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気ままに来らむ 『時空をこえて』!

熟年男の一人旅 No7:久木田憲司

3月16日更新

 


【丹波篠山と黒田官兵衛と姫路城】


その日は丹波篠山の犬猫病院は休診日だったので、終日丹波篠山周辺の観光地を巡り、近くのSAで車中泊して翌朝の開院前に親しかったクラスメートを突然訪ねた。一時間ほどの短い懇談であったが、気分は約40年前にさかのぼり楽しいひと時であった。おいとまごいもそこそこに、次は黒田官兵衛の誕生の地に立ち寄ってから姫路城を目指した。黒田官兵衛の 誕生の地は静かな山里であった。この山里から少年は希望をもって旅立ち、戦国の世を駆け抜けて、後に秀吉・家康からも恐れられる武将になったのだなと思った。姫路城には昼過ぎに到着したが、見るところが多すぎて閉館の時間まで城にとどまった。結論から言うと観光の面では熊本城はかなわないなと思った。その夜は姫路市内のホテルの宿泊して、旅の途中に義母が入院したとの連絡が入っていたので、翌朝は鳥取市を目指した。?
 
大手門を入って望む 姫路城の遠景
姫路城の近景


【松江では】


鳥取の義母は顔色もよく、近じか退院するとのことであったので、北海道土産を手渡し約30分ほど見舞った後に病院を後にした。10月に熊本を出発した時は、高速道路を通って鳥取に来たので、帰りは日本海沿いを走って熊本に向かうことにした。まずは腹ごしらえに、摩尼山門前の門脇茶屋で山菜コース料理を食したが、まずくはないが昔よりも雑な盛になって味も落ちていた。昔は鳥取県外の知人友人に食することを薦めたが、今のままではどうかと思われた。西に向かう道すがら途中の道の駅で一泊して、松江では毎年の鳥取帰省でよく使う定宿に泊まった。境港も気に入っているが、城、堀めぐり、老舗の蕎麦屋、宍道湖のシジミ、一畑電車の旅等と松江の方が楽しめるものが多くある。特に短時間でのお薦めは島根県立美術館である。館内のレストランで、リーズナブルなコース料理を食しながら眺める宍道湖に沈む夕日は最高である。?
 
宍道湖に沈む夕陽

 
【島根では】


島根県の県庁所在地は松江市であり、島根という名称の自治体はないと思っていたが、今回の旅で車のナビを操作していると島根という地名が出たので車を走らせることにした。結論から言うと、島根半島にある町村が、昭和の時代に合併して島根町という名称を付けて、平成の大合併で松江市の一部となり松江市島根町となったとのことで、日本海沿いの島根半島にある漁村で静かなところだった。ナビに郷土歴史資料館があったので、訪ねてみると鍵がかかっていて、道向かい町民ホールは立派な造りで昭和50年ぐらいに建った鉄筋コンクリート製だったが、維持経費削減のためか廃屋となっていた。栄華を誇った竹下登さんの功績の跡なのかどうかはわからない。
それから、戦国時代において中国地方の支配をめぐって毛利氏と争った尼子氏の居城である月山富田 城跡 を訪ねたが、城跡めぐりをする者は私以外にはなく、また、歴史資料館は改修工事中だった。
史跡等を巡って思うことだが、勝者の歴史は文字として多くのものが残ってその中では検証も行われているが、敗者の歴史は文字として残ったとしても数は少なく、また真偽のほどは確かではなく、ほとんどは地元に口承として残されているものである。
山陰地方の歴史は文書として残っているものは、京都、関西及び関東に比べると少ないのかなと思う。
そう思いながら、西に向けて車を走らせた。
 




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