title1ゴメラvsガジラ


眠れる深海のゴメラ その後・・・

ゴメラに襲われる潜水艦。大きく開いたその口の中に、隊長は残っていた原子力爆弾を発射した。 と、同時に推力最大で急浮上を試みた。
至近距離より原爆を浴びたゴメラは体内放射能の急激な上昇で一時敵に活動を停止し、東京湾の底に沈んでいった。
隊長の神業的判断で危機を脱出したが、無理な状況での急浮上のため艦体に損傷を受け、潜望鏡深度を保ち横須賀へと 向かった。

そのころ神戸・淡路島地区地層研究所の女性研究員は、大震災後久しぶりの微震を発見していた。 大震災とは異なる震源地に疑問を抱く研究員。かなり深い位置に震源があるのである。一抹の不安がよぎった。
時を同じくして、出版社の仕事で淡路島へ来ていたデジタルカメラマンの青年は、偶然にも淡路島上空の 怪発光現象を撮影していた。透き通った空に一筋の青い光が走っている。肉眼でなんとか確認できるほどの 弱い光だが、地上から上空に一直線に伸びているようだ。同行していたライターは友人の研究員にe-mailで報告した。

e-mailを受信した研究員は、微震と怪発光現象になんらかの関連があるのではないかと感じた。急いで淡路島に 調査に出向いた。ライターと合流した調査員は、神戸・淡路島を横断する活断層に微妙なズレが発生しているのを 発見した。断層のズレが磁力を生み、空気中のプラズマが反応して発光していたのである。 その断層は従来とは逆の方向にズレていた。自然の力でない、巨大な力がかかっているのである。
調べていくと海底に沈む伝説の社の存在が・・・

伝説によると「民を滅ぼす海の神が現れるとき・・・火の神も現れる・・・」との事。

ゴメラ出現から1週間後、東京湾の海底ではゴメラが活動を始めていた。監視活動を続けていた海上自衛隊は その事実を確認し、警戒態勢に入った。
ゴメラは東京湾から太平洋に抜けて、伊豆半島沖を移動していった。ゴメラはいったいどこへ向かおうとしているのか。 巡視艇3隻が後を追うが、ゴメラのスピードはどんどん加速していく。レーダーでの追尾もついていけない。 海底ぎりぎりを高速で移動するゴメラを捕捉する技術は、自衛隊にはなかった。
ゴメラ発見の一方が入ったのは2時間後だった。場所は・・・紀伊水道。関西国際空港に一直線に向かっている。 原発の次は人工島。人類の科学の成果物を憎んでいるのか、、、。
関西方面の全自衛隊に出動命令が発令された。しかし、自衛隊の火力はまったく歯が立たない。関西国際空港は みるみるうちに海底に沈んでいった。

その時、淡路島の海底に沈む伝説の社一帯で局地的な地震が発生。調査員、カメラマン、ライターがあたりを見渡すと、 海底から直径40mほどの火の円盤が現れ大阪上空へ飛び抜けた。あ、あれは、、、。

関西国際空港を沈めたゴメラは大阪へと移動していた。上陸しようとしたその瞬間、上空から怪飛行物体が急降下してきた。 上空を仰ぎ見るゴメラ。淡路島の海底から現れた火の円盤だった。
ゴメラが口を開き火球を吐こうとした瞬間、火の円盤はゴメラに体当たりしていった。のけぞり海へ倒れこむゴメラ。 火の円盤は回転を止め、ゆっくりと地上に降り立った。円盤から手足が伸び、そして頭が現れた。 それは淡路島に古くから伝わる火の神「ガジラ」であった。
海から起き上がったゴメラはガジラへと歩み寄った。尻尾を振りかざし、攻撃を加えるゴメラ。 鋭い爪と牙で応戦するガジラ。2匹の怪獣により、大阪の市内は火の海に包まれようとしていた。
それを見たガジラは戦いの場を海に求め、再度上空へと飛び立った。回転しながら大阪湾へと飛行するガジラ。 ゴメラもガジラを追い、海上へと移動した。その瞬間ガジラの攻撃が再開された。
回転を止め、口から熱線を浴びせた。苦痛にほえるゴメラ。ゴメラも火球を放つが、ガジラはさらりとかわすと ゴメラの後方に回り込み、そのまま体当たりした。海中に沈むゴメラ。ガジラはゴメラを捕らえ海底深く 引きずり込んでいく。もがくゴメラ、それを離さないガジラ・・・
しかし、それも長くは続かなかった。海底より大量の泡と閃光が発生して、海上は何も無かったかのように静かに・・・

その後、ゴメラとガジラの消息は掴めなかった。


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