Mercenary of Moon


 Last update 2017/12/14

 

 ■ PANZER NEET in World of Tanks  〜 WoTにおける低tier自走砲乗りの参考   

 
 
・CONTENTS

 本文   当頁について   WoT Link   MoM借掲示板   Index



パンツァー・ニート

イン

ワールド・オブ・タンクス 

for low tier SPG players 


  低tier自走砲プレイヤー達への参考頁


現在作成中です。書きかけでよければ、以下をお読みください。
予定としては、低tier自走砲の紹介と実験コーナーの二本立てです。
細かい運用法には触れていませんが、参考にはなります。あしからず。
(やどろくという人が主に Ver8.10 時点でのゲーム内容を元に書いてます。)



もしも、貴殿が自走砲に興味がなく、
実験コーナーから読みたいのであれば、
こちらをクリック↓
  「実験コーナー」 を先に表示 バージョン  



(ちなみに実験コーナーでは次のような実験を行ってます。

砲手の腕前に差が出るのか撃ってみた   車長の視程に差が出るのか捜索してみた   加速と旋回に差が出るのか乗ってみた
無線を気にしてみた   装填時間を気にしてみた   セカンダリスキルを付けてみた
戦友、そして換気扇と飲物を試してみた   ついでに修理も試してみた   偵察してみた カモフラージュしてみた
体当りしてみた 衝突制御してみた   開幕特攻、&開幕ちょっと待って特攻してみた
芋ってみた   課金戦車&搭乗員訓練の促進&プレミアムしてみた   課金弾を使ってみた
苦行と言われる車両に乗ってみた   ついでに初期砲でプレイしてみた   自走砲を無理やり上に向けてみた
水平なところで撃てば当たるを信じてみた   威嚇射撃に意味があるのか考えてみた   後ろ向きで登坂してみた
被発見距離を気にしてみた   パーソナルミッションに挑んでみた   女性搭乗員を採用してみた  
高Tierに下手くそはいないのか探してみた  「稼ぐ動き」と「勝てる動き」は違うのか考えてみた

以上、結構やってました。)


 自走砲について読みたくて当頁を訪れた方は、そのまま以下をお読みください。









世界規模のMMO戦車戦ゲーム「World of Tanks(ワールド・オブ・タンクス)」
味方が前線で死闘を繰り広げている最中、後方地域に居座る者は後ろ指を指される。
しかし、唯一、後方で引きこもることが許される者たちがいる。
それが自走砲。

・・というか、前線に出てくるなよ自走砲。ちゃんと位置考えろよ自走砲。

 

そこのあなた 自走砲が向いているかも

WoTにおいての自走砲とは、対戦車自走砲ではない自走砲のことです。
曲射による遠距離からの火力支援を目的とする大砲にキャタピラの車体がついてるやつのことです。
(このゲームでは、自走砲は2つに分類されています。直射で戦車を狙い撃つ砲塔の無いやつは「駆逐戦車」に入れられてます。)
(※「駆逐戦車」についてはこの段落の最後に解説します。)

WoTの自走砲は、他の車種にはない特別な視点モードをもっています。そして、他の車種に比べて照準時間と装填時間が長いものが多いです。 それ故、「初心者にはお奨めできない扱いにくい車種」とされています。
しかし、当頁では、むしろ一部の初心者には自走砲をお奨めしております。
では、どんな方にお奨めなのか?それは、不器用な方です。

もし、貴方が、2つのことが同時にできない(いわゆる“どんくさい”)方なら、自走砲から入ることをお奨めします。
敵の射撃を移動でかわしつつ、反撃できる方なら、軽戦車や中戦車に乗ると活躍できることでしょう。
味方の動きを確認しつつ、敵を追い込む動きのできる方も、自走砲以外に乗ったほうがチームに貢献できます。
しかし、貴方がそれらを上手くこなせなず、毎回、敵を倒すことなく一方的にやられる。戦車が大好きでこのゲームを始めてみたものの、全く戦果を上げられず、挫折しそう。
そんな方なら、Tier2に進めるだけの経験値を何とか貯めたなら、自走砲にカーソルを合わせることをお奨めします。
(攻撃精神旺盛で、単に、前に出すぎてやられている方は、適度な距離の意識か装甲の厚い戦車に乗ることをお奨めします。ですが、それでもダメなら、自走砲で解決できるかもしれません。自走砲は前に出なくても攻撃できてしまいますから、出すぎることが減るかもしれません。)

自走砲は、一度に一つのことができる人間であれば、そこそこ活躍できます。
(主役にはなれませんが、名脇役にはなれます。支援に喜びを見出せるのなら。)

では、戦闘における自走砲の開始から射撃までの一連の流れを書いてみます。

カウントダウンが始まったら、画面上部で敵味方双方の編成を見ます。今回多い車種は何か?そして画面の左右を見て、敵なら厄介な、味方なら頼りになる車両がいるかを見ます。そして画面右下のミニマップを見て、それらがどこに現れるだろうかを想像します。
つまり、最初は展開を予想します。そして自分がマークすべき(もしくは特にサポートすべき)車両がいるか、いるならどの辺に現れるかを考えます。ミニマップ上の何処に行けばそこに射線が通るのか見当をつけ、できれば2カ所、射撃の候補位置を考えます。

(基本的に各プレイヤーは自分の持ち味を活かせる場所に向かいます。
機動力のある車両であれば、一気に駆け抜けることができる場所を通って攻撃に有利な場所を確保しに行きますし、防御力のある車両であれば、自分の特に固い部分だけ晒して戦える場所に向かいます。また自走砲を意識している場合は、高い障害物がある場所を確保しようとするでしょう。)

(自走砲は、その特性上、あまり動かない目標を狙うことが多いです。多くのプレイヤーは地形を味方にして戦いますが、それはつまり地形に頼る〜地形に縛られることでもあります。機動力のある車両でも動かず止まってくれる場所があるなら、そこは自走砲にとって自分が受け持つべき場所と考えてもいいでしょう。)

戦闘が始まったら、味方がどのように散らばるかを確認します。均等に散らばるときもあれば、一方に固まるときもあるでしょう。開始前に展開を予想すると書きましたが、自走砲は味方の戦闘を支援する存在であり、狙うべき敵が予想した場所に現れたとしても、そこに味方がいなければ戦闘は生起しないので、最終的な位置決めは味方の動きを見て決めることになると思います。

(敵も味方もそうですが、複数の進攻ルートがある場合、各ルートに均等に分かれることより、偏りができることの方が多いと思います。多い集団と少ない集団のどちら側を支援するかは、あなた次第です。
集団戦の数の理論といえば、ランチェスターの法則等が思い浮かぶと思います。それらに基づけば、一見、多い集団を支援すればよい気がしますけど、例えば味方15対敵1の戦域を支援するより、味方1対敵1の戦域を支援する方が支援効果は高いです。構成やら双方の練度差やら相性やら運やら要素はありすぎますので絶対こうだという法則はありません。
「こっちを支援したほうが勝てそうな気がする」と感じる方を支援すればいいです。ただ、その結果どうなったかは戦闘後に振り返って、自分の経験に変える必要はあります。)


移動が終わったら、ミニマップを見ます。やがてマップ上に敵影が表示されるでしょう。
そしたら、敵影を見ます。動いているのか止まっているのかを見てください。
動いているのか止まっているのかわかりましたら次の行動に移ります。

もし止まっているのでしたら、ミニマップ上の敵影をCtrlキーを押しながら右クリックします。
自走砲特有の俯瞰モードに切り替わると思います。クリックしたエリアを上空から見た画面に変わります。
画面中央付近にあるバッテン(+)が照準点です。敵に合わせましょう。

敵に照準を合わせたら、カーソルを動かさずに待ちます。
弾着範囲を示す点線の円が大きな円から小さな円にすぼまっていくと思います。
射撃をすると、この円の内側に砲弾が落下します。円が小さければ小さいほど照準点の近くに弾着しますから、敵に命中させたければ、可能な限り、弾着範囲を示す点線の円が収束するのを待ちましょう。
(今発射しないと、敵が移動してしまうと思ったならば、円の収束を待たずに発射しても結構です。高い命中率は期待できませんが、射撃の機会を逃すよりは可能性があります。)

このときにうっかりカーソルを動かすと円が広がってしまいます。ゆっくりした動きでしたら大丈夫ですが、小さい範囲でも急に動かせば円は拡散します。
(砲の旋回速度を超えると特に大きく拡散するようです。また、射界をオーバーして車体が旋回し始めるともっと大きく拡散します。最初に目標を捉えるときになるべく射界中央に目標が来るようにクリックしましょう。もしくは、目標に向けて車体が旋回している最中(サークルが画面外にあるうち)に、目標を少し過ぎるぐらいの位置にカーソルを合わせると、目標を射界中央に捉えるような車体の向きで止まると思います。)

※もし、マウスが敏感すぎてカーソルが大きく動き、意図しない弾着円の拡散が起きるなら、
  設定画面で照準の設定を選び、マウスの動きに対するカーソルの移動量を調整しましょう。
  戦闘中でもESCキーを押せばメニューが出て設定が選べます。
  これをしていなかったがために上手く照準ができないプレイヤーもいますので、一度確認すべきです。

あとは発射するだけです。
もし射線を示すラインが赤でしたら、途中に遮る物があって、弾が届かないことを意味します。
ラインが灰色でしたら、射程外で弾が届かないことを意味します。
その場合は、射線が通る位置に移動するか、移動しないで待つかを決断してください。


もし、ミニマップ上の敵影が動いているのでしたら、その進行方向を見ます。
その先に味方がいるのでしたら、交戦になり、速度を落とす可能性が高いので、ミニマップ上の両者の中間地点をCtrlキーを押しながら右クリックします。
砲撃モード画面にして敵が画面に入ってくるのを待ちかまえます。
移動速度の遅い敵に対しては、偏差射撃を狙います。
敵車両の未来位置を照準しましょう。まず、敵車両の進行方向に、絞った弾着範囲の円2〜3個分の大きさの間隔を開けて、カーソルを置くようなイメージでリードをとります。
次に敵車両の速さに見合ったリードに調整します。発射から弾着までの予想時間を自分でカウントし、その間にどれだけ車両が移動したかを見ます。
(カウントは各砲の初速で異なります。余裕のある時に試射して確認できれば一番です。できなければ射距離200mあたり1秒を目安にカウントしてみましょう。)

例えば、円2個分の間隔をあけて照準し、敵車両がカウント間に円一個分進んだならば、即発射です。弾着するまでに敵車両が円もう1個分移動して弾着範囲に差し掛かり、命中が狙えます。
円2〜3個分の間隔じゃ追いつかない速さでしたら、命中は期待できないのであきらめたほうがよいでしょう。(それ以前に弾着範囲の円が収束していない状況でも同様です。)気持ちを切り替えて、次の行動に移ります。

もし敵の進行方向に味方がいなければ、敵は止まらず進攻してきます。
今自分がいる位置に向かってきているなら、逃げるか迎え撃つかを決心します。
逃げると決心したならば、味方が射撃できる場所に逃げます。(味方に近くても、味方が撃てない場所でしたら意味がありません。)
迎え撃つと決心したなら、草木で隠れられる場所か、遮蔽物のある場所へ移動します。
既に物陰にいるのであれば、息をひそめて敵をやり過ごすのも手です。
(自走砲は隠蔽率が低いので、茂みの中にいても、敵が150mぐらいまでくれば発見されてしまう場合が少なくありません。やり過ごすなら岩陰などに隠れたほうがよいでしょう。)


さて、無事に一発目を発射できたら、弾着範囲の円は緑色から発射不可を示す赤色に変わり、脇の小さな数字が次弾装填完了までのカウントダウンを始めます。
次の発射まで、装填が完了するまでに結構な時間があると思います。
この間にミニマップを確認します。どんなにテンパる人でもミニマップを見れるはずです。味方は生き残ってますでしょうか?新たに発見された敵はいないでしょうか?
もし、さっきまで味方が大勢いた場所に一両もいなくなっていたなら、味方が撃破されて、見えなくなった敵が進攻中かもしれません。画面上側に表示される敵と味方の残数を確認してください。
味方が生き残っているのに表示されていなければ、それは無線機の通信可能距離の外にいるだけです。無線機のグレードアップを検討してください。
味方が有利で敵方に深く進攻しているなら、前進しましょう。味方と離れすぎないように気を付けてください。せっかく味方が敵を発見しても、見えない・弾が届かないでは意味がありませんから。

自走砲の攻撃の流れは以上です。
一つ一つの行動を的確な判断で着実にこなせば、反射神経や操作量に劣るプレイヤーでも自走砲なら戦果をあげられると思います。
「自走砲はそのマップの地形・地物や進攻ルートを理解していなければダメだ」とか言われます。ゲームの経験を積んでからでないと活躍できないという方もいらっしゃいますが、研究心があれば経験の無さをある程度カバーしやすいのが自走砲です。どんくさいが研究心なら負けないと思うプレイヤーなら、経験など気にせず乗ってみましょう。
前線がどの辺になるかは、自陣近くに陣取って、終盤まで生き残って、戦況の推移を見ればすぐ覚えます。時折戦車に乗って、自分で攻め入ればより覚えられます。格上の自走砲がいれば、ついて行って真似するといいでしょう。まずは戦果が上がらなくてもいいので、やってみればいいと思います。

(経験のなさをカバーする一番の手段はマップ研究です。初心者でもマップ研究をすれば、どこにいけば前線の敵を効果的に狙えるかがわかります。いつもは「ランダム戦」と表示されている戦闘モードをチーム・トレーニングに変更して、調べたい戦場を探してみてください。自分が研究したい戦場が見当たらなかったら、自分でルームの作成を行いましょう。英語が苦手な方は、「マップ研究、sorry,japanese only」とでも書いておけばよいと思います。同じくマップ研究をしたいという人が入ってくるのを待ちましょう。そういう人に出会えたなら、挨拶して、終了をどうするか話して、マップ研究を始めてください。)

(経験の無さをカバーするもう一つの手段はリプレイを見ることです。どこに注目して見るべきかですが、自走砲プレイヤーでしたら、「どこにいる敵に味方がてこずっていたか」もしくは「どこに位置する味方のおかげで勝てたのか」でしょう。前線の敵よりもその後方から射撃する駆逐戦車や自走砲が厄介なときもあるでしょう。また、観測役の軽戦車も厄介な存在です。この辺は自身が戦車に乗っていてもわかることでもあります。軽戦車が潜む観測位置はチェックしておきましょう。そこを撃てる場所はどこなのか、それらをマップ研究につなげるといいと思います。)

(経験の差は、研究する、考えることで埋められると思います。もう一つ経験が必要とされる部分は、動き続ける敵を撃つタイミングだと思います。被弾を避けるため物陰に隠れ、頭を出す前にフェイントを入れてくる相手にどのタイミングで撃てば当たるのか。止まっている相手に当てるのに経験はさほど必要ありませんが、弾着が遅い自走砲が動いている相手に当てるためには反射神経よりも相手の行動を予測する力が必要です。経験があればある程度読めるようになりますが、経験がなくても考えれば予測はできます。例えば角を挟んで味方と対峙している相手が何時その身を晒してくれるのかを考えてみましょう。まず、装填中は撃てませんから、装填が終わるまでは敵は無駄に頭を出しません。発砲されても撃ち返しができませんので、発砲を誘う目的のフェイントも少なめです。しっかり頭を出してくれるのは味方が発砲した後です。装填中で撃たれる心配がないので、しっかり頭を出して撃とうとします。経験の少ない人もこのように考えていけば敵を撃つタイミングがいろいろ見つかるのではないでしょうか。)


自分はWoT開始当初は全くダメなプレイヤーでした。敵車両を撃破できるのは3〜5戦に1回でした。
突撃砲に憧れ、駆逐戦車の道を進んでみましたが、Hetzerに乗ってすら戦果を挙げる前に撃破されることが多く、このゲームは自分に向いていないとも思いました。
しかし、自走砲に乗ってみたところ、初めて自分が輝ける時を得ました。
自信を得て、他の車種も少しずつ使いこなせるようになり、トップガン取得も可能になりました。

自走砲の道を進むと決めても、同じぐらい戦車に乗りましょう。
どちらにも乗ることで、ゲームへの理解がより深まると思います。

さて、自走砲プレイヤーとなって忘れてはいけないことは、自走砲が前線の味方を支援するための存在ということです。
そもそも味方が生き残ってくれないと自走砲は戦い続けられません。
与ダメージを稼ぐよりも脅威度の高い目標を優先して攻撃したり、足止めする方が味方のためになるなら、そうすべきです。
ですので、己の成績にこだわる方は、自走砲以外に乗ったほうがよいでしょう。

それと、あくまでゲームであることを忘れないでください。
たかがゲームです。熱くなって、味方が自分の期待通りに動かないからといって、罵ったりするのは馬鹿げています。
皆、一介のプレイヤーです。格上の戦車に乗っている者が上官のように振る舞うのは失礼です。「偵察に行け。動かないと撃つぞ」などというプレイヤーは何様のつもりでしょうか。
また、「君にはこのゲームは無理だ。アンインストールしなよ」などという者もおります。
駄目なプレイがあって、それを指摘するのは構わないと思いますが、運営会社のスタッフでもない一介のプレイヤーが、同じゲームを愛する者に対して「アンインストールしろ」などというのは失礼です。

(そういうプレイヤーは、ちょっとだけ勝率が高いようなプレイヤーであることが多いように感じます。本当にうまいプレイヤー、ゲームをよく理解しているプレイヤーは味方を罵るより、勝つための具体的な行動を示すことが多いと思います。)

あくまでゲームです。楽しむためのものです。


※「駆逐戦車」は、敵戦車を撃破するための戦車です。WoTでは、敵味方ともに戦車しか登場しませんので、どの戦車も敵戦車を撃破するための戦車であり、駆逐戦車は単に火力が高いだけの存在です。しかし、戦車本来の役割は、攻撃において、(歩兵だけでは突破が困難な)障害を張り巡せた敵陣地に、その防御力と障害突破力で突入し、味方歩兵の攻撃の筋道を作ることであり、敵戦車の迎撃については副次的な任務でした。(英国の歩兵戦車はまさにこのタイプで、歩兵とともに塹壕を越え敵陣地を攻撃するための存在です。突撃砲なども元々は歩兵直協支援用の自走砲でした。)“駆逐”なんて仰々しい名前がついているのは、陣地攻撃ではなく、対戦車に特化した車両ということです。


自走砲の位置取りについて

自走砲は最初の位置取りが全てといっても過言ではない。
自走砲が真価を発揮できるのは、前半の戦線が膠着している状態。展開中や掃討戦の最中ではない。
膠着した戦線の一角を高い火力で崩し、味方を勝利に導く。それが自走砲の一番輝ける時。
味方が消耗する前に、敵に効果的な打撃を与えなければならないが、
そのためには、味方が敵とぶつかるであろう地域を予測し、予め、そこを撃てる位置にいなければならない。
味方が消耗して戦線の均衡が崩れてからでは遅いのだ。
そのときを逃せば、自走砲の価値は半減するといっていいだろう。・・たぶん。

というわけで、最初の位置取りは大事です。
敵と接触し、いざ戦闘が始まってみると射線が通らず撃てない。
せっかく敵が物陰であまり動かずに固まっていてくれるのに撃てない。
時間だけが経過し、仕方なく陣地変換して撃てるようになった頃には味方が突破されている・・では困りますよね。
前線を突破した敵がこちらの陣地にどんどん迫ってくるとき、必要とされるのは自走砲より駆逐戦車です。
自走砲が一番活躍できるときを逃さないように、最初の位置取りはよく考えたほうがいいでしょう。

(自走砲に限ったことではありませんが、自走砲は陣地変換に時間がかかることが多いですから、“特に”ってことです。)

