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気ままに来らむ 『時空をこえて』!

「M」がない!:久木田憲司

2015年10月9日投稿 



 近頃の高校男子生徒の制服はブレザーがもてはやされている中で、濟々黌・男子生徒の制服は今でも黒の学生服であるが、獣医師である食肉衛生検査所のと畜検査員の制服(仕事着)は白衣(診察着)の上着とズボンである。

 夏用と冬用の白衣が市役所から支給(正式には貸与)されるが、30歳代の頃までは納入業者が食肉衛生検査所まで毎年採寸に来ていた。

 上着は「M」であり、ズボンのウェストも70センチ台の「M」であった私だが、股下だけは同世代の獣医師の中でただ一人68センチの「S」であった。無理して股下70センチ「M」で作ってもらったこともあったが、現場検査では白長靴を履いているので支障がなかったが、精密検査室では上履きを履くのでまるで忠臣蔵での江戸城・松の廊下のように裾をゾロビク状態であった。

 30歳代後半になると暴飲・暴食で太りだし、ズボンのウェストは80センチ台の「L」となり、上着も「M」では窮屈さを感じるようになっていった。

 40歳代中頃からは、白衣の落札価格が安くなり採寸される事はなくなって自己申告制となった。そして、メタボ健診・積極的支援の今では、ズボンのウェストは90センチ台の「2L」、上着はかろうじて「L」、股下は相変わらずの「S」であって、今の俺には「M」がない。
 



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