2001年3月12日予算委員会質疑<総括質疑>


○新田 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。

◆木下 委員 東京都が二月二十七日に下北沢の地下化について公表したわけですけれども、区長はこの公表についてどういうご感想をお持ちになりますか。

◎大場 区長 下北沢自身は高架にすることはとても無理な話で、地下にするしかないなというふうには思っておりました。ですから、そういう意味では大変結構だというふうに思っております。

◆木下 委員 いや、そう思っていらっしゃるんだったら、前々から下北沢は地下にすべきだということできちんと発言すればよかったじゃないですか。今までそういうことをしてこなかったじゃないですか。なぜですか。

◎大場 区長 東京都はなかなかそういうことを発言しませんので、我々もそれを発言しなかったというふうなことです。

◆木下 委員 そうすると、区長は地下化になるということはわかっていたわけですか。

◎大場 区長 いや、そんなことはもうわかっていない、どういうふうになるかと思って待っていたわけですから。

◆木下 委員 地方分権とか言いながら、世田谷区としては、だって、この議会で決議まで上げてきたわけですよね、少なくとも地下化推進ということで。それが、ある時期から何かおかしくなっちゃったけれども、九〇年代に入っておかしくなっちゃったけれども、区長は市民の十周年集会にも出席して激励の言葉まで述べているわけですよ。そういった意味では、下北沢が地下化になったことに関して感想を今聞いたら、要するに、そうなると思っていたというふうに言うのでは、一体何なんだという話になると思います。
 原部長に聞きますけれども、小田急線の問題について、高架案と地下案でまちづくり案がありましたけれども、この高架案は何メートルの高架案だったんですか。

◎原 都市整備部長 具体的な高さの検討まではしておりませんが、高架になったとき、井の頭の上を越えるときどうかというようなことでの議論はしておりました。

◆木下 委員 都市整備委員会にちゃんと地図まで含めて高架案、地下案で両方提出されているわけですよ。今度は地下に決まったから、高架案については聞かれないだろうと思っているのかもしれないけれども、しかし、高架案と地下案がほぼ同じような駅前広場から補助五四号線に延びる、そういう図ができているわけですよ。高架の高さも知らないで、そんなものを世田谷区で検討できたんですか。どうやって検討したんですか。

◎原 都市整備部長 地図とおっしゃったけれども、地図ではなくて、どういう断面になるかという概略図で、そういうものでしか私どもは手に入りませんから、そういうもので検討してきた。それによっても、ある程度の検討はできるわけでございます。

◆木下 委員 三月九日に開かれました小田急線整備方針検討委員会というのがありますけれども、これは何に基づいてできた委員会ですか。

◎原 都市整備部長 小田急連立事業をやる事業主体が関係区とさまざまな課題を詰めるために、四つの主体を集めてやった、東京都が主催する会議であります。

◆木下 委員 「連続立体交差事業の手引」というのがありまして、これは建設省が関係して編集しているわけですけれども、その中にも何回か紹介していますけれども、連続立体交差事業調査要綱というのがあって、その中に要領まで細かく定めてあるわけですね。その中に連絡協議会もつくってやりなさいと書いてあるわけですよ。
 それから、高架、地下については線形を決めて、それで比較設計をした上で決めなさいというふうになっているんですよ。そういう情報について、原部長は一切知らないんですか。

◎原 都市整備部長 詳しいことは存じませんでしたが、そういうものに基づいて行われている会議であるということは承知しておりました。

◆木下 委員 この問題は、何もつい最近起こった話じゃないわけですよ。十年も前に、もっと前だな、昭和六十二年、六十三年に調査をやって、それで、下北沢については途中でペンディングにして、その後、去年、平成十二年度にもう一度連続立体事業調査が行われたわけでしょう。もう十数年にわたって問題になってきたわけだから、知らないわけはないですよね。それから、線形について知らないで、まちづくりなんかできるんですか、いかがですか。

◎原 都市整備部長 我々はわかる条件を得ながら、わかる範囲で検討してまいったつもりであります。

◆木下 委員 四月に説明会をやるということになりましたけれども、日程は決まりましたか。

◎原 都市整備部長 現在、東京都と詰めて、会場その他の詰めに入っているところであります。

◆木下 委員 もう既に日程はほぼ決まって、世田谷区は広報もしなければいけないわけですから、その辺については具体化しているんじゃないですか、いかがですか。

◎原 都市整備部長 もちろん広報もする必要がある。ただ、それを一斉にお知らせすることが大切ですので、今その検討をしているところであります。

◆木下 委員 もう三月も半ばですよ。五月の連休前までにやるということになれば、あらかた全部調整が済んでいなければいけないわけですけれども、そういう線形形式も知らないでつくった世田谷区のまちづくり計画について、これで東京都と合意ができるんですか、いかがですか。

◎原 都市整備部長 今まで大変精力的に旧建設省と詰めてまいりました。それで、現在到達したこと、それから、それまでの条件についてすべてお知らせするという、そういうことを考えております。

◆木下 委員 今度の説明会は、都市計画変更案も含めて、つまり、道路補助五四号線、二六号線、まちづくり計画も含めた素案の説明会になるんですね、いかがですか。

◎原 都市整備部長 都市計画の素案ということですから、今まで決まったものを変更する必要があるところ、あるいはその他の課題をご説明したいと思っております。

◆木下 委員 そういう大事な素案の説明会を予定していながら、いまだに世田谷区の部長さんが小田急線の線形計画について、これは高架、地下の比較案ですから、当然前から決まっていて、それについて比較検討しているわけですよ。高架にした場合はどういうまちづくりにするか、地下にしたらどういうまちづくりにするか、そういうことを突き合わせながら相談するのがこの検討委員会なんじゃないですか。そうじゃないんですか、いかがですか。

◎原 都市整備部長 ですから、何度も申し上げておりますように、現在、我々はわかる範囲の条件で検討してまいりました。

◆木下 委員 区長にお聞きしますけれども、こういうやり方で、世田谷が東京都に対して独立性を保てると思いますか。

◎大場 区長 これは東京都の問題もありますが、それはやっぱり国の方の問題もありますから、それは今すぐに独立してやろうといっても、なかなかできない問題がありますよ。

◆木下 委員 何も区長に世田谷独立の話を今聞いたんじゃなくて、世田谷区としての独立性が保てるのかということを聞いたんですよ。つまり、金だって出すわけでしょう。下北沢について金がかかるから基金も積むんだという、助役のそういう話もありましたよ。整備手法等が決まらなかったら、幾らかかるかわからないじゃないですか、整備手法についてはどうなんですか。

◎原 都市整備部長 それも含めて、これから全精力を挙げて検討してまいります。

◆木下 委員 全部これからどうやって調整するんですかね、会議は何回やるんですか。

◎原 都市整備部長 会議というのはどういう意味の会議か、ちょっとわかりません。

◆木下 委員 東京都と世田谷区との調整会議ですよ。そういうことをやりませんか。

◎原 都市整備部長 説明会に向けてお話しできることは最大限用意したい、その会議を詰めていきたいと思っております。

◆木下 委員 最初にうそをつくと、後ずうっとうそをつかなければならない、そういうことがあります。まさに小田急線の問題については、世田谷区は初めからそういう情報を手に入れていないということを言い続けたために、こういうていたらくになっている、そのことを申し上げて、質問を終わります。

○新田 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。

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