“自走砲は地形の影響を大きく受ける”と言われますが、筆者から言わせれば、一番地形の影響を無視できる存在です。
自分の足元の傾斜をあまり気にせず、目標との間に遮蔽物があっても、上から弾を降らせることが可能です。一歩も動かずに反対側にいる味方の支援ができる自走砲もあります。
自走砲が何に行動の制約を受けているかといえば、防御面が弱いことにです。
低HPで紙装甲、低い隠蔽率、接近してくる敵に当てるのが困難な砲精度と照準時間等々、自衛のための能力が低いことが自走砲の行動を制約しています。このため、自走砲は味方の後方に射撃位置を構えないといけません。
逆に言うと、即座に敵に撃たれるような状況でなければ、自陣付近にいる必要はありません。味方が前進したならば、より敵を効果的に狙える場所に移動しましょう。

さて、前線で固まってくれている敵を狙うにはピッタリの場所が、前線に近い位置にあるかもしれません。当然敵に見つかってやられるリスクはあります。しかし、「今ここで支援できなければ、この試合における俺の存在価値はない」と判断したならば、積極的に前に出てよいと思います。射線が通るなら、敵に近いほど当てやすいですし。
ただし、第一線を抜かれても、駆逐戦車等が残っていて、味方が第二線で抵抗して粘れるのであれば、つまり、まだ勝ち目が残っているなら、無理をしないほうがよいかもしれません。

慣れてきたならば、展開を予想して、第2、第3の射撃位置を決めて、それを一連の流れにするとよいでしょう。
例えば、最初は敵の軽戦車が開幕ダッシュして頭を出してくるところを撃つ、そこで1〜2発撃ったら陣地変換し、遅れて進出してくる敵重戦車を撃つ、その後、潜んでいる位置が判明次第、小移動して奥の駆逐戦車を撃つ。そのための最初の陣地、第2の陣地、第3の陣地を予め考えておくと、戦闘に寄与できる時間が増えると思います。
(戦況の推移に応じて攻撃対象を変えるってやつです。防勢が予想されるなら、第一線、第二線での火力支援をどこでするかを決めておくって感じです。)

目標の優先順位について

自走砲が優先的に狙うべき車両は、当然ながら、自走砲でないと倒せない車両です。つまり他の戦車では手に余る敵車両です。重装甲の車両、あまり高くない岩や家屋の陰に潜む車両、敵陣地付近にいる車両などがそうでしょうか。自然と重戦車や駆逐戦車の相手をすることが多くなると思います。
軽戦車や中戦車は、戦車に任せたほうがよいでしょう。
(ただし、機動力を発揮できない場所や行動が限定される場所にいるのでしたら別です。前線で活動中の軽戦車は履帯を切られるだけでも痛手になりますから。)



各自走砲の能力について

Tierごとに並べて各車の能力を見てみたいと思います。
(最新Versionでは存在しない車両もありますが、WoTの歴史としてそのまま残しておきます。数値はガレージで表示されるものです。唯一、射界だけはどこに表示されているかわからなかったので、戦闘中に車体にパーキングブレーキをかけて射界端でスクリーンショットを撮り、射線を分度器で計った値を載せています。カタログ値と1〜2°誤差があるかもしれません。)

比較は、同Tierの自走砲の中ではどうなのかを基準に5段階で評価しています。ですので、例えば、「最高速度」については、時速50km/hはランクAにしていいぐらいの速さですが、5車両中3車両(60%)がそうですので、特別速くはないという評価で「B」をつけてます。また、最高速度20km/h前後は車両全体でみれば最低クラスですけど、5車両中2車両(40%)がそうですので、特別遅いわけではないので、ちょっと遅いという評価で「D」にしています。自走砲にとって無線機は重要ですが、短射程の砲が多いので初期無線機でも十分と判断し、比較項目にはいれておりません。


(クリックで拡大)




火力は、単発の火力の高さ。自走砲の存在意義そのものです。
回転力は、複数の射撃対象がいて、頻繁に目標変換する場合のしやすさ。(お店の営業等で使われる意味の“回転”です。)
機動力は、陣地変換したり、逃走したりするときのしやすさ。最高速度、加速力、旋回力といった足回りの総合的なよさ。
自衛戦闘力は、市街戦や、戦線を突破して肉薄する相手の対処のしやすさです。


これから自走砲を選んでみようという方へ向けて、各車両を使用した感想も書いておきます。

SU-18は、射界の狭さが際立ちますが、車体の旋回が速めで、照準時間も短めなので、目標変換にはあまり困りません。移動目標は苦手ですが、平均的な火力と高い発射速度で、射撃時のストレスは少ないと思います。エンジンが非力ですが、開発すればそこそこの機動力を得られます。全体的なバランスは悪くないと思います。 ソ連車両ですので、速度制限解除装置が使用可能です。リミッターを解除すれば一時的にエンジンがパワーアップ!旋回速度が1〜2°と、最高速度が1〜2km/hアップします。(調子に乗っているとすぐエンジンが壊れて出力が半減します。出力の低いエンジンにとって、10%程度のアップでは、メリットよりリスクのほうが遥かに高いです。たぶん、浪漫アイテムでしょう。)

G.Pz.Mk.IV(e)は、上位Tierにも通用する強力な火力を持っています。(同Tier車両のHPを考えると、無駄に高い火力だという方もおりますが、至近弾でも少なからぬダメージを与えられるので、火力はあればあるほど良いです。) 高い火力もトップクラスですが、扱いにくさもトップクラスの車両です。それでは、他の能力がまるっきりダメなのか?というと、そんなことはなくて、装填時間の長さは火力に見合ったものですし、機動力は平均的なものを持ってます。ただ、1点だけ大きな欠点があります。照準速度が致命的に遅いのです。射界が広いわけではなく、旋回速度も並なので、照準速度の遅さの影響はとても大きいです。着弾範囲が収束しきるのを待っていると射撃機会を失ってしまうことが多々あるでしょう。次の展開を読んで先行的な行動が必要とされます。 砲は射程が長いタイプですので、マップ中央付近では大きな弾着角を得られず、物陰にいる目標(同Tierの他の自走砲なら狙える)が狙えないときがあります。そのかわり、長い射程を活かせば、開始直後から敵陣地付近にいる自走砲や駆逐戦車を狙うことが可能です。(長射程の砲は、直射にも若干有利です。)
扱いにくいかもしれませんが、自走砲の典型的なタイプですので、自走砲の基礎を身に着けるには悪くない車両です。

T-57は、砲部はさほど優秀ではありませんが、車体部が優秀なおかげで、扱いやすい車両です。車体は重く、旋回力は並ですが、強力なエンジンパワーで直線走行なら軽戦車に負けません。自走砲としては装甲が厚く、防御も少し期待できます。軽戦車相手なら体当りも可能です。視界も無線機もよく、総合力が高い車両です。

Renault FT 75 BSは、初期段階では非常にのろまな車両ですが、砲そのものは取り回しがよく、エンジンを開発すれば使い勝手の良い車両になります。特に最終エンジンは初期エンジンの倍以上のパワーがあり、そこそこの加速力と自走砲最高クラスの旋回力を得ることができます。ぜひ最終エンジンまで開発して欲しいです。

Loyd Gun Carriageは、高い機動力をもった車両です。砲は並だが機動力は高いという点ではT-57に似ています。しかし、その性格は反対で、エンジンは並ですが、装甲の薄い軽い車体により、良好な加速力と高い旋回性能を持っています。高い機動力は防御力を犠牲にしており、撃たれたらおしまいですので、防御面は気を使います。遮蔽物のある場所を選んだり、早めに逃走しましょう。
照準時間と装填時間は並ですが、射界の広さを活かせば、射撃の機会を多く作れると思います。課金弾が使用できないのはちょっと残念な点でしょう。



使用感については、ファミ通のレビューみたいにSPGプレイヤー何名かで評価を書くと面白いと思うのですけど、MMORPGのときと違って、連絡を取り合うプレイヤーが一人もいませんので、筆者の独断のみの評価です。あしからず。

ついでに射程距離の長短による使い勝手の差も書いておきます。


戦車の上部は装甲が薄いため、砲弾を上方から落とせる=高い角度で着弾を狙える位置から敵を狙えると有利。
また、弾着角を大きく取れることは、障害物を越えて狙えるわけで、物陰にいる目標も狙いやすい。
弾着角は、射距離が最大射程に近づくにつれて大きくなる。
射程の短いSU-18と射程の長いG.Pz.Mk.IVで同程度の弾着角度を得られる位置を比較した。
(同じ建物の陰を狙い、建物からだいたい同じぐらい離れた位置を照準して射線が通れば、同じ弾着角と考える。)





結果はご覧のとおり。最大射距離が倍ほど違う2つの火砲は、同弾着角を得られる距離もまた倍ほど違う。
G.Pz.Mk.IVのほうがより遠くに砲弾が届くが、同じ弾着角を得ようとすると、より遠くから狙わないといけない。

(砲には低弾道と高弾道のタイプがあると思い込んでいる方もいらっしゃるようだが、
弾速の違いにより最大射距離が異なるだけで、
最大射距離を得るために砲を上に向ける角度は、どの砲も同じであるから、
最大射距離付近での弾着角はどの砲も変わらない。
 
 つまり、どの砲でも高い弾着角で狙うことはできる。
 ただし、同じ目標を狙う場合、遠いほど命中率は下がるので、近距離から狙えるほうが当然有利である。)


マップの幅が1000m以下の現在は、短射程のSU-18のほうが高い弾着角を狙える場面が多く、
また、より近い距離で狙えるため、命中も期待できる。

(※以前は、短射程砲でないと深い角度で狙えないと考えているプレイヤーが結構いたので、わざわざこういう検証を設けました。現在はwiki等でも普通に書いてますので、そういう方は減りました。)


一つ前の項目で書きましたが、火力支援は序盤が大事です。序盤に支援できず、相手に一度数的優位を作られてしまうと、かなりの能力差がない限り、逆転は困難です。
相手もバカばかりではありませんので、自走砲がいるなら狙われにくい物陰に位置します。最大射程付近の高い弾着角が狙える位置からなら、物陰に潜む相手も狙いやすいので、射程と弾着角を意識した自走砲の位置取りは大事です。
単に天板を撃ち抜きやすいという理由だけでなく、傍観者でいることなく序盤から戦いに絡んでチームに貢献するという観点からも、器材の射程と弾着角を考えた位置取りを意識すべきと思います。


Tier3も載せておきます。

(クリックで拡大)





SU-26の特徴は、低火力で、全周砲塔を持っているところでしょう。使用感は、俯瞰画面で照準が可能な中戦車(榴弾砲装備)といったところです。
(もちろん、中戦車の榴弾砲よりも遅いですけど、)自走砲としては最速クラスの照準速度と発射速度を有しており、全周の射界と相まって、使い勝手はかなり良いと思います。
重戦車を相手にするのはつらいですが、中戦車以下を相手に活躍できることでしょう。掃討戦のつもりで突っ込んできた軽戦車が、SU-26に返り討ちに会う場面は珍しくないと思います。

Bisonは、初めて乗る方にとっては、砲も車体も鈍重で使い勝手の悪い自走砲ではないでしょうか。ですが、ある程度自走砲に乗りなれたプレイヤーには割と評価が高い車両です。
高評価の理由はその砲の特性にあります。爆発範囲が広く、貫通力が高い上に、短射程タイプなので、課金弾でなくても大ダメージが期待できる場面が多いでしょう。弾着角を意識してプレイする自走砲乗りには、人気があるようです。

Wespeは、そこそこ小回りの利く車体と射界の広い砲の組み合わせで、比較的使いやすい車両です。
砲の精度は悪くありませんが、照準速度は決して速くありませんので、ずば抜けて使いやすいというわけではありませんけど。

M7は、派生元のT-57と同様、高出力エンジンを積んだデカくて頑丈な車体に、射界が広めの砲を載せた、アメリカらしい比較的使いやすい車両です。
車体前面は特に頑丈で、(前面装甲が全て厚いわけではありませんが、)装甲を活かした防御も期待できます。自衛戦闘では体当りも有効な手段になることでしょう。ただし、最高速度は低いので、その馬力をあまり活かせないことが多いと思います。(特に後退は10km/sで頭打ちですので、全然馬力を感じません。) 砲の精度が低めだったり、旋回速度が高くなかったりと、細かい部分は粗があるところもまたアメリカっぽい車両だと思います。

Lorraine 39Lは、ずば抜けて優れたところがなく、かといって特段悪いところもない、平凡で地味な車両です。ですので、要求が高いプレイヤーにとっては、いまいちな車両ですし、「自走砲なんて、こんなものだろう」という高望みしないプレイヤーにとっては、それなりに使える車両です。
射界は広くないので、先読みでカーソルを置けないプレイヤーには、移動する目標を追うとすぐに弾着範囲が拡散してストレスがたまることでしょう。Wikiでのコメントをみると低評価のコメントが目立ちますが、同Tier自走砲で比較すれば平均的な車両です。筆者(総合勝率48%)も試しに50戦ほど使ってみましたが、勝率58%、撃破率1.5と、ずば抜けた戦果は期待できませんが、決してその存在がチームの足を引っ張るようなものでもないとの印象を持ちました。
陣地に侵入してくる敵を迎え撃つとき、小さい車体が時折役に立ちます。小さな藪に隠れて、直射でじっくり狙い撃ち、敵に一泡吹かせることができると思います。後期砲は、射程や威力は変わりませんが、精度がちょっとだけアップします。

Sexton IIは、M7の弟ともいえる車両ですが、M7よりもエンジンパワーが幾分劣るのと、1ランク小口径の砲を搭載しています。
エンジンパワーが劣るといっても、M7に比べての話であり、自走砲としては十分な機動力を有してます。 また、砲は、M7の砲に比べ、火力は下ですが、精度と発射速度は上です。(手数で勝負するタイプと言えますが、照準速度はさほど速くないのが残念なところです。)
どうしてもM7と比較され、劣っている車両と思われがちですが、それほど能力は低くないと思います。(火力が低い分、格上はつらいですけど。)



命中率について

最初は自走砲の弾が外れることにイライラするかもしれません。しかし、命中率は3割程度が普通です。
自走砲は、敵戦車の反撃を受けない位置から一方的に攻撃できて、同格が相手なら1〜2発当たれば勝ちなので、3回に1回当たれば十分と言えるでしょう。
(それ以上期待するのは都合がよすぎるということです。)



TD運用について

自走砲は照準と次弾装填に時間がかかるため、直接照準での交戦は難しいのですが、直接照準で敵を倒さないといけない場面が度々あると思います。 また車両によっては、射界が広く、照準と装填が速く、積極的に直接照準を狙えるタイプもあります。
いずれのタイプでも、一番気を付けて頂きたいのは、焦らないことです。
防御力は高いとは言えませんので、近距離で外すと命取りになる場合がほとんどですが、敵が迫りくるのに照準範囲がなかなか絞れないので、焦ってしまいがちです。
しかし、落ち着いた敵は、自走砲の一撃がバカにならないことは承知していますので、一発外すのを誘ってから止めを刺しに来ます。こちらも落ち着きましょう。

命中精度が低いので、それをカバーするためには至近距離に引き付けて撃つのが一番です。どれだけ絞り切れなくても、こちらが落ち着いてさえいれば、すぐ目の前にいる目標はそうそう外しません。
相手を観察するためにも気持ちの余裕は必要です。まず車種を確認してください。マークが出ているので間違うことはありませんので、車種を考えて行動してくださいという意味です。
相手が同格以下なら、榴弾砲装備の車両でない限り、こちらを一撃で倒せないことが多いです。軽戦車ならなおさらです。ですので、相手に一発撃たせて刺し違えるつもりでOKです。
相手が格上だったり、火力が高いタイプで、更にHPが十分残っている場合は、可能でしたら味方のいるほうに逃げたほうがよいです。
相手の移動速度も見てください。接近速度が速ければ、照準が絞り切る前に撃たねばなりません。また、横方向の移動が大きければ、車体を動かす必要が出て、絞り切るのは無理です。
そんなときは、照準を絞り切るのを諦めて、可能であれば障害物の陰に入ってください。繰り返し書きますが、絞り切れなくてもすぐ目の前なら当たります。 接近戦は避けられないと感じたら、弾種を貫通力の高いものに切り替え、障害物のある場所に移動して待ち構えるのが良策と思います。
(ただし、もし近くに味方がいて、敵がその味方と接近戦をしている場合は、物陰から出て、味方と連携しましょう。敵が味方を追い続けているなら、接近して側背面をとって仕留めるチャンスです。焦らず、思いっきり近づいてから静止して撃つのがよいと思います。先日、近距離で外したM7を見ました。かなり接近していたのですが、走りながら撃ったので、ちょうど発砲するときに地面のコブの上を通過し、砲が上を向いてしまいました。) 敵が砲をこちらに向けてきたら、味方にチャンスを与えたことになります。無理に射撃せず時間を稼ぎましょう。味方が撃破されてから1対1で対峙するよりも、2対1のほうが有利です。)
物陰に潜んでの射撃は、砲の指向方向を固定しての待ち撃ちでOKです。相手車両の移動速度を考慮して、「相手の車両のこの部分がここに差し掛かったら撃つ」を決めておいてください。
追い込まれた状況になってからではなく、最初の位置取りの時に、自分の心の中で、「このマップでは、ミニマップ○マス分の範囲に敵が入ったら接近戦闘準備をする」と予め決めておいたほうがよいでしょう。不測事態を予測事態にしておいて、冷静に対処して下さい。上手く対処できたら、次回から更に落ち着いて対処できることでしょう。

(先に“目の前なら当たります”と言い切りましたが、榴弾砲の弾道特性を考慮せずに撃つと外してしまうことも結構あります。注意点をいくつか述べます。
一つは、弾道が山なりなことです。これは遠距離射撃においては利点ですが、近距離の直射では欠点になります。 下図をご覧ください。まっすぐ向かってくる敵に対して、敵の砲塔付近を狙って射撃しようとする場面で、弾道の違いにより命中するか否かを極端に描いています。


低伸する砲で、接近してくる敵の砲塔付近を狙い撃つ場合



山なりの砲で、接近してくる敵の砲塔付近を狙い撃つ場合



直線に近い弾道では、接近してくる敵に問題なく命中します。しかし、山なりの弾道では、頭上を越えて命中しないこともあります。低めを狙ったほうが命中を期待できます。惜しくも外れた場合でも、頭上を越えた場合はノーダメージですが、足元でしたら至近弾になってダメージを与えられる可能性があります。向かってくる敵に対しては、低めを狙うほうがよいと思います。
(上記の理由により、直射の場合、砲の弾速が高い=最大射程が長いタイプの砲が有利です。)


山なりの砲で、接近してくる敵の車体下部付近を狙い撃つ場合



もう一つは、砲の旋回速度が遅いことです。待ち伏せしたときに、物陰から出てきた敵に素早く照準点を重ね、即発射!といきたいものですが、素早く照準点を動かしたために着弾範囲が広がった上に、砲が照準点に向き終わる前に発射して外してしまうこともあります。これを避けるためには、ちゃんと砲が照準点に追随しているのを確認してから撃つか、「敵がこちらを撃つためには最低でもこのぐらい身を乗り出す」というのを見積もって、そこで砲を固定してしまうのがよいでしょう。より弾着範囲を絞って撃てると思います。



TD運用の一例 ヒメルズドルフ での AMX13(mle.50)


(画像左・中) 市街地でも焦点となる場所に的を絞れば、味方の支援は十分できる。ヒメルズドルフ東の台は、その一つ。
 東の台を制圧し、西へ移動する。
(画像右) 敵の軽戦車が中央広場の北東にいるが、敢えて敵軽戦車の前を横切る。相手もこちらの存在に気が付いたことだろう。


