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気ままに来らむ 『時空をこえて』!

「傘がない」と「夢の中で」金が飛ぶ:久木田憲司

2015年9月4日投稿

 

台風15号で粉砕された我が家のカーポートです。
 


昭和36年4月に熊本市立清水小学校に入学する時、目立つ色で交通事故などにあわないようにと当時は珍しい黄色いランドセルと黄色い傘を亡き母は買ってくれました。

その傘をいつまで使っていたかは覚えていませんが、太宰治の津軽の七つ雪ではないけれど、今の私には七つの傘があります。

置き傘(職場に)、載せ傘(車に)、家傘(家で)、お洒落傘(街で)、ぶらり傘(旅でのカラフルな折りたたみ傘)、出張傘(黒色の折りたたみ傘)、誰もが持っているかなワンタッチ開ビニール傘。ぶらり傘と出張傘とビニール傘は別として、傘が壊れたらお洒落傘を家傘に、家傘を載せ傘に、載せ傘を置き傘にと順にまわして、どれも10年前後使っていました。

先日16年ぶりに台風(15号)が熊本に上陸しましたが、その時の暴風雨の中を私は家傘を差して車に乗り込み自宅を出ました。そして、職場近くの月極駐車場に到着して載せ傘を使おうとしたらありません。しょうがないのでそのまま家傘で職場に行きました。

 職場の傘たてには置き傘はありましたが載せ傘はなかったので、前日の夕方に非常食購入の為に立ち寄ったスーパーに帰宅時に立ち寄って、レジ周辺に傘の忘れ物がなかったか店員に尋ねましたが無かったとのこと。

 帰宅後、井上陽水の「傘がない」と「夢の中で」をミックスして口ずさみ自宅の周囲を掃除しながら探してみましたがありません。暴風で壊れた我が家のカーポートの廃材が隣の空き地に飛び散っていましたので、夕暮れ時でしたが拾い集めていると柿ノ木の根元に何か黒い物があります。近づいてみるとMydear載せ傘でした。木の根元に引っかかり無残な状態でした。思い返せば昨夕玄関先に立てかけたままでしたので、ワンタッチ開のボタンが甘くなっていましたので、風の強さの何かの拍子で開いて飛んでいってしまったのでしょうかね。

 翌日、業者に来てもらい「台風に強いカーポートにしてくれ」と頼んだら、概算で約45万円はかかるとのこと。「えー!」と驚いてはみましたが、傘も飛んだが金も飛ぶのかと思いました。

ちなみに、黄色いランドセルと黄色い傘との縁で濟々黌に入学したのかもしれませんが、その黄色い傘を差して歩いた実家から小学校までの通学距離は約25メートルで、その中で車が通る道は5メートルでした。今思うと、黄色である必要があったのかなと?
 

壊れた私のMydear載せ傘:発見翌日の撮影で開き直しています。

 
 




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