場所になっているけれども、これはどういう形でやるんですか。集めてやるんじゃないの。


◎中村 教育次長 それぞれの病院に行ってやると聞いております。


◆木下 委員 それにしても、二次健診はまた関中でやるわけですよね。そこも含めて、やっぱり十四円でやっているわけですよ、これも基本健康診査でなくてね。
 基本健康診査に戻るけれども、じゃ、何ゆえ十四円という算定をするんですか。その根拠はなんですか、教えてください。


◎永見 世田谷保健所長 社会保険では一点十円となっているんですけれども、例えば労災保険十二円、あるいは公害健康診査十五円等々、いろいろ決められてございます。基本健康診査は昭和五十八年にできたわけですけれども、当時、国の方から公害健康診査補償の基準以内に設定するというような税制上の取り扱いが示されてございまして、当時の記録は文書がないので推測ですけれども、世田谷区での健診の金額について、この趣旨を参考にして、委託先との協議により十四円台に決定したのではないかと考えられます。
 ただ、現在は、当時とは社会経済情勢が変化しておりますので、アクション・プランに基づいて、十二年度から健診事業を効率的、効果的に実施するよう見直しをしておりまして、十四年度は十三・七円とし、引き続いて見直しをしていくことになります。


◆木下 委員 いいですか、つまり、根拠を全然しゃべっていないわけですよ。労災保険十二円と言うけれども、それは十二円ですよ。だけれども、そんな十四円というのはべらぼうに高いですよ。世田谷区が二十三区の中で一番高いわけですよ。
 それから、労災保険十二円というのだって、根拠は薄弱ですよ、これは勝手に決めているだけの話でね。それで、少なくとも基本的に十円でやっているんですよ。さっき言った東京顕微鏡院は千代田区に属して、千代田区の医師会は十円ですよ。二十三区のうち六区が十円でやっている。そういうのと比べて、世田谷区が十四円でやる根拠というのを一切示していないじゃないですか。十四・八円だったこともある、そして、ことしは十三・七円にする、根拠は何なんですか。どういう根拠でそういうふうにするんですか。


◎太田 保健福祉部長 ただいま保健所長の方からお答えしましたけれども、昭和五十八年、これは推測の部分がありますが、老人保健事業報酬を公害健康被害補償の基準、これは十五円、これを参考にしてやりなさいという通知が来たということで、それに基づいて算定したのが、多分十四円台だったんじゃないかと思います。


◆木下 委員 世田谷区には十五円でやれと来たんですか。ほかの区は、つまり、世田谷は一番高いんですよ、十四円という形でね。だから、そんなことは信じられない。
 それから、もう一つ聞いておきたいことがある。それは、契約は甲乙、乙が世田谷区の医師会だけれども、乙は代理人としているんですよ。丙という医療機関がやることになっているんですよ。医療機関に対して、医師会はちゃんと十四円で払っているんですか、払っていないんですか、それについて答えてください。今わからないんだったら、それは調べてでも、次に答えてください。


◎永見 世田谷保健所長 区では委託契約に基づいて医師会に支出しております。医師会と医療機関との間で、契約書の内容に基づいて支払われると考えております。医療機関で異議があれば、区に問い合わせがあると思いますが、そのようなことはこれまでございません。


◆木下 委員 いや、その実態については、ちょっと調べて報告してくださいよ。そうしないと、これはやっぱり区民の税金で行われている事業ですから、非常に困るんですよ。同じだったら、それはそれで結構なんですよ。だから、そのことについてきちっと調べてください。


○山口〔裕〕 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。

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