(画像左・中) 建物の陰で素早く反転し、バックで進む。相手のミニマップ上には逃げる自走砲のように映るだろう。
(画像右) 追ってくる敵をカウンターで葬る。


上の一例では上手くいったが、敵を誘うために身を晒すことは、当然危険が伴う。
(画像左) 今回は気にせず、手負いの駆逐戦車を誘ってみる。
(画像中) 誘い出して葬るまではよかったが、(画像右)既に背後には別の敵が!
目の前の敵だけでなく、他の敵にも我の位置が知られてしまうので注意。


いまいち使えないと言われがちなAMX13(Tier5)ですが、ご覧のとおり、自走砲最高クラス(中戦車なら最低クラスの数値だが)の旋回力で、市街戦もこなせます。
(筆者は、この車両に出会ってから、ヒメルズドルフが楽しみになりました。こいつは私に自走砲で最初のトップガンをもたらしてくれた車両で大好きです。)

ヒメルズドルフは自走砲にとって戦いにくい場所とは限りません。TD運用する場合はむしろ適地と言えます。
(※上記は、自走砲の弾種にAPがあった時代の感想です。) また、本来の任務である火力支援についても、全域の味方を支援しようとすると無理ですが、戦闘の焦点となる場所に絞って位置を決めれば、十分に味方の支援ができます。



建物だらけで、どこに陣取るかちょっと迷う。よくわからないので、ほぼスタート位置である自陣で始めてみる。


(画像左)自陣から広場北の交差点にいる敵を狙う。間に遮蔽物はないが、低Tier車両からは反撃されない。
(発砲しても相手の視認距離外のため。)
(画像中)睨み合いになる場所の一つである広場東のストリート。
(画像右)この北角で粘る敵車両も狙い撃ちできる。


廃墟に立てこもる敵車両も、うまくいけば窓に砲弾を撃ち込んで撃破できる。敵車両が窓際にいるなら、壁に当たっても爆風のダメージが期待できる。


射線が赤いときは間に障害物があって射線が通ってないのだが、T57で試しに撃ってみたら、弾は建物の上を越えて、厄介なT18(※TD)を一撃KO。
射線が通るか通らないかギリギリの場所なら、弾が照準線の上や下にぶれれば、赤でも通ったり、緑でも通らなかったりする。



勝率について

自分の勝率が気になる方も多いかと思います。
ありがたいことに、ガレージ画面の上部にあるメニューで個人の成績をみることができます。
総合だけでなく、車両ごとの成績もみることができるのは嬉しいですね。
ランダム戦のみの場合、最初は連勝したり連敗したりで極端な勝率になるかもしれませんが、 試合数をこなしていけば、勝率は50%に近づいていくと思います。
敵も味方もランダムであれば、組み合わせが原因の勝ち負けは半々のはずですから。
15対15、計30人の戦いですので、技量に差がなければ、自分が勝敗因に関わるのは1/30です。
パーセントでいえば、3〜4%です。 ですので、数百試合こなして勝率が55%以上であれば、並みのプレイヤー以上にチームに貢献しているといえるでしょう。60%を超えるような車両がありましたら、「戦況を左右する存在」になれる車両といえるかもしれません。

(あくまで車両や技量に差がないときの話ですが、思っていたよりも自分が勝敗に関わっていないと感じた方もいらっしゃるでしょう。
自分のせいで負けたと思う試合があるかもしれません。均衡した状態で味方の一人が早死にするとそこから崩れますが、敵も同様です。
仮に最後1対1になってミスして負けたとしても、その前に14人いる味方の誰かがどこかでもう一発当てていれば危なげなく勝っていたかもしれません。15人の敵の誰かがどこかで一発外していても同様です。
勝敗はゲームに参加した全員の出来で決まるものです。全部自分で発見して自分で倒したような試合でない限りは。)


ついでに、プレイヤーの平均的な勝率も見てみましょう。下の画像をご覧ください。



平均勝率で勝る左のチームが順当に勝ちました。中Tierで、ゲームに慣れたプレイヤーがほとんどのはずですが、勝率50%を超えている方のほうが少ないです。60%を超える方は滅多なことではお目にかかれません。
(筆者も2度しか見たことがありません。一人は通報しようとして、たまたま見たら、凄い勝率の方でした。)
勝率が47〜49%であれば、ごく一般的なプレイヤーと言えそうです。
(ただし、平均勝率は、得意な車両にばかり乗っているプレイヤーは高めになりますし、勝てない車両でも好きで乗り続けるプレイヤーは低めになります。腕が立つか否かを見たければ、Mバッチの取得比率などのほうが参考になるかもしれません。)



ダメージ比率について

自分の自走砲の与えたダメージが、受けたダメージの2倍以上あるのに、あまり勝てていないと感じる方もいらっしゃるかと思います。
貴方がダメージ比率2〜3の方でしたら、自分が活躍していると思うのに勝てなかったり撃破数が伸びないのは、たぶん他のプレイヤーがへぼいからでもマッチングが悪いからでもありません。
自走砲はダメージ比率2〜3で、他の車種の1並だからです。自走砲が一番相手にしなければならないのが重戦車です。重戦車のHPは、自走砲の2〜3倍あります。2〜3倍のダメージを与えて、ようやく1両分です。
実績を見るときは、自走砲と他の車種は分けて考えたほうがよいと思います。



自走砲不要論について

(※以下は、自走砲の大幅な仕様変更前、スタン効果が存在しない時代に書いたものです。自走砲の存在の是非が話題になっていた頃でした。)

WoTプレイヤーの中には、「自走砲はゲームバランスを壊す存在である」「よって、自走砲はゲームから削除すべきである」とおっしゃる方がいらっしゃいます。

筆者としては、平均的な能力を持った車両が主役の上で、特徴のある様々な車両たちがいて、それぞれが持ち味を発揮して、チームとして勝利するのが面白いと思っていますので、他の車種同様、自走砲もぜひゲームにいてほしいと思います。
(といいますか、“ワールド・オブ・タンクス”なんですから、戦車の類は全部いてほしいです。戦車回収車だっていてほしいです。)
(車種が偏るのはゲームをつまらなくするとも思っていますので、本来戦場で多数を占めるべき中戦車以外は、どの車種も3両以下になるようにマッチングを調整してもらいたいと思っています。)

自走砲がゲームバランスを壊している存在であるならば、皆がゲームを楽しむために仕様変更が必要ですが、しかし、本当に自走砲はバランスブレイカーなのでしょうか?
それとも、自走砲不要論を唱える方々が、自走砲のことをよく知らないだけで、ちゃんとそれなりに知識があって適切な対処すれば、自走砲はさほど困った存在ではないのでしょうか?
そこで、自走砲が実際にゲームバランスを壊す存在なのかどうか、検証してみたいと思います。

自走砲不要論者が口にするのは次のようなことでしょうか。
・自走砲だけが反撃を受けない安全圏から一方的に攻撃ができて卑怯。
・自走砲だけが隠れても遮蔽物の上から撃ってきて卑怯。
・戦車の攻撃は計算ができるのでプレイヤースキルで勝負できる。自走砲の攻撃は運要素が高すぎて計算できない。自走砲がいると運ゲーと化す。
(どこにいても撃ってくる。避けるのは運次第。ダメージ量も運次第。)

ざっとこんなところでしょうか?
自走砲だけが安全圏から一方的に攻撃できて、そのダメージがバカにならない大きさだとしたら、たしかに自走砲はバランスブレイカーです。
しかし、筆者はそこまで自走砲だけが一方的に活躍しているとは思いません。
よく誤解されますが、自走砲は特別な射撃モードはもっておりません。
射撃そのものに関しては自走砲も他の車種も一緒です。自分か味方の誰かが見つけた目標にカーソルを合わせて撃つ、装填中は撃てない、相手にダメージを与えれば、こちらがいる方向が一瞬表示される、見えない相手は見当をつけて勘で撃つ、これはどの車種も一緒です。

自走砲が特別なのは視点だけです。射撃そのものについては、「遠くから撃ちやすい」「弾着に角度をつけやすい」であって、これは他の車種「よりも出来る」であって、他の車種でも可能です。効率ではなく「出来る・出来ない」の話であれば、他の車種も出来ます。
自走砲だけが一方的に攻撃できると思い込んでいる方も多いですが、FV304等の短射程の自走砲が相手であれば、戦車が自走砲の射程外から一方的に射撃できます。格下自走砲が相手であれば、軽戦車でも射程外から一撃KOが可能です。
(最後に検証資料をまとめて載せてますので、気になる方はご覧下さい。)
稜線越しに射撃することも榴弾砲装備の戦車であればある程度出来ますし、遮蔽物の陰にいる相手に上から弾を降らせるのも丘の上から撃てばどの車種もできます。
(単に、移動して回り込むだけでも遮蔽物の陰にいる相手を撃てます。)

ただ、やはり他の車種に比べ、自走砲が反撃を受けにくい位置から射撃しやすいことは確かです。
これで他の車種より遥かに大きなダメージを稼いでいるとしたら、自走砲は確かにバランスブレイカーです。
実際のところ、自走砲は他の車種よりもずっとダメージを得ているのでしょうか?筆者がTier9車両で参戦したときに、彼らがどれだけのダメージを得ているのか調べてみました。
方法は単に戦闘結果の表のプレイヤー名を右クリックして実績から車両別の成績を確認して、参戦した車両の1戦当たりの平均ダメージを集計し、自走砲の平均とその他の車種の平均を比較するというものです。

自走砲の一戦あたりの与ダメージの平均は約1000、その他の車両の平均は約1030でした。

攻撃に特化しているはずの自走砲の平均ダメージが、軽戦車も含めた他の車両の平均ダメージとたいして変わらない結果となりました。
たまたま偏ったマッチングだった可能性もありますので、あと2戦ほど調べてみました。
自走砲の平均ダメージは他の1.19倍と1.08倍でした。
どうも上手い方と下手な方のダメージの差が大きすぎて、かなりの数を調べないとはっきりとはいえませんが、自走砲がバランスを壊すほど一人勝ちしているということはなさそうです。

では次に、自走砲の攻撃は避けるのも受けるダメージ量も運次第で、プレイヤースキルではどうにもならないものかどうか、それを検証したいと思います。
もう結論から申しますと、自走砲もある程度計算してのプレイが可能と思います。
自走砲の攻撃は計算できないという方は、他の戦車の攻撃は計算できるといいます。どこに潜んでいるのか、どの砲を装備しているのか、どの弾種を使うのか、それが自車両のどこに当たるのか、貫通力とダメージの振れはどうなのか、筆者からすると不確定要素ばかりですが、それを想定内にできるのであれば、自走砲の攻撃も十分想定内にすることが可能ではないでしょうか。
先に述べましたが、自走砲だけが特別なのは視点であって、射撃そのものは基本的にどの車両も同じです。それぞれに、しやすい・しにくいがあるだけです。
自走砲の場合は、初速が低いため、弾道が他の車種より大きな弧を描くので、その点を押さえていれば、あとは他の車種と大差ないはずです。

弾道は基本的に放物線を描きます。(俗にいう「小便カーブ」ってやつです。)
ですので、砲を上に向けるほど弾は遠くに飛び、水平面から約45度で最大の飛距離を得られます。
また、大きな角度で撃ちだした弾は、大きな角度で降ってきます。約45度で撃ちだした弾は約45度で降ってきます。
つまり、自走砲は最大射距離付近で最も大きい角度で弾を降らせることができ、その角度は約45度というわけです。
(対戦車砲も弾道は放物線を描きますが、初速が高い=勢いがあるため、45度で撃った場合、弾着地点は遥か彼方で、ゲームの描画範囲に収まりません。)
ですので、遮蔽物で自走砲の攻撃を避ける場合、遮蔽物の上辺から45度の射線をイメージして、それよりも内側にいれば、直撃を避けることができます。

そして、この約45度という角度は、最大の角度であり、この角度は最大射程付近でないと得られません。
短射程の自走砲であれば、マップ中央付近の目標に対しても最大弾着角度の45度を得ることが可能ですが、中・長射程の自走砲は敵方の深い位置でないとこの角度を得られません。
(つまり、前に出るほど自走砲の脅威は小さくなります。)
高Tierでは長射程自走砲が多いので、自陣付近で芋っていない限り、自走砲に正面から車体後部の天板を撃ち抜かれる心配は少ないと思います。
(高Teirの自走砲は爆風範囲が広いので一見有利ですが、浅い角度でしか狙えないことが多いので、遮蔽物の陰にいる相手に対しては低中Tierの自走砲より必ずしも有利とは限りません。)

このように、相手自走砲の最大射程と陣地適地をしっていれば、今いる位置の距離と地面の傾斜を加味して、深い角度で狙われるのか否かの見当をつけることは容易です。
自走砲もまたマップ研究で危険地域の見積もりが十分に可能というわけです。
(射線がわかれば自走砲相手に豚式昼飯も可能だと思いますが、これはまた後日。)

細かい計算は面倒という方は、実際に自走砲に乗って、気になる場所を俯瞰モードで照準し、地面に映る着弾範囲のサークルの形状を見るとよいでしょう。サークルの形状が正円に近づくほど深い弾着角度で狙われる場所ということになります。
細長いサークルは車体後部ではなく前面か砲塔に当たる確率が高いです。目安としては、サークルの縦幅が横幅の2倍以上の楕円になる場所でしたら、車体後部を狙われにくい場所です。
もっとも、車体形状は皆違いますし、攻撃を受ける時に車体がどちらを向いているかなんてわかりませんので、あくまでも目安ですが。

自走砲に対するマップ研究が必要な方に限って、自走砲を毛嫌いして、自走砲を開発していなかったりします。
しかし、研究対象となる自走砲を所持していないとマップ研究ができないかというと、そんなことはありません。最大射程がほぼ同じの低Tier自走砲で代用がききます。
最大射程が同じであれば、狙える場所と弾着角度もほぼ同じになります。短・中距離自走砲の研究でしたらTier2自走砲で十分可能です。(例:RenaultFT75BS 490m, G.Pz.Mk.IV(e) 840m, T1HMC 1000m, Tier3だがBISON 600m )これなら誰でも用意できるのではないでしょうか。

さて、「自走砲の射線がわかっても、軽・中戦車なら機動力でかわせるが、重戦車で避けるのはつらいんじゃないの?」とおっしゃる方が少なからずいらっしゃいます。
しかし、自走砲の命中率の低さは、自走砲に乗らない方もご存知と思います。狙われていると分かっていて、KV−2やT49の遠距離からの射撃を移動中に喰らうことはあまりないと思います。自走砲はそれ以上に精度が悪く照準時間が長いわけですから、回避に気を配っていればそうそう当たるものではありません。

それを実証すべく、筆者はTOGUで戦い、自走砲とそれ以外の車両からのダメージを比較しました。平地で、且つ自走砲でないと届かないような遠距離であれば、TOGUが相手といえども相手自走砲は的確な偏差射撃が必須です。加えて命中率の低さ。回避に徹すれば、TOGUでも避けられます。
しかし、皆さんが知りたいのは、重戦車としての役割を果たした上で自走砲の攻撃を回避できるかどうかでしょう。
そこで対象を絞りました。敵に自走砲がいて、且つ自車両(TOGU)がある程度活躍した戦い(取得経験値トップ5に入る又はバッチを獲得した戦い)を対象とし、都合のよいものを抽出しないように、その条件を満たした戦い全てを集計しました。
(といっても12戦分だけですが。根気があるほうではありませんのでご容赦下さい。)

結論としましては、自走砲の知識があれば、TOGUでもそれなりに回避が可能であり、一般的な重戦車に冷静なプレイヤーが乗っていれば、ある程度活躍しつつ、自走砲から受けるダメージを総ダメージの10%以下に抑えることは十分に可能と思われます。

以上のとおり、自走砲は知識さえあれば、仕様変更が必要なほど脅威があるわけではありません。普通にランダム戦を楽しんでいる方でしたら、問題のないレベルだと思います。

ただし、ゲームに求めるものは人それぞれ違います。
筆者は第2次大戦の主力戦車が揃い、どの車種もそれなりに活躍できる中Tier戦(特にTier5)が一番好きです。個人の成績に異常にこだわることもないので、MODの類は一切使用しておりません。
そういうレベルのプレイヤーである筆者にとっては、自走砲はよりゲームを面白くする存在ですが、高Tierを主戦場とし、個人の成績にこだわり、大会等でシビアな戦いをしている方々はまた事情が異なるでしょう。

プレイヤーそれぞれ価値観が異なりますので、プレイヤー全員の意見が一致することはないと思います。
しかし、ゲームの仕様変更はすべてのプレイヤーに影響を及ぼします。一部のプレイヤーの事情だけでゲームの仕様変更はなされるべきではないと思います。

ですので、プレイヤーが好みに応じて選べるのが一番だと思います。
自走砲の仕様変更をせず、マッチングの変更で対応するわけです。通常戦の他に、遭遇戦やら強襲戦などがありますが、さらに極力自走砲とマッチングしない条件戦を設け、設定画面でそれにチェックを入れていれば、極力自走砲とマッチングしない戦いを選べる、というのがいいのではないかと筆者は考えます。
(どのように自走砲が調整されても、誰かしら不満は出ます。条件付きながら好きに選べるのがよいと思います。)

本題と外れますが、重戦車にばかり乗っていて「最近自走砲が増え過ぎではないか。運営は何とかしてくれないのか」という方がいらっしゃるとすれば、それはお門違いではないかと思います。重戦車ばかり増えれば、それに有利な自走砲に乗る者が増えるのはごく自然な流れですから。

それと、自走砲不要論が出ると、自沈や味方を巻き込む射撃などの自走砲プレイヤーのマナーの悪さについての話題も出ます。自走砲の主任務は火力支援であり、その火力は味方を助け、チームを勝たせるためのものです。チームの成績よりも個人の成績にこだわる方は、そのことを今一度思い出してほしいと思います。
(極端な話、ダメージ0でも、チームの勝ちに繋がっていれば、自走砲は十分に仕事をしています。例えば、数で負けている側の敵に撃ち込んで膠着状態を作り出し、その間に主力が前線の突破に成功して勝利すれば、たとえ直撃弾0発でもいい仕事してます。現実の砲兵の主な仕事は、火力で敵の戦力を減らすことと、頭を引っ込めさせて味方が突入するまで敵を黙らせることです。RPGでいえば、魔法使いが近いのではないでしょうか?よりそちらの方向へ向かうような仕様変更ならば筆者は歓迎します。例えば、メインとなる榴弾はダメージそのものは小さいが爆風範囲は広くモジュール破壊がしやすい、大ダメージを狙いたい場合は課金弾のAP弾を使用、弾速が遅めで相手に読み勝って直撃させる以外はダメージを与えられない等。)
それと、自沈はちょっと情けないのでやめてほしいです。他の車種で自沈する 人はあまりみかけませんし。逆転勝利が無理でも、1両でも多く敵を倒すことは、チーム全体の取得経験値アップに繋がりますから、最後まで粘ることは無駄ではないと思います。目指す戦車や装備獲得にチームの皆が近づけます。相手もですけど、それはお互いさまです。敵もまたこのゲームを楽しむ仲間の一人ですから。


最後に検証資料をまとめて載せますので、気になる方は以下をご覧下さい。

トレーニングにて検証にご協力して下さった皆様、ありがとうございました。 いつも実験に協力して下さるSさんとEさん、そして通りすがりのプレイヤーの皆様(特に課金自走砲で参加して下さったxさんと観測して下さったtさんとEさん、マップ研究で立ち会ってくださったm_iさん)には感謝申し上げます。



