2000年10月16日決算特別委員会質疑<補充質疑>


○五十畑 委員長 引き続きまして、無党派市民、どうぞ。

◆木下 委員 時間がありませんので、端的に答えてください。
 小田急線の■■駅周辺街づくり協議会の役員で、同■■の■■でもある■■■氏の新築計画に対して、違法があるということについてはお認めになったわけですけれども、この工事が二十六日に再開されようとしていたということについては担当者から聞いていますか。また、どのような指導を行っているのか、明らかにしてください。

◎小畑 世田谷総合支所長 そのような情報を得ましたので、早速、事業者等を呼び出しまして、事実を確認し、工事の再開ということではないという答えをいただいております。
 なお、今後、現状で工事を続行するということがあれば、特定行政庁として厳しい判断をせざるを得ないということも伝えてございます。

◆木下 委員 隣家の方に、担当者は工藤建築指導主事ですけれども、厳格に指導しますので見守っていてくださいと、そういうことをおっしゃっていたんですよね。ところが、九月二十六日付で、それを工事している共栄BL建設株式会社の松澤保雄氏が念書を書いているんですよ。再開しようとしたことについて、文書でこれを認めているんですよ。こう書いてありますよ。現在まで工事が停滞しているのは、他の工事を行っていたので空白でした。材料、ガラス、れんが、屋根、手づくりなどで加工している。段取りなので、工事をこれから始めます。品物が一週間ほどで入ってきますので、そういう予定ですと。工事を差しとめるというようなことについては、一切聞いていないというふうに言っているんですね。一体、どんな指導をしていたんですか。

◎小畑 世田谷総合支所長 従前よりお答え申し上げておりますように、現状では明らかに建築基準法に抵触いたしますので、そうならないようなことでの是正案の提出を求めております。是正案が提出され、確認できるまでは、工事をしないよう指導をしてきております。
 なお、ただいまの覚書でしょうか、念書でしょうか、私どもはその事実を確認しておりません。私ども行政としては、将来の工事再開に向けての準備は行ったけれども、直ちに再開するという意図は全くないという説明を受けております。

◆木下 委員 いずれにせよ、工藤建築指導主事に聞いたところ、そういう事実は全くなかったと言っているんですが、隣家は、工藤さんにこの事実を、念書をとったということも含めて申し上げて、午後に見に来ますと言っているんですよ。それが、私が工藤さんに聞いたとき、一切そういうことはなかったというふうに答えたんです。これは、議員に対して虚偽の報告をしたということは非常に問題です。こういうケースは赤紙を張るケースですよ。そういうことは厳しく指導するということを約束してください。
 時間がありませんので、小田急の問題に移りますけれども、第三セクターが解散したということなんですが、一二八号線の部分、座布団道路と呼ばれていますけれども、つまり、交差する部分だけを本体工事としてやることによって、附帯工事として小田急線の連続立体事業をやるということで金を引っ張ってきたわけです。ところが、解散した後、この一二八号線の座布団の部分についてはどうなるのかと思いまして、いろいろ調べてきましたら、担当者はこれはまだやっていないということなんですが、事実ですか。

◎原 都市整備部長 これは引き続き都がやるということで、そういうことを聞いております。

◆木下 委員 そもそもNTT資金は第三セクターでないと引き継がれないという話だったんですね。だからこそ、東京都が施行しないで、第三セクターをつくって、そこに金を引っ張ってくることにしたわけです。ところが、本体工事はやらないで、附帯工事だけ第三セクターでやっておいて、それで解散したら、今度は東京都がやるという摩訶不思議なことをやっているわけですね。そのことについては非常に問題だと、まず指摘しておきます。
 それから、この前、建築関係でお聞きしたときに答えがなかった部分について、質問事項は、連続立体交差事業平成十一年度負担分のうち、東京都施行に使われた分は幾らで、鉄建公団が施行した分は幾らか説明されたいというふうに私が聞いたところ、答えなかった。それに対して文書で回答が来ました。建設省及び運輸省により定められた建運協定では、線増事業について鉄道事業者の全額負担とされており、世田谷区が事業費を負担することはありませんというんですが、本当ですか。本当に連続立体交差事業のうち、線増線部分については世田谷区は一切金を出していないということでよろしいんですか。

◎原 都市整備部長 そのとおりであります。

◆木下 委員 ところが、第三セクターの訴訟になっておりますが、これの被告側の答弁書といいますか、準備書面で、これは大場区長も被告になっているわけですけれども、こう書いてあるんですよ。線増立体交差化の工事に関しては、線増部分を利用して列車の運行確保を図るなど、線増工事は仮設線としての役割も担うものであり、線増工事と既設線の立体工事とは不可分一体の関係にある。そこで、工事費の負担についても、全体の工事を一体のものとして、共同の負担としと書いてあるんですね。まさに出した金は、線増線部分にも使われているんじゃないですか。いかがですか、もう一度。

◎原 都市整備部長 その件は、一般的にそういうことが述べられているのではないかと存じますが、区のことについては、今申し上げたとおりであります。

◆木下 委員 それから、昨日配られた広報「せたがや」のQ&Aで、小田急線連続立体交差・複々線化事業についての中間発表をしてくださいというクエスチョンに対して、区は、進捗率は四六%というふうに答えているんですよ。私は前から再三聞いているんですが、四六%といったときに、線増線部分が何%で、それから複々線部分が何%、そういったことについては情報を得ていないんですか。

◎原 都市整備部長 この進捗率は、東京都が工事主体でありますので、東京都の工事の進捗を報告を受けているということで、四六%という数字をそこからいただいております。

◆木下 委員 四六%というのは、一千九百億の予算があって、それについてどれだけ使ったかということで出しているんですか。

◎原 都市整備部長 予算に対しての執行率ということであります。

◆木下 委員 進捗率といった場合には、工事がどのくらい進んでいるかということですよ。区民がイメージするのも、そういうことですよ。ところが、予算の執行だけを書いている。それで、少なくとも狛江工区等で予算が大幅にオーバーしたということもあるわけですよ。ですから、進捗率といった場合に、実際にどのくらい工事ができているのか、そのことについて示さなければいけないし、誤解のあるような書き方をしてはいけないと思うんです。
 それから、線増線の部分と複々線の部分、複々線部分については、これは東京都がやっているとこれに書いてあるんですよ。再三ここでも明らかにしたように、これは鉄建公団がやっているんじゃないですか。どうですか。

◎原 都市整備部長 東京都がやっていると理解しております。

◆木下 委員 裁判等でもさまざまな矛盾が露呈しているわけですけれども、問題は、世田谷区は貴重な区民の財源も使っているわけですよ。ところが、どのくらいの配分が線増線に使われていて、それで本体工事の連続立体の方に使われているか、そういった情報が一切伝わってこないです。これは非常に区民を愚弄したものだと思いますよ。まあ、説明できないんでしょうけれどもね。だからこそ、一体の工事であるからこそ、裁判所はこれについて、なぜ線増線について認可を与えなかったのか、建設大臣の認可をとらなかったのか、そのことが今問題になっているわけです。
 区長、裁判でそういう深刻な事態になっているんですけれども、この問題について何かコメントはございますか。

◎大場 区長 これは裁判の問題でありますから、ここでどうこう申し上げるわけにはまいりません。

○五十畑 委員長 以上で無党派市民の質疑は終わりました。

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