その一
自走砲ばかりが一方的に攻撃できるわけではないことについて。
Tier5中戦車がTier3自走砲を自走砲の射程距離外から一方的に撃破する一例。



(左)ヒメルズドルフの西側での攻防。味方LTが北側の駅の脇に潜む敵MTを発見する。距離は700m弱。
(中)こちらは独SPGのBISONで最大射程は600m。こちらは攻撃できないが、敵MTは撃ってきた。
(右)MTがSPGを射程外から一撃KO!居場所に目星がついていれば、SPG相手に一方的な攻撃も可能。
   榴弾砲であれば、さらに遮蔽物や稜線越しにこれができる。射撃そのものに関しては、自走砲だけが特別ではない。


その二
自走砲に攻撃されたら、撃ち返しが可能であることについて。
Tier6重戦車がTier3自走砲の攻撃を受け、射撃方向を確認して撃ち返す一例。

    

(左)射撃そのものについては、自走砲も他の車両も基本的には変わらない。
   自走砲に撃たれれば、撃ってきた方向が表示される。
(中)あとは撃ってきた方向に砲を向けて、居場所に見当をつける。
(右)遠距離で命中率は期待できないが、何発か撃てば当たる。撃破もできる。
   狭いマップであれば、他の車両と戦っているのと特に変わらない。
   平坦な地形は自走砲に狙われやすいが、逆に自走砲を狙いやすくもある。


その三
自走砲の平均的な与ダメージが仕様変更が必要なほど多くはないことについて。
Tier9駆逐戦車で参加した戦を無作為に3戦ほど調べた結果、自走砲の平均与ダメージは他の車両の平均与ダメージよりちょっと多いだけで、与ダメージだけ見れば問題なさそうという一例。


上記の二つの検証はあくまで「できなくはない」というレベルであって、自走砲が他の車両よりも一方的に攻撃しやすいことは確かである。これで他の車種よりも遥かに多いダメージを稼いでいるならば問題であるのだが、1戦あたりの与ダメージの平均は、大体、他の車種の1割増前後といったところか。
他の車両に依存する攻撃に特化した存在なので、平均よりちょっと上ぐらいが望ましいと思われるが、ちょうどそのレベルにあるようだ。   


その四
マップ研究等により、自走砲の攻撃がある程度予測できることについて。
射距離がわかれば、弾着の角度もある程度予測がつく一例


ヒメルズドルフの駅の西側、小屋の陰に潜む敵MTを、独SPGが東の坂の上から攻撃。
この時の砲身の角度に注目。水平面に対し約45度の角度で発射している。
砲を水平面から上に向けるほど砲弾が遠くへ届く。砲弾を発射する角度が大きいと、落ちてくる角度もまた大きくなる。
つまり、SPGは距離を取るほど大きな角度で砲弾を降らせることができる。
したがって、最大射距離で狙うときに最大の弾着角度を得られる。この最大射距離を得られる発射する角度が、水平面から約45度である。
(約45度よりも上を向けると、逆に射距離が縮むため、俯瞰モードで射撃するときは砲身が約45度より上を向かない。)


一方の敵MT、今の砲撃に対して全くの無傷。サークルの中心付近が先ほどの弾着点である。
約45度で撃てば、着弾も約45度。曲射で狙える弾着角度はこれが最大。
したがって、この約45度の射線よりも遮蔽物の内側にいれば、自走砲の直撃を避けることができる。


砲身を斜め上約45度の角度に傾けた時に最大射距離を得られるのは、どの自走砲も同じ。
最大射程が同じ自走砲同士であれば、同じ射角で同じ射距離になる。
最大射程がほぼ同じ2両の自走砲が鉄道の南端から、南北中間地点にある小屋越しに狙える地点を比較してみる。





米SPGのM44と仏SPGのAMX13AMは、口径は異なるが、最大射程は同程度。
ご覧のとおり、車両が異なっても、最大射程が同じであれば、遮蔽物越しに狙える場所は同じ。
どちらも射距離にして約400m付近で射線が通る。


横から見るとこんな感じ。サークルの中心付近が小屋越しに撃った場合の予想弾着点。
長射程のこの2両は、射距離400m程度では深い角度で狙うことはできない。


自走砲は最大射距離と弾着点の傾斜がわかっていれば、深い角度で狙えるか否かおおよその見当はつく。
何をもって「深い角度」とするのか。今回は一般的な形状の戦車を狙い、正面からでも車体後部を狙える角度(20度超)とする。



砲塔の天板は、車両の形状によっては、自走砲でなくても正面から狙えるので、気にしないことにする。
(稜線から砲塔の天板だけを見せて撃たせるプレイヤーもいるくらいだし。)

これを基準に、マップ研究をしてみる。
遠距離から精度の低い砲で狙うので、25度ぐらいの角度をとれないと当たらないと勝手に判断。
25度以上の角度で狙われそうなところと射線の通らないところを色分けしてみる。

一例として、「炎の最前線」で、中射程の自走砲(1000m)が自陣付近、エリアA6に展開した場合に
自走砲が深い角度で狙えそうな場所を赤、射線が通らないところを青で表示した。
(心配性で、赤を広めに書いているので注意。)



このように、戦車プレイヤーも、知識さえあれば、自走砲から深い角度で狙われる場所をマップ研究で調べることが可能である。

手っ取り早いのは自走砲に乗って地面に映る弾着範囲の形状で調べる方法。

弾着範囲を示すサークルの形状で概略の見当はつく。
縦幅が横幅の2倍以上の楕円になる場所であれば、車体後部には当たりにくい。
さらにサークルの形状が正円に近づくほど、深い角度で狙われる危険な場所と言える。

  

(左)正円に近い状態は余裕で車体後部を狙える状態。狙われる側には危険である。
 カーソルを合わせているのが車体後部ではなく地面だが、これが俯瞰モードでの車体後部の狙い方。
 車体後部に緑線、そこから地面までは赤線という状態は、射線が砲塔ではなく車体後部により遮られている状態。
 つまり、ここを狙って撃つと、地面ではなく、射線を遮っている車体後部に当たることを意味する。
(右)車体後部を狙えるか否かの境目付近のサークル形状。これより長ければ安心。
だいたい、最大射距離の8割ぐらいの射距離になると深く狙える場合が多い。

ただし、車両の形状はそれぞれ異なる上に、何をもって危険とするかの判断もまた人によって異なるので、これはあくまで目安であることを予めご了承いただきたい。

ちなみに、対象となる車両をもっていなくとも、最大射程が同程度の別車両で概略は分かる。
短・中射程自走砲が対象であれば、Tier2自走砲で事足りる。
(例:RenaultFT75BS 490m, G.Pz.Mk.IV(e) 840m, T1HMC 1000m)

その五
重戦車でも自走砲の知識があれば、自走砲の攻撃を避けられることについて。
マップ研究で危険の見積もりはできた。あとは、戦場で避けられるかどうかの一例。
TOGUが自走砲とその他の車両から受けたダメージを比較した。
(全部で16戦ぐらいしたが、重戦車として活躍した戦でないと参考にならないと考え、相手に自走砲がいて、トップ5入り、またはバッチを獲得した戦のみを対象とした。都合のよい戦のみを抽出しないように条件に合う戦はすべて対象とした。その結果12戦分を対象として集計した。)



マッチングした車両180両のうち、21両が自走砲。(約11.7%)
75回被弾し、そのうちの5回が自走砲によるもの。(約6.7%)
13601のダメージを受け、そのうち1930が自走砲によるもの。(約14.2%)
赤字の車両は、止めを刺された車両。自走砲に止めを刺されたのは1回のみ。

5回の被弾のうち、筆者が待てない性格でなければ喰らわなかったであろう被弾が3回。
(ライヴオークの1回、炎の最前線の1回、マリノフカの3回の内の1回)
一方で、このタイミングでは避けられないと思ったが、自走砲の命中精度の低さに救われたのが1回。(崖で1回。)
差し引きすると、3回の被弾で、ダメージを1000以下に抑えることも十分可能だった。(この場合、総ダメージの6%以下。)
自走砲の知識のある者にとって、予期せぬ自走砲の攻撃は一度もなかった。

それと、回避に難がある車両の車長は第六感必須のイメージがあったが、自走砲の攻撃を避ける上では、無くても特に困らなかった。
第六感が役に立つのは敵の近くで隠れて行動しようとする車両であり、最初から見つかるのが前提の鈍足大型車両は、車長が第六感を取得していなくてもさほど困らない。

  

(左)ある程度活躍できた戦を全て対象とした。例えば、マリノフカで敵自走砲3両でトップ3は対象として不足はないはず。
(右)集中砲火を受けるが全て外れる。自走砲の命中精度の低さに救われた。
登坂中に発見されれば一発は喰らうと覚悟したが、この場面は運に救われた。運の要素があることは否定しない。

TOGといえども、自走砲に関する予備知識さえあれば、自走砲にばかりやられるということはない。
ちなみに筆者は総合的な平均勝率49%前後の平凡プレイヤー。
冷静かつ一般的な重戦車に乗るプレイヤーであれば、自走砲からのダメージを10%以下に抑えつつ活躍することは十分可能であろう。








いろいろ試してみました




砲手の腕前に差が出るのか撃ってみた

サイトでときどき「プライマリ(基本能力レベル)は○○%以上でないと話にならない」なんてコメントを目にしますよね。
自分はあまり気にせず、「どうせ次のtierまでのお付き合いだから」と思い、50%で済ませることもしばしばです。
セカンダリスキルなんか効果2〜5%のものが多いので、プライマリも大した差がでないだろうと決めつけてましたが・・。
M2軽戦車に基本能力レベル40%の砲手と100%の砲手を乗せて機関銃を弾倉がなくなるまで撃ちまくって比べてみました。
結果は以下の画像の通り。丸い点は弾着点です。思ったより差がありましたね。





成長している砲手は、射距離200m程度でしたら、土手から砲塔だけ出している相手に対して機関銃でも高い命中率が期待できますね。 40%だと外れもちょっと多くなりそうですが、戦えないほどではありません。
(もう少し近づけばカバーできます。目標までの距離を半分にできれば、照準器に映る敵影は倍の大きさになります。そうなると2倍当てやすくなるのかというと、答えはそれ以上です。投影面積は4倍になりますから、ずっと当てやすくなることでしょう。)

おまけで、M2中戦車の榴弾砲の弾着も載せておきます。命中精度が低いと言われますが、対戦車砲に比してであり、機関砲と大して差はないように感じます。弱点狙い撃ちは厳しいですが、どこかに当たればいいのでしたら十分です。 精度よりも弾速の遅さ(移動目標に当てにくい)が当たらないと感じる原因ではないでしょうか?
敵車両にカーソルを合わせずに射撃した場合、近距離では中心よりやや上に着弾することが多いでしょう。
(整備員が最大射程での弾着点が中央にくるように照準規整を行っているのだろうなんて想像しています。)


ついでに、弾着範囲の収束の早さと砲塔旋回の速さも比べてみました。
こちらはT1軽戦車で、100%の砲手と30%の砲手で比較しました。(砲手は車長が兼務。)
収束時間でだいたい1.4〜1.5倍ぐらい差が出ました。



↑時速20km/hで走行して急停止する。使用車両はT1軽戦車。
 このときの100%砲手と30%砲手の弾着範囲の拡散〜収束を比較してみる。


↑弾着範囲の狭さ、収束の速さ、ともに100%砲手のほうが明らかに優れている。



砲塔を反時計回りに旋回させてみる。

↑砲塔旋回開始から5秒後の状態。40%砲手は100%砲手の約2/3の砲塔旋回速度だった。


車長の視程に差が出るのか捜索してみた。

T1軽戦車に基本能力レベル25%の車長と100%の車長を乗せて発見距離を比べてみました。
差が大きく出るように双眼鏡を装備しました。結果は、またも1.5倍程度の差が出ました。


25%の車長は200m前後で敵を発見することが多かった。
一方、100%の車長は300m前後で発見できた。

初心者の方であまり気にしていない方もいらっしゃるでしょうけど、視程の長さでプレイスタイルを変える必要があることは覚えておいていいと思います。


加速と旋回に差が出るのか乗ってみた

T1軽戦車に基本能力レベル40%の操縦手と100%の操縦手を乗せて加速と旋回の速度を比べてみました。
エンジンは初期搭載のもので、ヒメルズドルフの南北に走る舗装路をマップ端から中央広場手前まで全開で走行しました。
加速については、時速25km/sまではほとんど差がありませんでした。差が出たのは高速の伸びです。100%の操縦手は10秒ほどで最高速41km/sに達しましたが、40%の操縦手は広場手前でようやく39km/sでした。
操縦手の練度が低くても小移動ではあまり問題ないようです。(他の車両では試していませんのであしからず。ちなみに時速1km/h違えば、1秒間で約2.8mの差が付きます。)




車体の旋回についても砲塔の旋回とほぼ同様、1.5倍ぐらい速さが違いました。


↑車体を時計回りに5秒間旋回させてみた。


↑砲手の砲塔旋回と同様、40%操縦手は100%操縦手の約2/3の旋回速度だった。


ついでに、車両重量で差が出るのかも試してみました。
T1軽戦車は装備により、最大で8t、最小で7.2tと、車両重量に約1割の差があります。
これがちゃんと運動性能に反映されているのか気になるところですよね。

最大と最小を比較したところ、ほぼ出力比どおりの性能になりました。
(1割軽くなると、1割速くなる感じです。)
旋回速度は1割近く速くなりました。加速は既に15km/h付近から差が出始めて、時速25km/h到達時間で約1割、40km/hで約2割の差が出ました。 (先に調べた基本能力レベルと差の出方がちょっと違いますね。)

ちなみに、少しでも軽くしようと搭載する砲弾の数を減らしても、ガレージ画面に表示される車両の重量は変わりません。残念。(そもそも弾薬のパラメータに重量はありませんよね。Gは、“グラム”ではなく“ゴールド”です。念のため。)


無線を気にしてみた

通信手の能力で通話距離にどの程度差が出るのかも調べてみました。
調査方法は、相手の無線機が容易に推測できるTier1〜Tier2の車両で、他のプレイヤーの姿が見えなくなる距離(以下、「交信距離」)を調べました。
驚きの結果が出ました。他の実験はVer8.10で調べたものがほとんどですが、これはVer8.11時点でのお話です。たぶん通信に関しては変わっていないと思いますが。
実は・・プライマリ40%の無線手でもカタログ値の距離で交信できます。100%の無線手でもカタログ値です。敵と同じく、味方も通信範囲を過ぎてから何秒か表示され続けるので、そのせいかと思い、止まって確認しましたが、そうなります。
通信範囲90mの無線機を搭載したT1では、他のTier1車両が見えなくなるのが350mをちょっと過ぎたあたりでした。(Tier1車両のプレイヤーは、大半が通話範囲265mの無線機を搭載しているので、こちらが90mだと、355mが通話限界距離。)無線手を兼ねる車長のレベルを変えて比較しましたが、プライマリのレベルに関わらず、カタログ値の90m通話できました。
専門の通信手がいるM2軽戦車でも40%の無線手はT1と530mまで交信できました。M2軽戦車の無線機は265mで、T1も上位無線機は265mですので、530mはカタログ値を発揮していることになります。プライマリ40%でもカタログ値の能力を発揮できることになります。
これだと、無線手のレベル上げは、セカンダリスキルのためだけ、ということになりますけど・・。

Ver9.5でこれについて検証できました。あるプレイヤーの協力を得て、味方同士で距離を測ることができました。
615mの無線機を持つ車両の通信手を2名用意し、425mの無線機の車両と交信し、比較しました。
目視で距離を測れないので、正確な距離は分かりませんが、マリノフカマップの辺を1000mの定規として測ると、プライマリスキル100%通信手で約1100m、35%通信手では900mで交信できました。通信手のプライマリスキルのレベルは、ちゃんと通話距離に影響しています。





装填時間を気にしてみた

誰も気にしていないと思って、通信手の能力差が誤魔化されているんじゃないのか、との疑惑が出ましたが、装填手は装填時間が表示されますのでそのような心配は不要でしょう。
数字で表示されているので、誰の目にも明らかですけど、一応どの程度の差があるか調べてみました。
T1の場合、25%装填手(車長が兼務ですけど)で、11.8秒、100%装填手(車長ですけど)で8.0と、装填速度に1.5倍近い差があります。
回転力で勝負する砲の装填手は、奮発しても損はなさそうです。



セカンダリスキルを付けてみた

プライマリ(基本能力)のレベルによる能力差が少なからずあることがわかりましたが、 では、セカンダリスキルはどうでしょうか。
セカンダリスキルの内容を見ると、微量の能力アップがほとんどです。
しかしながら、プレイヤーとしては、「数値的には微量でも、実際に使ってみれば数値以上に能力アップしていた!」 というのを期待してしまいますよね。
早速調べてみましょう。わかりやすいところで、砲手のセカンダリスキルである「速射」で見てみましょう。

「速射」は、砲塔旋回時に弾着範囲の円の拡散を抑えるスキルです。
M2中戦車の砲手をリセットして速射を身に着けました。取得前後で砲塔旋回時の弾着円の大きさと収束完了までの速さに差がどれくらいあるのか調べました。
下記の画像をご覧になって頂ければわかると思いますが、説明書きのとおりでした。確かに速くはなってます。しかし、スキルレベルMAXでも、その効果はあまり大きいとは言えません。


↑速射を最高レベルまで高めると、弾着範囲の円の拡散が幾分小さくなり、
 収束完了までの時間も、1割にも満たないが、短縮された。

0.1秒でも速く撃ちたい方には必要なスキルですが、有無の差がよくわからないというのが自分の正直な感想です。
(ひょっとして自走砲ならその差がわかるかもしれないと思い、T57で試してみました。12.2秒が11.7秒になりました。0.5秒速くなりましたが、計らないとわからないレベルだと感じました。)

※速射については、ニコニコ動画によくわかるものがあります。(投稿者はYoichiという御方らしい。)
 砲塔の旋回だけでなく、砲を垂直に動かした場合についても知ることができます。ぜひご覧あれ。


ついでに「スムーズな運転」も調べました。これは車両の前後動時の弾着範囲の円の拡散を抑えるスキルです。
これまた下記の画像で違いを感じて頂きたいと思います。微量ですが、拡散が抑えられています。


↑上はスムーズな運転100%、下はスキル無し。違いは分かるかな?
 収束完了までの時間も、これまた1割にも満たないが、一応短縮されている。


それでは、効果が高いと評判の「オフロード走行」はどうでしょうか。
鉱山の浅瀬で確認してみました。約200m移動してのタイムです。1秒の差が出ました。


↑岩場から西の島の浜辺まで約200mを移動。オフロード100%で43秒、スキル無しで44秒だった。
 

時速20km/h以下の加速にスキルの有無の差はほとんどありませんでした。そこから加速に差が出始め、島に達したときの速度は、スキル有りは28km/h、スキル無しでは26km/hでした。
ちなみに時速0km/hから20km/hに達するまでの時間は約2秒、距離は10m前後です。
壁から飛び出し撃ちをするような場面では、オフロードの有無は関係ないと言っていいと思います。 オフロード走行が活きるのは、軟弱路面を数百メートル止まらずに移動するような場面に限られます。

軟弱路面では旋回でもスキルの有無の差が出ますが(1割程度、旋回速度が上がる)、通常路面(陣地周辺のような低草地)では差がほとんどありません。
マリノフカでも調べましたが、差が出るのは、沼地で大きく旋回するときや、沼地を数百メートル移動するときだけです。

プライマリは全てのプレイヤーがレベルを上げたほうがよいと言えますが、セカンダリスキルの効果はおまけのように思えます。パークは、「第六感」など、他に代えの利かないものがありますけど、スキルに関しては、拡張パーツのほうが効果が高いようなものが多いです。趣味でつける域のもののように感じます。

全ての者が腕前で勝負できるのがWoTの良いところであり、セカンダリスキルは、長くプレイしている者が極端に有利にならないようなさじ加減にしているのだと思います。


・・と、まぁ、セカンダリスキルの効果があまり高くないと書いてきましたが、それは、「あまり期待しすぎないでね」という意味合いです。
能力の近い者同士が鎬を削る場合、5%程度でも大きなアドバンテージになります。陸上競技の100m走で例えれば、選手が5%速く走れるならば、ライバルが10秒00で走るときに、9秒52で走れるわけですから。
特に同車種同士が正面からぶつかる場面では重要なアドバンテージです。
セカンダリスキルは、ベテランでないと得られないボーナスですが、もう立ち回りでは差がつかないベテランでないと活かせないボーナスかもしれません。

(・・と、この記事を書いた当時は思っていましたが、今はちょっと見方が変わりました。セカンダリスキルの効果は、それぞれのスキルの値でみれば小さいことに変わりはありませんが、実際の効果は侮れない、むしろ値が小さくて妥当だと今は思っています。それは、小さな能力向上を積み重ねれば、大きな能力向上になるからです。例えば、照準サークルの拡大を抑える効果だけみれば小さいですが、これにサークルの収束時間の向上や装填時間の向上等が加われば、射撃能力が大きく向上します。次の項目では、小さなチューンナップの積み重ねが生む効果についても触れています。)


戦友、そして換気扇と飲物を試してみた (ついでに修理も試してみた)

上記の記事から1年経ったVer9.5の時点で、スキル「戦友」と換気扇&飲物の効果を、そしてスキル「修理」の効果を調べてみました。
1年前、Ver8.10の頃は、「自走砲搭乗員のスキルといえば、戦友が最優先に決まってるだろう」というような風潮に反対意見を述べる方が増えてきた頃だったように感じます。
筆者も他のスキル&パーク優先派ですが、この件を語る以上は、実際に自走砲の搭乗員に戦友を習得させ、その効果を検証しないわけにはいきますまい。

(筆者も某動画サイトに戦友等の検証動画があるのは知ってます。しかし、筆者は登録してませんのでそれを見ることはできません。外国サイトにもあるようですが、探すほど語学堪能ではありません。筆者と同じように見れないプレイヤーも少なからずいらっしゃるかと思いますので、当頁で検証を行う価値はあると思います。そのついでに修理も検証しておきます。)

今回検証に使用したのは、Tier2の自走砲、Renault FT BSです。理由は換気扇が使用可能な上に、搭乗員が2名(車長と操縦手)と、比較条件を揃えるのが楽だったからです。
さて、結論から述べますと、搭乗員のプライマリスキルが向上することにより車両の性能も向上しますが、戦友と換気扇は2%ちょっと、飲み物はその倍の4%ちょっと性能向上します。全部併用すれば8%以上の性能向上が見込めます。



装填時間は数値で画面上に表示されるので、間違いありませんが、車両の旋回速度については、個人で戦闘中に時計で計測した値ですので、参考程度に見てください。Wiki等で謳われている値に近い値が出ましたので、参考にはなると思います。

さて、以上の結果から問われるのは、戦友を修得する価値があるか否かについてです。
戦友の性能向上の効果は2%ちょっと。微々たるものです。ですが、この2%はプライマリスキルが関係する全てを向上させることができます。特に照準精度の向上を見込めるスキルは戦友の他ありません。
最優先ではありませんが、修得する価値はあると言えます。





戦友により照準精度が向上してるのかどうかはよくわからない。
照準サークルのドット数を数えて照準精度向上を確認したところ、
戦友、換気扇、飲物いずれも2%に満たない値だった。しかし、
3つ全てを併用した場合は8%強と、ほぼ期待される値だった。


さて、戦友のネックは、やはり、約2%という値です。
拡張パーツ「改良型換気装置」も同じ効果、アイテム(消耗品)「飲食物」に至っては倍の効果とくれば、
「たった2%では、苦労して全員に修得させるより、お金出して換気扇でいいんじゃないの?」
そう思われても仕方ありません。

筆者は、「戦友を修得する!」と決めたなら、換気扇と飲物を併用してとことんその効果を高めるべきだと考えます。
あとは、それに見合う戦果が期待できるかどうか。
下記の表をご覧ください。Renault FT BSをノーマル時での戦果(40戦)とフルチューンナップ時での戦果(10戦)を比較したものです。




戦友と換気扇、飲物を併用し、更に装填棒と改良型射撃装置を装備しました。自走砲の存在意義である味方部隊の火力支援を追求したパーツ選びです。
命中率が大幅に向上し、それにより与ダメージが大きく増加しました。「止まっている目標を外すことはない。あとは、撃つべきか否かの判断を正確に行えるかどうかだけ。」というのが使用した感想です。ノーマルとは別車両に感じました。計算上は、照準精度の値が8%向上すれば、命中率は約17%向上が見込めます。2割に満たない向上ですが、短射程で元々悪くない命中率が向上した上に照準時間も向上したので、取りこぼしがなくなりました。一度体験したらもうノーマルには戻れなくなる戦果アップでした。
(とはいえ飲物は常時用意できる代物ではありません。ちょうどアイテム半額期間でしたので、さほど問題に感じませんでしたが、やはり飲物の値段次第といったところでしょうか。)


それと、チューンナップの話が出ましたので、自走砲乗りの皆さんにもう一つ情報提供すると、エンジンは必ずしも上位エンジンがよいとは限りません。もし、貴殿の乗る車両の上位エンジンと下位エンジンに大きな出力差があって、陣地変換をほとんどしないのであれば、あえて出力の低いエンジンに変えるのも手です。
それは、陣地変換には出力の高いエンジンが有利ですが、照準には低出力エンジンが有利だからです。
今回使用したRenault FT BSは、初期エンジンと最終エンジンの馬力差が倍以上あり、旋回スキルも含めたフルチューンを行えば旋回速度が約3倍になります。速度が上がれば照準サークルの拡散がより大きくなります。このため車体を旋回させて目標を狙う場合、最終エンジンでは初期エンジンに比べて照準範囲の拡散が約4割も悪化します。30度程度の旋回ならば、低速エンジンのほうが1〜2秒早く照準収束が完了します。
エンジンに限らず、セッティングは、単に上位を選ぶのではなく、自分の運用に合わせて行う必要があります。


修理も試してみた



モジュールごとに修理所要時間は異なるようだ。砲塔旋回装置は、履帯より早く修理が終わる。

では、もう一つの共通スキル「修理」の効果にまいりましょう。
車両はTier1のLT、T1を使用し、修理スキル100%の搭乗員を乗せ換え、25%の時間短縮効果を持つ拡張パーツ「工具箱」と10%の時間短縮効果を持つアイテム(消耗品)「修理キット(大)」を付替えて比較しました。
試してみた結果、ほぼWikiに書いてあるとおりでした。





しかし、2〜3秒で直るような話も聞きましたが、Ver9.5現在、2秒は無理です。表のところにも書いた通り、1秒ほど早いときもありますので、最短4秒で直るときもありますが、2秒は到底無理でした。
M2でも試しましたが、結果はほぼ同じでした。モジュールの耐久性が修理速度に影響するという噂も聞きましたので、履帯を拡張パーツのものに変えて20%の耐久アップを図りましたが、違いはわかりませんでした。
(修理スキルも拡張パーツも効果は「耐久値を○だけ回復させる」ではなく、「修理時間を○%減少させる」です。あくまで割合ですから、耐久値がいくつでも修理時間の減少率は同じはずです。そして、Mausの修理時間もT1と同じく5秒と聞きました。これが確かなら、Tier1、Tier2のLTとTier10のHTの修理時間は同じです。さらに拡張パーツで耐久値を20%も上げても修理時間にその差がわかるような変化がみられないことから、車両固有の耐久値は修理時間に影響しない=全ての車両が受ける修理時間のペナルティは同じ、だと考えられます。)

修理関連パーツ&アイテムだけでは足りず、換気扇や飲物を総動員したときの値かもしれないと思い、換気扇と飲料を搭載しましたが、差が感じられるほどの変化はありませんでした。
他の検証でははっきりわかる違いが出ているだけに、効果はないのではないかと思います。あっても体感できない程度でしょう。換気扇と飲物に修理時間の短縮を期待しないほうがよいと言っていいと思います。
(今回戦友は試せなかったので、次は戦友もつけてはっきりさせたいと思います。)

それと、計測の結果、断言はできませんが、同じ個所が再度ダメージを受けて大破した場合、修理時間がどんどん長くなるようです。(計測して最短時間が出るのはいずれも最初の大破のときであり、2回目以降に最短時間を記録することはありませんでした。この辺は繰り返しやられることへのペナルティではないかと想像します。ちなみに、各部位の耐久値が載っているサイトをみたところ、破壊され修理した部位の耐久値は、無傷のときの耐久値より小さくなっています。修理スキルが固有の数値を回復させるスキルではないと考える一つの理由でもあります。)


しかし、これで新たな疑問が湧いてしまいました。それは、「戦友や同効果のアイテムが共通スキルを向上させていないのではないか?」という疑問です。

修理では毎回異なる数値が出るので比較が難しいです。そこで、条件が一定なら同じ数値が出る共通スキルで調べてみました。
それは、スキル「カモフラージュ」です。あるプレイヤーに協力してもらい、戦友の有無で開闊地での被発見距離が変化するかどうか確認しました。結果は以下の通りです。
「戦友等による共通スキルの性能向上はある」という結果が得られました。
(隠蔽率の高いはずのM22が、カモフラージュ100%+偽装網なのに遠くから発見されてますが、これは、発見する側も双眼鏡装備+偵察&状況判断スキル有という高い発見能力をもっていた結果です。)





戦友と修理を見ましたが、共通スキルは、その効果が搭乗員全員の練度が響く分、得られる効果も割と大きいものになっています。どうせ修得させるなら、各搭乗員バラバラではなく、とことん追求したほうが戦場で役立ってくれることでしょう。



偵察してみた カモフラージュしてみた

当頁は、初心者で、なおかつ不器用な人に自走砲をお奨めする頁ですので、ここを読んでいる方で偵察の要領がよく掴めていない方も少なくないのではないでしょうか?
簡単な偵察練習を紹介します。

偵察その一 茂みに隠れての置き偵察

まず、置き偵察と呼ばれる、観測点にじっと潜み、そこで敵情を送り続ける偵察をやってみましょう。
場所はマリノフカです。北側スタートで、すぐ前に出られる状況でしたら、以下の画像の場所に試しに行ってみてください。


↑観測点は低い塀の更に前方の茂み。そんなに前に出て撃たれないかって?
 開幕と同時にダッシュし、敵が配置につくより先に辿り着かなければ、撃たれる。
 敵の視線を避けるように、茂みの真後ろから行かないと、もちろん撃たれる。
 

↑あとは茂みを盾に、じっと息をひそめて待つ。上手くいけば、パトロール記章ももらえる。

これを知っている人が相手にいれば、盲目撃ちで撃ちこまれますが、そこはじっと耐えてください。どうせ動けば蜂の巣です。 茂みからはみ出すと、相手から発見されてしまいます。茂みの15m以内であれば、向こうが透けて見えるようになり、より敵を発見しやすくなりますが、はみ出ると茂みの効果は得られませんので、突っ込みすぎないように気を付けてください。

(ここで記事の訂正とお詫びがあります。以前は、“茂みの15m以内いると向こう側が透けて見えるようになるので、より敵を発見しやすくなると思いがちですが、透けて見えなくても発見はできますので、茂みの中に突っ込む必要はありません。”と書いてましたが、訂正いたします。透けて見えるほうが断然発見しやすくなります。信じて実践してしまった方にはお詫び申し上げます。この記事を書いたころは始めて半年も経っていない頃で知識が不十分でした。このことについては更に先の項目で検証しております。)

一例はT1でやってますけど、双眼鏡装備してます。Tier2以上の視程の長い車両推奨です。ネットがあると更に良いです。
かなり近づいてますから、視程の長い車両でしたら、茂みの中にいる相手も、発砲だけでなく、移動による隠蔽率低下で発見できる場合があります。
マリノフカは、置き偵察に都合のよい茂みがたくさんあります。いろいろな場所を試してみるとよいと思います。

偵察その2 カモフラージュネット&スキルで置き偵察

茂みに身を潜めての置き偵察をやってみましたが、もし茂みがなかったらどうしましょうか。
茂みに代わる隠蔽率をアップするもので何とかしましょう。
そうです。前述の修理スキルの検証で話題に上がったスキル「カモフラージュ」です。



↑セカンダリスキル、「カモフラージュ」を有する搭乗員を乗せてみる。
 見えにくくなったと信じて、大胆にいってみよう。


↑いつもは長屋のあたりでも撃たれるが、いつもより前に出て、開闊地で置き偵察ができてしまう。


↑その後、突入してきた奴に発見されて、あえなく撃破されたが、それなりに戦果はあった。

スキル「カモフラージュ」は、ネットと違い、移動中も効果がありますので、こういうこともやりやすくなります。
(ただし、過信は禁物。いつもより20〜30m前に出られただけ。)
Tier1同士で実験したところ、スキル無しで停止状態なら270m前後で見つかってしまいましたが、スキル100%なら180m前後まで見つかりませんでした。見つかりにくさは3割ちょっとアップしたようです。
一見、ただのネタですが、ヒメルズドルフのような茂みの無い場所では、視程もしくは隠蔽率で相手に勝り、待ち構えるのも、先手を取る一つの手段になります。
(視程で勝る場合は、見えない相手から撃たれて敵がそれ以上近づいてこないのであれば、一方的に攻撃できます。移動して間合いをキープするのも手です。 隠蔽率に頼る場合は、射撃すると見つかるので敵から反撃を受けやすいでしょう。そのかわり、広くない場所でもできます。 もちろん視程と隠蔽率の両方を高めるのがベストです。)

偵察その3 通りすがりの威力偵察

相手に見えないようにして行う2つの偵察方法を紹介しました。 次は、あえて敵に身をさらし、潜んでいる敵を見つける方法です。 攻撃を誘い、発砲による相手の隠蔽率の低下で発見を狙います。
スピードか防御力に優れた車両がやりやすいでしょう。 先ほどの一例のとおり、隠蔽率次第ではありますが、遮蔽物がなくてもある程度の距離があれば発見されません。遮蔽物がなくても隠れることが可能なのです。
敵の視程外で助走をつけて、敵の視程内に一瞬だけ飛び込み、そのまま視程の外へ走り去ります。
(一瞬で十分です。一度発見されたら、隠れても5〜10秒間、相手の画面に表示され続けますから。)
敵の弾をかわせるように、可能な限り遠距離で行いたいので、遠目からあえて発見されやすいように発砲するのも一つの手です。
(自分の視程内でないと敵が発砲しても発見できませんから、離れすぎないように。味方がいれば別です。)


↑敵の視界の前縁をかすめるような弧を描くように侵入すべし。
 どの辺まで出てもセーフなのか、少しずつ前に出て調べてみよう。


偵察その4 チラ見で監視の継続 

次は、障害物のある場所で、チラ見による偵察をやってみましょう。
土手や岩影から一瞬だけ頭(砲塔)を出して、敵の姿を確認します。こちらから見えるということは、相手からも見えます。すぐに隠れましょう。
射撃をするときにもしている行動だと思いますが、撃つのではなく、見るのが目的です。 自分が撃つ必要はありません。味方に撃ってもらうのが目的ですので、味方が射撃できるように意識して行うのがよいでしょう。 やられないように監視を続けることが大切です。

安全に行くなら、物陰に隠れたあと、5〜10秒ほど間をおいて、相手の画面から自分の姿が消えるのを見計らって移動を始め、違う場所から頭を出して再度チラ見するのが安全です。 しかし、監視している目標が、自走砲からしか撃てないような場合は、 多少リスクが伴いますが、監視が途切れないようにチラ見するのがよいでしょう。
自走砲の照準が終わるまで、敵影が消えないように頭を出してチラ見しますが、こちらの動きは相手にも伝わっているため、出たところを撃とうとして動きを止めてくれる可能性が高いです。
つまり、自走砲で射撃するのに、より都合がよくなります。危険ではありますが、やる価値はあります。
(上手い人になると、撃っても跳弾になるような角度で車体や砲塔をほんのちょっと出して、無駄弾を誘ってからチラ見します。
東西・南北に土手が走るプロクホロフカのようなところでは、チラ見しつつ走り抜けることが可能です。スピードのある車両でしたら、ぜひやってみてください。



↑土手をかすめるように走り、チラ見する。これだと被弾率は低い。頭を出すのは一瞬だけでよい。
 敵が遠いのであれば、頭だけを出したまま土手沿いを走るのも可能。


偵察その5 占領も一つの手段

偵察は、ただ見えている敵を撃つのとは違う楽しさがあると思います。続けているうちに、著明な岩や茂みがなくても、地形の起伏や距離を利用して偵察できるようになれると思います。
ただ見つけるだけでなく、味方の動きを意識して、敵を足止めしたり、逆に呼び寄せたりと、敵の注意を引きつける役もできるようになると更に楽しさがアップするかもしれません。

そこで出てくるのが敵陣地の占領です。嫌でも敵味方を注目させ、陣地へと向かわせます。 (占領は偵察行動ではありませんが、偵察をしていれば、その役が回ってくることも少なくないと思い、ここに書きました。 もっとも、敵陣地で待ち構えていれば集まる敵を発見できますので、偵察の手段と言えなくもないですが。)

占領をするのは、タイミングを間違えなければ、戦いの流れを変える有効な手段になります。
(特に相手が防御力が高くて撃破が難しい場合には積極的に狙ってよいと思います。)
しかし、タイミングを間違えば、敵を集結させ、味方チームを敗北へ向かわせます。何を目的とした占領なのかをはっきりさせて、このタイミングでよいのかを考えてから占領したほうが戦果を得られると思います。
単に敵を混乱させ分断を狙うだけなら、味方が多いうちにしたほうがよいですし、敵が動いたら、遮蔽物が少ない陣地内に留まっている必要はありません。

(誰かが占領を始めると、占領効果を高めるために他の味方車両が陣地に進入してくるかもしれません。残敵が多い状態で遮蔽物の少ない陣地の確保は、無駄死にで終わることも多いので、フェイクならその旨を味方に伝えてからのほうがよいでしょう。)

逆転勝利を狙っての占領なら、すぐに戻ってこれないように敵が攻めあがるのを待つ必要があるでしょう。もしくは足止めしてくれる味方がいるのを確認してからです。待つ必要はありますが、敵も占領し始めてからでは遅すぎます。

いずれにしても、占領はタイミングを考えてやったほうがいいということは覚えておいて損はないと思います。


体当りしてみた 衝突制御してみた


↑坂の上から一気に下り、30tを越える車体をぶちかます四式中戦車。
弟分のド派手な体当りを目にした三式中戦車は、弟分に負けじと、ヒメルズドルフの坂の上から米軍戦車の脇腹に突進するが・・。 (結果は数行後・・。)


「体当りは戦車本来の戦い方にあらず。狙ってするものではない。」という方もいらっしゃいますが、積極的に狙ってみました。
使用車両はT14です。この50t近い車重の重戦車は、体当りで砲撃と同程度のダメージが得られました。


↑突撃砲に背後を取られる。しかし、こちらはT14で、ここは斜面。ヒップアタックで返り討ちにする。
セカンダリスキル「衝突の制御」がないと、軽い相手からも多少のダメージをもらう。(内張りをしていても。)


↑内張りに加えて、「衝突の制御」があれば、自分より軽い相手なら一方的にダメージを与えられる。
 同じT14が背後から当たってきたが、ダメージに差が出る。相手は「衝突の制御」を習得していない様子。


↑スピードがあればダメージも大きい(画像左)が、低速(7〜8km/h)でもダメージを与えられる(画像中)。
 当たった瞬間だけでなく、ごりごり押しているときも微量だがダメージあり(画像右)。


↑重ければ勝てるとは限らない。重装甲のAT2には正面から当たってもダメージを与えられないことが多い。
 KV−1には負けることが結構多い。その一方で、こちらよりも重いはずのT1Heavyには大抵勝てる。


体当りのダメージ計算は、榴弾のダメージ計算式に準ずるようなので、 どうやら重さだけでなく、双方の装甲厚が影響するようです。重さで勝っていても重装甲の相手には負けます。
(※Ver9.4で体当りの仕様変更がなされました。)

中戦車以下は、体当りは相手を選んでしないと、逆にピンチになりかねません。
それと、お互い履帯を損傷することが多いです。ご注意を。



↑T14で体当りに味を占め、軽戦車(T1)でも狙ってみたくなる。
 相手の残りHPは27。車重も同等、これはチャンスと斜面を駆け下りる。
 時速50キロの鉄鎚と化すT1!しかし与えたダメージは僅か10!逆にこちらがピンチになる。
 被害のほうが遥かに大きかった。車重は同等でも、装甲で負けているせいなのか?


なかなか狙えない体当りですが、(筆者の場合、体当りできるのは10戦して1〜2回程度)、装填中でも、砲塔の旋回が追い付かないときでも可能であり、特に車両の周りをグルグル回る相手には有効な対抗手段になります。
機会があれば、ぜひ狙ってみてください。


開幕特攻、&開幕ちょっと待って特攻してみた

開幕特攻とは、戦闘開始と同時に敵陣へ突撃する行為です。開始直後は敵が展開を終えておらず、敵陣に突入すれば、まとめて敵を発見することができます。
その代わり、まとまった敵に反撃されるので、発見後すぐに命を落とすことがほとんどです。
敵を発見することが重要なこのゲームにおいて、命に代えて多数の敵を発見するのは、一見価値ある行為のように思えます。
しかしながら、開幕特攻は味方プレイヤーから忌み嫌われる行為の一つとされています。開幕特攻する者を愚か者呼ばりするプレイヤーすらおります。
それはなぜでしょうか?
その理由は、無駄死にで終わることがほとんどだからです。どれだけ多くの敵を発見しようとも、戦果に結びつかない発見で終わることが多いからです。
(それと、誰かが戦闘を始めてしまうと、他のプレイヤーもそれに引きずられて戦闘に突入せざるを得なくなりますから、チームへの影響が単純に「一人死んだ」だけでは済まないこともあるかと思います。)

ではなぜ戦果に結びつかないのでしょうか?
一番の理由は、敵と同様、味方も展開を終えておらず、発見しても撃てないからです。
自走砲でしか撃てない位置の敵を発見することも少なくないのですが、では、自走砲なら撃てるかというと、撃てないでおわることがほとんどです。自走砲は照準に時間がかかりますが、開幕特攻戦車は発見後にすぐ命を落とすことが多いので、照準を完了する前に消えて撃てなくなるからです。展開途中の敵ですから、どこかに移動してしまいます。
必要なのは、発見することだけではなく、発見後に味方が撃つまで監視を続けることです。発見後にすぐ死んでは意味がありません。

では、もし発見後にちゃんと味方が撃てるとしたらどうでしょうか?それでも開幕特攻は無駄死にでしょうか?
敵の注意が特定のプレイヤーに集中している状態は、他のプレイヤーにとっては安全に射撃が可能であり、チームにとってむしろ有利です。
というわけで、開幕特攻と、開幕後にちょっと待ってから特攻してみました。結果は以下の通りです。





十数戦しかしてませんが、傾向は出ているとおもいます。
開幕直後は発見数は多いものの、アシストが少ないです。一方、開幕後にちょっと待ってからだと、発見数は減りますが、アシスト率は上がります。
(自陣と敵陣の間に山がないプロヴィンスなどは、開幕特攻でもアシスト率が高くなります。)
ちょっと気になったのは、勝敗についてです。アシストを多数得てもチームは負けたり、全くアシストを得られない無駄死にでもチームは勝っていたりします。
味方が無駄死にしても相手にも無駄死にプレイヤーがいればイーブンですし、こちらの連携が良くても相手の連携が更に良ければ勝てません。やはり勝敗は個人ではなく全員の出来で決まるものだと思います。

(「開幕特攻はAFK以下だ」と毛嫌いする方は、しっかり戦線を作って戦いたい、秩序あるプレイを求めるタイプのプレイヤーではないでしょうか。
一方で、「一人で突っ込むからだめなんだろう。相手も浮き足立ってるんだから、他の奴らも一緒に突っ込んだらいいんじゃない?」というプレイヤーもいるかと思います。そういう方は、反射神経と操作量に秀でた、混戦ウェルカムなタイプかもしれません。



芋ってみた

中戦車なのに後方にいて極力敵を倒さないプレイでチームに貢献できるか試してみました。
使用車両はアメリカ軍のM2中戦車です。
(前線に出ないプレイであって、放置プレイではありません。
基本的に自走砲の近くにて、狩りにも偵察にも行きませんでした。
敵が見えて誰も撃たなければ撃ちましたが、占領排除や自走砲を守る以外は敵を倒しませんでした。)

こんなプレイで勝率はどうなるのか?結果は・・80戦で勝率55%でした。(平均敵車両撃破数は0.13)

データの集計には200戦ぐらいしたほうがよいのでしょうけど、しんどかったので、80戦でやめました。ご容赦下さい。

最初は意識していませんでしたが、M2中戦車の視程の長さを活かしたプレイになっていたと思います。
移動や射撃をした敵なら隠蔽率が低下して遠くからでも発見しやすいので、視程の長い戦車は後方からでも敵を発見できることがあります。
直接敵を倒さずとも能力を活かしチームの勝利に貢献することは可能といえるでしょう。


↑視程が長ければ一段引いた位置からでも監視はできる


しかし、これはある目的のための準備です。
実は・・・無線手スキル「通信中継」の効果を試すための布石でした。
(「通信中継」がチームにもたらす効果を確認するためには、自分が勝敗に積極的に関わらず、味方の勢力圏の中央付近で終盤まで生き残る必要があります。それを模しての前線に出ないプレイだったわけです。)
このあと、通信中継を持つ無線手を乗せて、勝率が上がるかチェックです。
乞うご期待!

・・とまた80戦ほどやってみましたが・・結果は勝率54%・・むしろ低下してますね。
途中8連敗とかしたせいもありますが、それを抜きにしても劇的な効果はないといえるでしょう。
無線中継が活きる場面を考えてみると、敵陣深く侵入した偵察の無線を自走砲がキャッチして攻撃できた場合などがそうでしょう。
最大10%アップなので・・仮に各車が平均で300m程度の無線機を有していた場合、それぞれ30mアップです。 これは・・双方がアップしてもマップでマス半分ちょっとですね。たまに助かる程度でしょう。
20%アップぐらいの効果がありましたら、低Tierで明らかな効果が出ると思うのですけど、他のセカンダリスキルでも触れたとおり、長くプレイしている者が極端に有利にならないようなさじ加減がこれなのでしょう。

ちなみに制限なしでM2中戦車を使用した場合、勝率は上がるのか?更に続けてみました。
主砲を37mm砲から(下位Tier戦車を一撃で葬ることも可能な)75mm榴弾砲に変え、手加減せず撃ちました。
ダメージ比率は0.6から倍の1.3に向上し、格段の火力アップを果たしました。これで勝率も上がるのか?
結果は・・300戦で勝率55%、約1%アップです。(運による振れ幅の範囲とも思える数値ですが。)
プレイヤーが同じ場合、1両の車両の性能向上が試合全体にもたらす効果は、15人もいるチームの中では小さいと言えるでしょう。

(車両のマイナーチェンジよりも、戦いの意識を変えたほうが勝率はアップするかもしれません。)


課金戦車に乗ってみた&搭乗員訓練の促進してみた&プレミアムしてみた

課金戦車に乗ってみました。使用車両はアメリカTier5重戦車、T14です。
「なんでまたT14に。」と思う方のツッコミは聞き流して、
筆者の乗るT14の平均的な経験値と獲得クレジットは次の通り。


勝率50%(300戦)  1戦あたりの平均経験値 305   平均獲得クレジット 約15000

それ以前は、M2軽戦車で搭乗員を訓練していました。
筆者の乗るM2軽戦車の平均的な経験値と獲得クレジットは次の通りです。


勝率50%(70戦)   1戦あたりの平均経験値 190   平均獲得クレジット 約6000

(Tier2のとTier5の差を考慮すると、滅茶苦茶お得とまではいきませんでしょうが、Tier2〜3だった私にとってはTier5以上の経験値とクレジットをの両方を得られてかなりお得でした。)


↑Tier3の無課金自走砲は、大活躍してようやく1万もらえたが・・



↑Tier5の課金戦車は、戦場の空気な時も1万もらえちゃう。そこそこ活躍できれば2万、大活躍すれば3万超える時も。


搭乗員全員プライマリ100%でスタートしたM2軽戦車から、このT14に乗り換え、車長がセカンダリスキル100%を獲得するまでに約370戦(M2で70戦、T14で300戦)を要しました。
車長のスキルが教官でしたから、他の搭乗員はそれよりも早く330戦で100%に達しました。
M2軽戦車からT14に乗り換えた際、搭乗員が一人増えました。装填手です。当然ながら、元M2搭乗員に追いつくまでの間、彼一人が訓練促進の対象になります。
最も訓練促進の恩恵を受けた彼は、他の搭乗員に戦闘数100で追いつき、セカンダリスキル100%に到達するまでの全戦闘数は220でした。他の搭乗員より格段に少ない戦闘数です。

95%に達してから伸び悩んだので、プレミアを使ってみました。獲得経験値&クレジットが1.5倍になります。
プレミア期間中は、無料戦車たちも課金戦車と同等かそれよりちょっと上の獲得クレジットになりました。
当然、課金戦車も1.5倍になりますので、追い越しはしませんけど。 (T14はプレミアム時、トップガンを取ったら5万近くクレジットを獲得できました。)
1.5倍にお金を出すのがお得か否かですが、例えば、スキル取得に300戦するのが200戦で済むわけですから、時間に余裕はないがお小遣いには余裕がある方は検討してみてはいかがでしょうか。

搭乗員のセカンダリ経験値はお金で買えませんから、戦闘をこなさないといけません。ならば平均的な獲得経験値がアップするであろう、より上のTierで、かつ訓練促進が即可能な課金戦車がお得でないわけがありません。
私の場合、前述のとおり、大幅アップです。買った甲斐はありました。




↑ちなみに陣地防衛を頑張ると、普段は付かないボーナス(クレジット)がもらえるときもある。
(敗北でももらえる。多勢に無勢でも、あきらめずに頑張る者は報われる。ちょっとだけど。)

それと、Sexton Iのような課金戦車を買う価値があるかどうかについて。Sexton Iは、課金戦車ではないSexton IIとさほど性能が変わりません。そんな課金戦車は買う価値があるかどうか問われると、筆者は「買う価値はある」と答えます。
理由は搭乗員の育成に有利だからです。毎日、勝利すれば経験値が2倍になるボーナスが1回だけありますよね。(3倍以上のボーナスの日も時々有。)課金戦車を持っていれば、搭乗員を乗せ換えて、そのボーナスを活かせます。あまりゲームに費やす時間が無くて、毎日少しずつ搭乗員を育成している社会人プレイヤーにとって、育成に費やす日数を半分以下にできることは有難いことではないでしょうか。
(ver9.4から、課金車両の取得経験値がアップし、更に育成に有利になってます。そのかわり獲得クレジットが減りましたが・・。それでも修理代は通常戦車よりずっと安いので、Tierが上がるほど課金戦車があることでの財布の余裕は大きくなると思います。
 年末キャンペーンで搭乗員経験値2倍のときは、Tier3課金車両&プレミアムの併用で、プライマリ75%から100%へは3時間でいけました。)


さて、課金戦車とプレミアムという、いわゆるアイテム課金について書きました。
「WGが課金させようと企んで、新たな課金戦車を出したり、イベントを立ち上げたり、ゲームの調整をしているのではないか。こういうのはやめてほしい」というプレイヤーもいるようですが、課金してもらえるように会社が働きかけるのは当然のことです。あとは程度の問題です。
WoTを運営しているWargaming社のことは詳しくは知りませんが、大富豪の道楽か慈善事業でないかぎり、営利企業が完全無償でサービスを提供できるわけがありません。ゲームの制作、サーバーの運営、社員の給与の支払い等、会社の運営は何らかの形でサービス利用者から集めたお金で成り立ってます。
私が愛してやまなかったゲームの中には、制作会社の倒産等で、もうすることができないゲームもあります。そしてそれは、一つや二つではありません。私はWoTがそのようなゲームの一つになることを望んでおりませんので、課金できるときは課金しようと思っています。(無論、妻に怒られない範囲で。大抵のことは、セールを利用すれば、数か月に1回700円前後のゴールド購入で事足ります。年に1回ぐらいなら3000円を超すような高い課金戦車が欲しいと言っても許してくれます。普段、無駄遣いで妻を困らせていなければですが。)
ネットゲームの黎明期は、基本無料&アイテム課金というシステム自体がなく、毎月お金を払ってやってました。その時代を経験している筆者は、「無料でずっとプレイ出来て、何か必要な時だけお金を払えばいいなんて、いい時代になったなぁ」と思います。

もしWoTを好きになって、この先ずっとプレイし続けたいと思うのでしたら、そしてまた、社会人であり、自分で稼ぎのあるプレイヤーなのでしたら、ときどきプレミアムショップを利用していいんじゃないかと思います。


課金弾を使ってみた

とうとう課金戦車に手を出してしまいました。もう怖いものはありません。(サラリーマンの小遣いの範囲内ならば。)
そこで課金弾にも手を出してみました。正直、課金弾はリアルマネーにものをいわせてプレイするようで、今まで使用をためらってました。
しかし、補給画面でよくみると、現在はゲーム内のクレジットでも買えるようになった様子。それならば、決して大人買いではありません。遠慮なく使わせてもらいま・・いや遠慮なく使えるものなのか?
では、課金弾はどの程度財布(クレジット)を圧迫するのか?T14とM2軽戦車の機関銃で使用した結果は次の画像のとおりです。


↑課金弾のおかげで格上相手に結構活躍できた。3万ももらえたぞ。・・と思いきや、弾薬費用で赤字寸前!
これだと活躍できなかったときは・・ちょっと怖い。



↑機関砲も課金弾を使用してみる・・。「400」って、これ、弾1発の値段よね?不安になる。



う〜ん、まずいな、活躍とまではいかなかったぞ。 さてドキドキの収支だが・・やっぱり大赤字!
機関砲での課金弾は、戦場にクレジットをばらまいているようなものだった!




苦行と言われる車両に乗ってみた

苦行と言われる車両が、どの辺が苦行なのかをちょっと試してみました。
今回試した車両は、“Lee先生”の愛称で親しまれるM3中戦車( M3 Lee )と、アヴァンギャルドなデザインが秀逸なヴィッカースMk.II中戦車( Vickers Medium Mk. II )の2つ。
M3中戦車ですが、中戦車でありながら、砲塔は飾り(飾りどころか弱点)で、主砲は駆逐戦車と同様に車体を旋回させて照準しなければならないため、プレイヤーが扱いに戸惑う仕様になってます。
Mk.II中戦車は、中戦車でありながら、紙のような装甲と敵の攻撃をかわすには不十分な機動力で、前線に出るのが困難な仕様になってます。どちらも視程が長いとは言い難いので、自力で発見して敵の視程外から一方的に射撃できることは少ないです。
この2つの車両を100戦以上こなした上で、その勝率を調べてみました。ちなみに筆者は総合勝率48%前後で、特に優秀なプレイヤーではありませんので、その結果は平均的なプレイヤーの参考になると思います。

使ってみて、これらの車両は全く使い物にならなかったかというと、決してそんなことはなかったです。
M3中戦車は勝率58%と、それなりにチームに貢献できました。
Mk.II中戦車は勝率49%でしたが、引分を抜きにすれば勝率50%であり、チームにとって害にはなっていなかったと思います。

では、苦行だったか否かですが、私の場合は慣れるまで少々苦行でした。

どちらも防御面で大きな弱点を有しており、迂闊に前に出ると、優秀な砲を活かす前に撃破されてしまいます。
ですから、活躍するためには、特別な運用法と味方の協力が欠かせません。
(M3は左半面を晒さない立ち回り、Mk.IIは茂みの15m後方からの射撃により、弱点をカバーしつつ支援射撃を行うことで活躍できると思います。ウィキなどで多くのプレイヤーが口にしていることを素直に実践すれば活躍できました。)



↑茂みからやや下がった位置で見つからないように射撃支援するMk.II中戦車。 単独で活躍するのは難しい。
 連携を意識して動いてくれる味方がいてくれれば、前に出て右画像のように大活躍できる日もある。極稀に。


これらの車両は、特定の運用法により力を発揮できるタイプですので、プレイヤーがそれ以外の運用法で使用した場合、期待に応えることなく撃破されてしまうことも多いでしょう。

つまり、プレイヤーのほうが車両に合わせる必要があります。それが受け入れられないプレイヤーには、使いにくい車両で終わってしまうことでしょう。
(特に、先陣を切って戦うのを好むプレイヤーにとっては、かなり使いにくい車両だと思います。)

 苦行といわれる車両の多くは、何でもできるわけではないが、決して何もできないわけではない。
噂通り苦行なのか否かは、プレイヤーが車両に合わせられるかどうかで決まりそうです。

・・と、まぁ、その車両に合う運用をすれば、どの車両でもそこそこ勝てるかのように書きましたが、実は筆者はMTが得意です。M3等もMTだからこそ乗りこなせているのは否定できません。逆に筆者はTDが苦手です。T18も、M8A1も、T40も、HETZERも、AT2も勝率40%台です。CHALLENGERに至っては勝率30%と、チーム敗北の要因レベルです。運用を合わせられない車種は・・苦行になりますね。

ちなみに、「上手な方ならどんな車両だって乗りこなせているだろうさ」と思っている方もいらっしゃると思います。
前述の一緒に戦ったプレイヤー達の勝率を調べているときに、ついでに苦行戦車を乗りこなせているかも見てみました。
数戦に一度しか会えない勝率55%を超えるようなプレイヤーでも、何かしらの苦手車両がある方がほとんどでした。


(先日、ゲーム終盤に一人で10両倒してチームを逆転勝利に導いた方がいらっしゃったので、のぞいてみたら、総合勝率が66%を越える方でした。その方は、勝率最低の車両でも勝率50%でした。このような苦手がないプレイヤーも、ゼロではありませんが、フリー対戦ではそうそうお目にかかれない稀有な存在です。苦手車両のないプレイヤーは、ほぼいないに等しいです。ちなみに平均撃破比率は3ちょっとでした。凄腕でも毎回トップガンとはいかない様子。)




ついでに初期砲でプレイしてみた

苦行戦車のプレイのついでに、3号突撃砲B型( StuG III Ausf. B )を初期砲でプレイしてみました。
3号突撃砲B型は、ヘッツァー(Hetzer)と同等の優れた砲を搭載できて、かつ機動力はヘッツァー以上というなかなかの好車両です。しかし、その目玉となる10.5cm榴弾砲などに主砲を載せ換えてしまうと、あのキュートな短砲身の外観が失われてしまいます。
B型といえば、あの短砲身!これは私にとって譲れない部分です。そう思っているドイツ戦車フリークは私だけではないでしょう。少年のころに読んだ小林源文先生の劇画で、ヴィットマンが短砲身の突撃砲で駆けつけて味方の窮地を救う場面は今でも大好きな場面の一つです。(あれはB型ではなくA型のようですが。)
長砲身でいいならG型に乗ればいいのです。


 
↑3号突撃砲B型といえば、短砲身!これ以外認められない!(あくまでプレイヤーの自由ですが。)
 


しかし、あの短砲身では味方にとってお荷物になってしまわないか・・そう不安に思うプレイヤーもいるかもしれません。
そこで、初期砲で100戦以上プレイしてみました。
結果は・・勝率50%。味方の足を引っ張る存在ではありませんでした。

駆逐戦車の運用が理解できていない私は、中戦車と同じように使用しました。幸い、この車両はそういう運用も可能でした。好機と見れば、撃破されようとも積極的に突入して敵の注意を引き、味方のチャンスを作りました。

M2中戦車のところでも感じましたが、チームの勝利に貢献できるか否かは、自車両の火力だけの問題ではないと思います。
(ちなみに、AMX40も、初期の丸い砲塔が好きで、最終砲を使用することなくプレイしてましたが、100戦して勝率50%でした。)


 
↑ある調査中、筆者よりも腕が立つであろうプレイヤーがM2中戦車の勝率で劣っていることに気付く。
 この御方はTDがメインのプレイヤー。筆者はMTが得意なプレイヤーだが、与ダメージは勝てない。
 しかし、筆者の約2倍の撃破率がありながら、僅かとはいえ、勝率で劣っているのはどういうことか?
 アシストや目標発見数では筆者のほうが上回っている。ここが勝率の差になっているのではないだろうか。
 つまり、味方が動きやすいように心がけていれば、自分自身が敵を倒せずとも、チームとしては勝てる。
 視界を取りに行ったり、効かなくてもあえて注意を引くために撃ち込んだりするのも少しは役に立っていた。
   


さて、筆者は好きで初期砲を選びましたけど、ゲームに初期砲で参加しているプレイヤーの多くは、仕方なく初期砲で参戦していることと思います。
乗りたい車両に手が届いても、初期状態の車両ではその真価を発揮できず、乗れたとしても活躍が難しいわけですので、フリー経験値を新車のグレードアップに使うのはフリー経験値の有効な使い方の一つです。

しかしながら、当頁を見つけて読んでいる方はゲームに不慣れな方が少なくないかと思います。だとすればフリー経験値の有効な使い方云々の前に、初期車両を手にしたときにフリー経験値がほとんど残っていないかもしれません。
「下手くそだけれど、戦車が好きでこのゲームを続けてます。」
そんな方は、獲得経験値が少なく、次の戦車を得るまでに長い日数頑張ったことと思います。好きだけどあまり時間をかけられないという方もそうでしょう。
しかし、目指す車両のため、日数をかけて経験値を貯め続けるが、目指す戦車はまだ遠い。好きでもない車両に乗り続けるのはもう疲れた・・そうなれば、望みの車両を一日も早く手にしたいあまり、ちょっとずつ貯まってきたフリー経験値を全部次のTier車両開発に投入してのもわかります。
(といいますか、筆者自身がそうです。ちなみに筆者の経験値の平均は300未満です。)

初期装備ではチームには申し訳ありませんけど、新しく入手した戦車が弱いのはゲームの仕様ですので、卑屈になることはありません。
「stock(初期装備)」だと開始前に他のプレイヤーに伝えて認識してもらえばOKでしょう。プロゲーマーも集うような大会ならいざ知らず、素人が娯楽でやっているランダム戦では「何で初期装備なんだ」というほうがどうかしてます。
(私も初期砲塔T32で参戦したときは、「sorry,stock. soft head.」と言っておきました。「ok」と返事が返ってきました。)

対戦型オンラインゲームの中でこのゲームの魅力は何かと聞かれると、その名前のとおり、世界中の戦車が勢ぞろいしていることでしょう。戦車が好きな方が好きな戦車に乗ることができます。
そして、その戦車でチームを組んで戦うことができます。
好きな戦車に乗って、チームの皆とともに勝利を目指すのが楽しいゲームです。
(人それぞれゲームの捉え方は違うと思いますが、これについては異を唱える方はいないと思います。)

ですので、筆者は好きな戦車に好きな状態で乗ればいいと思います。
ただし、チームとして勝つという目的を忘れない限りにおいては。

(たかがゲームですので好きにやればいいとは思いますが、皆で楽しむ以上は、皆で助け合おうという気持ちはあったほうがよいと思います。弱いなら弱いなりでいいので。)



自走砲を無理やり上に向けてみた

もっと高弾道になるのか?射程は伸びるのか?それとも縮むのか?
自走砲は砲の初速が遅いため、弾道は対戦車砲に比べてかなり山なりになります。 そして水平面から45度に近い角度で最大射程が得られます。
(本当であれば、対戦車砲も弾道は放物線を描き、水平面から45度に近い角度で最大飛距離が得られます。その距離は有効射程の数倍です。 しかしながら、直射火器は衝撃力が強く弾道が直線に近いことが求められますので、発射した直後、弾道のほんの一部だけを有効射程としてます。最大飛距離付近は弾の勢いが衰え、砲を向けている方向よりも遥か下に着弾しますので、対戦車砲としては有効ではないからです。ゲームの中で対戦車砲は設定上の最大射程で弾が消えてしまうようです。)
Bishopの前期砲は、仰角が15度しか取れないので、車体前部を高くして45度に近づけると最大射程がぐっと伸びます。
では、仰角が大きい砲は、車体を傾けるともっと上方向が狙えるのか?より垂直に近い角度で着弾して、より天板撃ち抜きが狙えるのか?
結論からいいますと、45度以上射角が取れる車両は、弾着円の形状を見る限り、車体前部を高くしてもそれ以上高弾道にはなりません。
フリーカメラで横から自走砲を見たところ、物理の法則を守り、最大射程付近を狙っても45度より上に砲を向けてくれませんでした。
最大射程は変わらず、上を向けている分、手前が撃てなくなるだけです。


↑前期砲だと斜面を利用して最大射程を伸ばせるBishopだが、後期砲でも伸びるかと期待して斜面を使ってみた。
 しかし、画像のとおり、上を向けても最大射程(500m)は伸びなかった。下りだと最大射程は縮むのにね。
 仰角の大きいM37でも試してみたが、距離と弾着円の形状に特に変化は感じなかった。
 地形を利用して天板撃ち抜きの可能性アップとはいかないようだ。

砲によって低弾道と高弾道のタイプがあるという方もおりますが、Bishopのような構造上仰角が小さい砲以外は、最大射程付近での発射角と弾着角はどの自走砲でもあまり差がないはずです。
長射程の砲は、小さいマップでは、(大きい弾着角が期待できる)最大射程付近を有効に使えないというだけではないでしょうか。

今回は登れる場所で試しました。登るのではなく、ずり落ちるのを利用すれば、60度以上車体を上向きにできるかもしれません。(いずれ実験その2をお届けできるかも。)




自走砲を無理やり上に向けてみた その2

ドイツの駆逐戦車(対空火器のアレです。)を開発して、スナイパーモードなら45度以上を狙えることに気づき、頭上に向けて撃ってみました。

自分で撃った弾が自分に当たるのか?

結果は、宇宙空間まで飛んでいくのか、弾は落ちてきませんでした。

次は、もう少し緩い角度で試そうと思います。


スナイパーモードで空を狙ってみる。空がドーム状になっていることを知り、天動説が頭に思い浮かぶ。
頭上に向けて発射!・・・しかし、待てども弾は降ってはこなかった。

 
初速の遅い自走砲でも試してみたが・・・やはり弾は降ってこなかった。






水平なところで撃てば当たるを信じてみた

「自走砲は水平な場所で撃たないと命中率が下がる」という噂、
自走砲使いなら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
実際の火砲は、他の器材と連動したり、計算して射撃する場合は、砲架の水準を取る必要があります。(単独で、観測しながら撃てる場合は、この限りではありません。)
そこまでリアルにこだわってゲームが作られているのかどうかです。ゲームとしてのバランスが良いのであれば、無視しても構わない要素ではあります。
果たして、考慮されているのか?否か?・・このまことしやかに囁かれている噂の真偽を確かめてみました。

さて、今回調べるのに使用した車両はT57で、砲手はプライマリ80%です。水準が取れている場所と傾いた場所で、それぞれ俯瞰モードによる射撃を実施し、弾着点をプロットして比較しました。
(筆者のいう水準が取れている場所とは、ヒメルズドルフの自陣付近やエンスクの駅のプラットホームのことです。傾いた場所とは、プロクホロフカの土手等の斜面のことです。)

   
   
↑弾着範囲を示すサークルを灰色の円の外周に見立てて、弾着点をプロットしたもの。
青色が水平な場所と思しきところで撃ったときのもの。黄色は斜面等で車体を傾けて撃ったときのもの。
弾着の傾向に若干差があるが、市街地以外の場所では、弾着点も傾斜していた可能性があることも考慮されたい。

どちらも32発分のプロットをしたところで妥協しました。車両による違いがあるかどうかまで調べる根気はありません。
図を見比べた上での判断は、皆様にお任せします。
筆者の感想は、「命中率にはっきり分かるほどの差は感じなかった。」といったところです。

それと、個人的に収穫だなと思ったことは、十数発に一発程度はカーソルのど真ん中に落ちてくれるということです。
全く絞らずに撃ちまくっても1戦に1発ぐらいなら命中が期待できるということです。この頁の最初のほうで、「射撃の機会を逃すよりは、命中率が低くとも撃ったほうがよい」というようなことを述べましたが、それがあながち間違いではないと改めて思いました。
(ただし、バージョンアップにより中央への集弾率が何度か変更されていますので、この実験を行った時点での話だと思って読んでください。)


威嚇射撃に意味があるのか考えてみた

相手戦車が障害物の陰にいて直撃が期待できないのに撃ち込みたくなることってありませんか?
誘惑に負けて撃ち込むと、1発(と装填時間)を無駄に消費しただけで終わります。それとも相手に何らかの効果を与えることができるのでしょうか?
威嚇射撃に意味があるかどうかですが、自分は効果があると思います。そして、それは狙う側にとっては負の効果のほうが大きいと思います。
自走砲に狙われていると相手が気付けば、当然ながら命中させることは難しくなります。ほとんど止まることなく動いたり、物陰から出てこなくなります。これはこの目標を狙う他の味方プレイヤーにとってもマイナスです。
その代わり、相手が攻撃よりも回避を優先しますので、時間稼ぎには都合がよくなります。また、物陰に隠れて出てこなくなるのは、味方が回り込むのには都合がよいです。
確実に仕留めたい相手に威嚇射撃はマイナスですが、味方が劣勢なエリアに仕留めるのが困難な相手がいる場合、あからさまに相手の目の前に落として威嚇し、時間稼ぎを狙うのも一つの手だと思います。


後ろ向きで登坂してみた

さて、自走砲で土手の上に射撃ポジションを取りたいときってありますよね。
他の戦車が登っているのを見て、自分も登ろうと思ったが、自走砲でやってみると登れない・・そんなことありませんか?
先日、AMX13で珠江西側の段々畑の上に登ろうとして登れませんでした。Lorraine155なら登れるかもしれないと思い、挑んでみましたがこれまた登れませんでした。
あと一歩なのだが、自走砲では無理なのか・・。ふと、バックギアを入れて後ろ向きで登ってみました。なんと登れちゃいました。


段々畑の上に登りたい。家屋の向こうから行けるのだが、土手を越えて近道しよう。
ところが、この一見たいしたことのない土手が登れない! あと一歩なのだが・・。

 
物は試し、向きを変えてみた。バックギアにシフトチェンジ! すると・・・、登れてしまった!



自走砲があと一歩で登り切れない場所があるならば、駄目元で、後ろ向き登坂を試してみてもいいかもしれません。



そこの自走砲のあなた 既に見つかっているかも 〜 被発見距離を気にしてみた


前線を突破されて、自走砲が最後の足掻きをすべく、見つからないように茂みに隠れて待ち構えるのはよく見る光景ですが、 この時点で既に敵に見つかってしまっているかもしれません。

筆者は自走砲だけでなく、軽戦車に乗って偵察もよくします。そうすると、ついつい自走砲で待ち構える時も軽戦車で置き偵察をしているときのような感覚=「この距離ならまだ敵に気づかれていない」という感覚で敵を引き付けてから撃とうとしてしまいます。
でも、隠蔽率が低い自走砲も結構ありますので、これは危険が伴います。第六感を有していればわかりますが、得てして自走砲乗りは他のスキルを優先しがちで、第六感もっていないことも多いと思います。

あるプレイヤーの協力により、隠蔽率の低いM44を使用して、自走砲がどのくらいの距離で発見されてしまうのか調べてみました。観測側は視界範囲約360mで特別な装備とスキルはありません。結果はご覧の通り。




静止と移動の差が思っていたほどはありませんでした。茂みに隠れていても発砲してしまえば、開闊地にいるのとそんなにかわらなくなりますね。
(ちなみに、旋回も前進後退も移動していることには変わらず、発見距離は同じでした。)

それと、今回調べてみて改めて確認できたことは、茂みの15m以内でも16m以上でも被発見距離は変わらないということです。茂みから離れて変わるのは発砲した場合の被発見距離だけでした。

茂みから離れても見つかりにくさがアップするわけではありませんので、ただ隠れる場合なら15m以内にいたほうが向こうが見えて戦いやすいと思います。(茂みからはみ出でない限り、茂みの自車が見つかりにくくなる効果は距離に関係しません。)ただし、発砲する場合においては、茂みから15m以上離れていたほうが見つかりにくいので、発砲するときは離れたほうがよいと思います。




15m以上離れていても、発見される距離は変わらない。
(こちらから敵を発見する場合も同じ。)


隠蔽率の計算式をみて気付いた方もいらっしゃるかと思いますが、未発砲時、茂みが双方の間にあれば、隠蔽率アップの効果はどの位置でも同じです。 自分の目の前にあっても、敵の目の前にあっても、ちょうど中間にあっても、発見される距離は変わりません。

ここでもう一つ注目してほしいことがあります。
“敵の目の前にあっても”と書きましたが、ただし、これは15mが関係してきます。

何を言いたいのかといいますと、茂みから15m以内にいない場合、茂みに隠れるのと同時に敵も見えにくくなるということです。
自分にも敵にも、双方に茂みの隠蔽効果が働くわけです。
そして、茂みの15m以内に入れば、入った側にだけ隠蔽効果が働きます。
自車が茂みの15m以内に入れば、向こうが透けて見えて、敵の茂みの効果はなくなります。自車だけが見つかりにくくなります。(その代わり、この一方的な効果は発砲により失われます。)
これは敵も同様です。双方の間に一つだけ茂みがある場合、敵の目の前にあっても自車が見つかりにくくなりますが、敵が茂みの15m以内に入れば、その効果はなくなります。

このことについては、もう一度検証を行いました。
車両は自車がFCM36Pak40で眼鏡付き、敵はPz.ICです。
協力していただいたKさん(仮名)、ありがとうございました。


(画像左) 敵を発見した。距離は約380m
(画像中) 試しに木の陰に移動してみる。
(画像右) 敵が見えなくなった。距離はむしろ近くなったのに。


(画像左) 木を押し倒して、透けて見える位置へ出ると・・見えた。
(画像中) 透けて見えなくなるところまで下がると・・やはり見えない。
(画像右) 茂みの脇に出るとまた見えるが・・。(一番最初の画像へ戻る。)



(画像左) もう一度試してみる。約340mの距離にいる敵を捕捉。
(画像中) 茂みが透けて見える位置から、ほんの数メートルだけ下がる。
(画像右) 茂みが透けて見えなくなった。すると・・。


(画像左) やはり見えなくなる。
(画像中) 敵は目の前を走り回っているらしいがまるで見えない。前に出てみる。
(画像右) 見えた。確かに敵は近くまできていた。

 (これは敵も同様で、茂みの16m以上先にいる敵は、こちらが開闊地のど真ん中にいても見つけることができない。)



ついでに偽装を頑張った時の被発見距離も載せておきます。低隠蔽率車両の偽装を頑張るかどうかの判断材料になるかと思います。




先ほどの実験の際、Aさん(仮名)のご協力で、O−Iの場合も確認できました。 Gさん(仮名)も立ち会い下さりありがとうございました。こちらもその様子を参考までに載せておきます。


(画像左) 軽戦車よりも頭一つでかいO-Iだが、マリノフカの茂みには隠れられる。
     (銭湯で見かけた夏休み明けの少年のように砲塔だけ濃い迷彩が印象的。)
(画像中) Pz.III/IVだと、200mではまだ見えない。
(画像右) 約190mで発見できた。O-Iといえども茂みがあれば、ある程度は隠れられる。



パーソナルミッションに挑んでみた 女性搭乗員を採用してみた

2015年、年明けに始まったパーソナルミッション。これに挑戦し、報酬の一つである女性搭乗員を採用してみました。

まず、パーソナルミッションとは何ぞや?ですが、通常の期間限定のイベントとは別の、個人がいつでも挑戦可能なミッションです。4つのオペレーションが用意されており、オペレーションをクリアすれば、特別な戦車と女性搭乗員がもらえます。

それぞれのオペレーションは、車種ごとにクリアすべき課題が用意されています。
軽戦車、中戦車、重戦車、駆逐戦車、自走砲、それぞれに15もの課題が用意されており、1つの車種の15課題全てをクリアーするたびに女性搭乗員を1名採用できるようになります。5車種ありますから、全車種の課題をクリアーすれば、女性搭乗員を合計5名採用できるわけです。そして最後に特別な戦車も手に入れることができます。
(車種ごとに課題が用意されているのがポイントで、女性搭乗員を5人欲しいと思えば、全ての車種を用意しなければなりません。苦手な車種でも車両を開発しなければならないわけです。また、小隊を組まなければならない課題も全車種用意されています。)

ガレージの画面左上、搭乗員が並んでいるところのちょっと上に「ミッション」というアイコンがあると思いますが、そこをクリックしてキャンペーンを選べば始めることができます。

筆者は一番楽そうだなと思ったStuG IV オペレーションの中戦車向けミッションに挑戦してみました。現在勝率49%ちょっとという、まだ平凡プレイヤーの域を出ない筆者は、Tier7でなんとかクリアできました。

小隊を組むミッションは、英語に自信がない筆者は、ランダム戦で名前が日本人っぽいプレイヤーを見かけたら、日本語で誘って小隊を組み、3両撃破の課題をクリアしました。小隊で与ダメージ3000以上のミッションは、平凡プレイヤーが3人揃えば、Tier7で2〜3時間やればクリアできると思います。上手い方ならTier5〜6でも達成可能でしょう。
(しばらくして、戦闘中に同じチームのプレイヤーを誘って小隊を組めるようになったので、この点は楽になりました。ちなみに戦闘終了前であれば撃破されてからも小隊を組むことは可能です。)

そして、肝心の女性搭乗員ですが、Wargaming社の関係者をモデルにしているそうで、その容姿は、女優でも美少女でもない、ごく普通の女性という印象を受けるものがほとんどでした。
男性同様、採用時&詳細表示では無帽で、搭乗時はそれぞれの国のヘルメットをかぶった姿で表示されます。そうなると、個人的にはヘッドセット姿のドイツかイギリスがいいなとちょっと思いました。

(それと、名前と容姿はランダムだと思っていましたが、採用しなかった国の女性は毎回同じ女性(名前と容姿が変わらない)が表示され、採用した国の女性は前回と違う女性が表示されましたので、かぶらないように登場する順番が決まっているのかもしれません。)



ガレージの画面左上、搭乗員が並んでいるところのちょっと上に「ミッション」というアイコンがある。
そこをクリックしてキャンペーンを選べば、パーソナルミッションを始めることができる。



キャンペーン報酬を確認。なんと、特別な車両と女性搭乗員!
期間に制限なく、へなちょこプレイヤーでもいつかはクリア可能。これはやるしかない!




配布戦車については、このキャンペーンだけの特殊車両がオペレーションごとに用意されている。
公式サイトで詳細を確認できる。(上の画像はworldoftanks.eu等で紹介されているものを縮小。)
手前からStuG IV (Tier V)、T28 Concept (Tier VII)、T-55A (Tier IX)、 Object 260 (Tier X)




女性搭乗員についても、これまたこのキャンペーンだけの特殊な搭乗員となっている。
こちらも公式サイトで詳細を確認できる。(上の画像もworldoftanks.euから。)
兵舎、ガレージ、搭乗時、それぞれのバージョンが紹介されている。



  
ちなみに女性搭乗員の容姿は実在の女性の写真をもとに作成されている。元になった写真とそのドット絵。
左はニュース等でもお馴染のWargaming社スタッフの女性。丸顔が好きな筆者は右の女性のほうが好み。





車種ごとに15の課題が用意されている。最終課題以外はどれから始めてもよい。
最終課題以外の14の課題を全てクリアーすれば、最終課題に挑める。
最終課題をクリアーできれば、女性搭乗員を一人採用できる。
課題クリアーの条件には主条件と副条件がある。主条件のみクリアであれば全5車種クリアでオペレーション達成。
副条件も全てクリアーした場合、クリアできない車種が1つあってもオペレーション達成にできる。
得手不得手もあれば、所持していない車種もある。どうしてもクリアできない車種がある場合の救済処置か?
(現在は、最終課題を副条件までクリアしていれば、課題をクリア済みにできるアイテムを入手でき、更にクリアしやすくなりました。)



なんとか最終課題をクリアー!おまちかね。女性搭乗員が登場&IN!
可愛い娘だと嬉しいのだが・・。



まずは国籍を選ぶ。各国の女性搭乗員達は、この時点で決まっているようだ。
残念ながら、容姿が気に入らないと言ってウィンドウを閉じてWoTを再起動してもチェンジできない。



次いで、車両タイプやら能力を選ぶのだが、車両は、その気にさえなれば乗れるものであれば選択可能。
開発を終えていれば、現在ガレージに所有していなくても選べるし、Goldさえあれば直ちに乗れる課金戦車もOK。
ソ連重戦車は全く開発していない筆者でも、課金戦車なら選べる。



筆者はイギリス女性を採用してみた。数字は登場した順番。
もし登場する順番が決まっているとすれば、この順番で現れるはず。
(記憶にちょっと自信がなく、2番目と3番目が逆かも。) 貴殿の場合は如何でしたか?



男性同様、50G支払えば、容姿と名前を変えることができる。
画像は、フランス女性搭乗員の場合のもの。



急ぎでなければ、セールを待つのもよい。
次の実験企画のため、マチルダBPに腕の立つ搭乗員が欲しかった筆者は、4人揃えた後、早速セールを活用。
お一人様10Gで英国女性達を変更。筆者は、美人で揃えるより、色々なタイプがいるほうが好き。


   
ついでに女性搭乗員の一番のメリットであるスキル修得についても。
ご存じのとおり、「鋼鉄の姉妹」を修得済みでガレージに来てくれます。
そして、もう一つ、お好きなスキル&パークを修得済みにできます。合計2つのスキル&パークを修得済みの状態で、3つ目0%でスタートです。
スキル&パーク2つ分の経験値をスキップできるので、3つ目を通常の1つ目の経験値で修得できるのかと思いきや、そこは残念ながら2つ目のスキル&パークとしてカウントされるようで、3つ目を通常の2つ目と同じ経験値で修得できます。(うたい文句通り、「鋼鉄の姉妹」だけは無償の固有パークであり、他のスキル&パークに変更はできないが、その代わりに修得済みのスキル数にカウントされていない様子。)

一例として、73%から74%へ、1%上げるのに必要な経験値を比較した表をご覧い下さい。


スキル&パークの保有数と1%上げるのに必要な経験値(今回は73%から1%上げる場合)の表。
通常の搭乗員は、保有数が1つ増えると、必要な経験値が2倍になる。
女性搭乗員も2倍になることには変わりないが、一つ目の鋼鉄の姉妹は保有スキル数にカウントされないようだ。
通常の搭乗員の2つ目と同じ必要経験値で3つ目を修得できる。つまり、同保有数ならば、必要経験値は半分で済む。


パーソナルミッションのハードルの高さから、「パーソナルミッションに挑む時間で、通常の搭乗員を女性搭乗員と同等以上にできる」とまで言う方もおりますが、長く乗るほど女性搭乗員のほうがお得になると思われます。
ちなみに、平凡プレイヤーの筆者は、女性搭乗員を揃えるためにパーソナルミッションの一つ目をTier8でクリアーしました。

(苦手の駆逐戦車ミッションはTier7のチャレンジャーではクリアーできず、Tier8のチャリオティアでもかなり苦労しましたが、おかげで駆逐戦車の運用を理解できました。当初30%台のチャリオティアの勝率が現在は50%になり、チャリオティアの能力をようやく活かせるようになりました。パーソナルミッションのためだけに高Tier駆逐戦車に嫌々乗り始めましたが、現在は砲塔付であれば苦痛でなくなり、コンウェイを購入してしまいました。
女性搭乗員を得られただけでなく、苦手車種も運用を覚えて、WoTの楽しみの幅が広がりました。)

(追記、アメリカ駆逐戦車T28 Concept をもらえる2つ目のミッションも挑んでみました。私はTierを一つ上げないとクリアーできず、Tier9でクリアーしました。与ダメージを稼ぐ腕がない私は、与ダメージだけで勝負する駆逐戦車が一番の難関で、コンウェイではクリアできず、T28、T95を開発してクリアしました。同じ英国のATシリーズにしなかったのは、弾が落ちてきたらやばそうなT28の背中に惹かれたからです。)


駆逐戦車の最終ミッションをConwayではクリアできなかった。
おかげで次のFV4005が開発できてしまった。
(さすがにTier9でクリアできないと情けないと思い、
FV4005には頼らず、防御型駆逐に路線変更してクリアした。)





さて、当初、パーソナルミッションでしか採用できない女性搭乗員でしたが、限定的ながら他のミッションにも登場しました。チェコスロバキア戦車の実装に伴う期間限定ミッション報酬としてです。
Tier3チェコスロバキア戦車の搭乗員という、非常に限定的ではありますが、パーソナルミッション以外にも報酬として登場したわけで、これ以降も期間限定ミッションの報酬として登場するのか気になるところです。(Ver9.13現在。)

ちなみに鋼鉄の姉妹がついてないとか噂がありましたが、ちゃんとついてました。





WGスタッフが写真の投稿を呼びかける公式サイトのフォーラム。
チェコスロバキアの搭乗員ついては、WGスタッフからモデルを選んだわけではなく、
チェコとスロバキアのWoTプレイヤーの写真の中から、フォトコンテストでモデルとなる
写真が選ばれたようだ。




これは前述のフォーラムにあった写真投稿を呼びかける際に、
投稿写真の一例として載っていた画像。この女性って、どこかで・・。




チェコスロバキア戦車実装に伴うチェコスロバキアミッションの一つをクリア!
乗りなれないソ連系戦車は辛かったが、これでチェコスロバキア女性搭乗員がお目見えだ。
実は筆者、チェコ出身の女優さんに好きな方が何人か。少なからず期待してしまうが・・。




・・う〜ん。他国同様、一般女性はこんなものでしょう。
女性搭乗員の象徴ともいえる鋼鉄の姉妹はちゃんとついてます。




チェコスロバキア女性搭乗員一覧。



2016年冬のイベントではスウェーデン戦車が新登場ということで、
チェコスロバキア戦車登場時同様、女性搭乗員のサービスが!
ハードル低すぎ。




スウェーデン女性搭乗員一覧。


2017年夏にはポーランド戦車が登場。
課金戦車しかなかろうとも女性搭乗員はちゃんといる!






ポーランド女性搭乗員一覧。




高Tierに下手くそはいないのか探してみた

ここでいう高TierとはTier8〜10の皆さんのことです。
Wiki等で、課金戦車に対するコメントとして何度か目にしていたのが、
「戦車乗りのイロハが身に付いていないプレイヤーが、課金戦車に乗って高Tierの戦場に来るのには迷惑している」
というような趣旨のものです。
さぞや、高Tierの皆さんは腕が立つのだろうなぁ、私が行くところではないなぁと思ってました。
いざ自分が足を踏み入れてみると、やはり中Tierよりもシビアです。

ところが、結論から言うと高Tierも上手い人ばかりではありません。

Tier8まで来ているのですから、どのプレイヤーもそれなりの試合数をこなしてます。歴戦の猛者が揃っています。これは確かです。 しかし、(ここがポイントです。)歴戦の猛者の全てが腕利きとは限らないのです。

職場や学校を思い出してもらえばわかるでしょう。同じ試験を受けているはずなのに、仕事が出来る人と出来ない人に分かれます。同じ教育を受け、同じ年数経験を積んできたはずなのに、出来る人と出来ない人に分かれます。先輩が皆頼れる人とは限りません。

そこで、ランダム戦にTier9で参戦し、Tier10のプレイヤーがある程度いる試合で、各プレイヤーの実績を調べてみました。
ランクではなく4桁の数値で表されるパーソナルレーティングではピンとこないと思い、総合成績の一戦平均ダメージを比べてみました。(主にプレイするTier次第ではありますが、本当に上手い人なら中Tierでもダメージはとっているはずです。)
あわせて総合勝率も記してます。勝率はTierに直接関係ないですけど、参考までに。





一戦平均の与ダメージが1000に届かないプレイヤーが少なからずおります。
「与ダメ4000ぐらい普通だろ」とか言っているのは、極一部の選ばれしプレイヤーだけです。

これを調べようと思ったきっかけは、2016年の11月に行われたトップタンカーイベントです。
私は高Tierでは底にいるプレイヤーだと思ってましたが、ランキングを見ると、私同様、もしくは私よりも成績が悪いプレイヤーが少なからずいるのです。

しかしながら、“下手な人が結構高Tierにいる”・・これは望ましいことでもあります。
上手い下手にかかわらず、ある程度の数のプレイヤーが高Tierまでこのゲームを続けているということですから。

「ゲームを始めた全てのプレイヤーが、最終レベルに到達するまで途中で投げ出すことなくゲームを続けられる」
これはゲーム作りの理想です。そして、WoTもそうであるべきです。


「稼ぐ動き」と「勝てる動き」は違うのか考えてみた

このゲームは、より多くのダメージを与えれば勝てるゲームですから、ダメージを稼ぐ動きをすれば勝てるはずです。
ところが、先ほどの高Tier各プレイヤーの与ダメをみると、与ダメがさっぱりな割には勝率が普通なプレイヤーがいます。(そのうちの一人は私です。)
ダメージを稼がなくてもチームが勝つというプレイヤーもいるわけです。また、ダメージを稼いでいるのに勝率の伸びがよくないプレイヤーもいます。

「稼ぐ動き」と「勝てる動き」は一致しないのか?
この問いに対する私の意見は、“稼ぐ動き”と“勝てる動き”はそのプレイヤーの腕前により方向が異なるというものです。
つまり、“稼ぐ動き”=“勝てる動き”、これが当てはまる人と、そうでない人がいるということです。

“稼ぐ動き”について考えてみましょう。
このゲームでポイントを稼ぐ方法は主に二つです。一つは敵チームの車両にダメージを与えることです。もう1つは敵を見つけて味方に撃たせることです。これは皆さんご存知の通りです。

ということは、一番稼げるのは、自分で敵を見つけて自分でダメージを与えることです。
二番目に稼げるのは、人に敵を見つけてもらって自分でダメージを与えることです。
三番目に稼げるのは、自分で敵を見つけて、人にダメージを与えてもらうことです。

稼ぐためには自分で見つけ自分で撃って倒す!つまり前線でガンガン戦えば一番稼げるようにできてます。まっとうなゲームですね。
ところが、そのためにはある程度の腕前が必要です。前線に出てすぐ死ぬ人にはできません。そこで、腕のない人は、後ろから撃つ人になるか、もしくは前線で敵をちょろ見だけする人になって稼ぐことになります。

次に“勝てる動き”について考えて見ましょう。

チームが勝てる動きというものを、一般的な球技で考えて見ましょう。
球技では、多くの場合、味方チームが相手チームより多く得点すれば勝てます。
大抵のチームにはポイントゲッターとかエースストライカーがいます。エースの選手と、そうでない選手とではチームプレイの方向が少し違ってきます。
エースの選手は当然ながら点を取ってくれればOKです。
一方、エースでない選手は、エースが点を取るためのチャンスを数多く作ればOKです。お互いがそれぞれの役目を十分に果たせばチームは勝てます。
(チャンスメイクの中には、エースでない選手が得点を狙い、マークを引き付ける動きも入ります。また、相手チームがこちらのエースの選手を集中的にマークしてきた場合、フリーになるエース以外の選手のレベルが低くて、得点を決められなければ、チームは勝てません。)


WoTでいえば、腕の立つプレイヤーは前線でガンガン戦ってくれればOKですし、そうでないプレイヤーはスポットを頑張ったり、支援射撃したり、敵の注意を引きつけたり、回り込もうとする敵を牽制したりすればOKです。

こう書くと、“稼げる動き”も“勝てる動き”もだいたい同じです。勝利に貢献したプレイヤーにポイントが入るようにゲームが作られていますので当然です。
(特に、与ダメを稼ぐ腕のないプレイヤーにとっては、勝利した側に入ることが一番の取得経験値アップになります。)

では、なぜ皆が“稼ぐ動き”をしていると勝てない場面が生まれるのでしょうか?
それはエースでないプレイヤーは、味方の動きに頼るからです。

腕の立つエースプレイヤーは、“自分で見つけて自分で撃って倒す”ができます。それができない人は“見つけるだけ”、“撃つだけ”のどちらかしか安全に出来ません。誰かがスポットを頑張り、誰かがそれを確実に撃つ、一見問題はなさそうですが、もし、スポットを頑張る誰かがいなかった場合、または、スポットしても撃ってくれる誰かがいなかった場合、チームとして機能しなくなります。
そうなると、特に戦果はなく、ただ時間だけが過ぎていくことになります。
都合よく、我慢できない相手プレイヤーがそこに突っ込んできてくれた場合はこの限りではありませんが、エースでない人が全員“稼ぐ動き”をしていた場合、「スポットで稼ごう」というプレイヤーか「隠れて撃って稼ごう」というプレイヤーの一方が欠けてしまえば、チームとして機能しなくなり、勝てなくなります。

(そこでチームの勝利のために、稼ぐ前にやられるのを覚悟で、誰かがその役を買って出る必要があります。 これは、劣勢な地域で時間を稼いだり、他のプレイヤーを活かすために敵の攻撃を引き付ける役もそうです。 与ダメが低いのに勝率は低くないタイプのプレイヤーは、こういった損な役回りを引き受けることの多いプレイヤーかもしれません。)

というわけで、本来、“稼げる動き”と“勝てる動き”は一致するものだが、技量が高くないプレイヤーが集まった場合、必ずしもそうとはいえないもの、
私はそう思います。



↑ フォア・ザ・チームを貫けば、敵を1両も倒せずとも、Mバッジが・・。(TD寄りMTなのに。)

ある日のマリノフカ。北東の丘で味方前線崩壊。敵HTが丘を下り、森林地帯に迫る!
食い止めようと丘の下で踏みとどまったのは、私のファイアフライただ1両であった。(味方は風車小屋のあるエリアへ後退中)
反撃などままならず、ひたすら避けながらスポットを続けていると・・・、
死ぬ一歩手前で、狙撃に徹した味方達が全て倒し、撃退に成功していた。

誰かが損な役回りを買って出ることで、勝てる試合というのは、たまにある。








戦車初心者にお奨め書籍




泥まみれの虎
(大日本絵画)




街道上の怪物
(大日本絵画)




ワールドタンクミュージアム
(大日本絵画)



どれも大日本絵画のものになってしまいました。
大人になってからも読み続けている雑誌で、兵器情報のあるものがモデルグラフィックスだけという状況ですので、ご勘弁を。
「泥まみれの虎」は、現場で勤務している方なら主人公の凄さがわかるのではないでしょうか?職場で部下に読ませたい一冊です。
「街道上の怪物」は、小林源文先生の短編集です。少年時代の私はこれを読んで、KV−1の存在を初めて知りました。
(そして自走砲が好きになりました。もし実装されるならば、多少へぼくてもブルムベアに乗りたいです。)
「ワールドタンクミュージアム」は、モリナガヨウ先生の味のある絵と解説が魅力の本です。あまり役には立たないかもしれませんが、各国戦車の面白いエピソード満載で好きです。戦車を好きになり始めた方にはとてもお奨めです。
(エピソードでは、名だたる戦車に搭乗する兵士たちの苦労話が数多く語られています。強力な火力と防御力を持つ強戦車は、当時の技術では無理のあるものがほとんどで、無理をさせるとすぐに動けなくなるようなものばかりです。WoTでいえば、Tier5以上の大戦中の重戦車はほとんどそうです。だからこそ信頼性を重視して作った戦車の上をいけるわけですけどね。)

それと、個人的にガールズ・パンツァーのことも書いておくと、戦車の搭乗員全員が、(男性の描く)か細い女子高生ばかりというのは、過度な少女趣味に思えて引いてしまいます。画も苦手なタイプで、ちゃんと見ていません。よくしりません。ですので内容については語れません。

「それなら、書くな!」とお叱りを受けそうですが、しかし、彼女らは私にとって無視できない存在です。なぜなら、こやつらのせいで、普段売り切れないモデルグラフィックスが売り切れて買えないことがあるからです。
ガールズ・パンツァーの特集のある号だけ早めに予約しておけば問題ないのでしょうけど、「MGは普段売り切れることがないから後からでも大丈夫」と、思い出したころに数か月分まとめ買いする無計画な自分にそれはできません。
彼女らは、計画性のない私の天敵なのです。(最近は艦これという新たな敵も加わりました。)







WoT Link




公式HP( Asiaサーバ )







Wiki







HA03小隊長の手日記








 公式とWikiについては説明不要でしょう。

 「HA03小隊長の手日記」は、腕の立つ方のブログであり、筆者より上の次元の視点で書かれてます。
 自己の目標を高いレベルに置いている方の考え方は、これから上を目指すプレイヤーには参考になるはずです。
 当頁とは対極にあるこちらを読めば、さらにWoTプレイヤーとしての見識が広がるでしょう。
 (ただし、個人のブログですので、ずっとWoTのことばかりとは限りませんが。)
 
(「シットキャットレーヴェちゃんkawaiiハウス」は、文章が面白いので、リンクを貼りたいところですが、
 住人専用wikiのようで無理みたいです。紹介のみ。)
 

 





当頁について



当サイトは、MMORPG「StoneAge」の月サーバで活動するプレイヤーであった、やどろく(筆者)が、ゲーム情報頁として始めたサイトであり、現在はStoneAge以外のゲーム情報頁もいくつか存在する。
当頁は、そのような頁の一つで、オンラインで対戦する戦車戦ゲーム「World of Tanks」について、自走砲プレイヤーである筆者の個人的な観点で書かれた頁である。
(「World of Tanks」についての著作権は、制作元のwargaming.net社が有しているので、画像等の取扱いには注意されたい。)

当サイトの他の頁同様、筆者が個人的に調べて、真偽をはっきり断定するには足りない情報量で憶測で書いており、Wikiに載せられるレベルではない情報で構成された頁であるのは、予め了承されたい。
(当頁は、Wikiを熟読した上で、眉唾程度に読むのを推奨する。)



 



当HPへの質問、ご意見は、こちら掲示板へ







Top Page