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気ままに来らむ 『時空をこえて』!

よしず張りの中で「みぞれ」を食べて:久木田憲司

2015年8月26日投稿

よしずに覆われた食肉衛生検査所:
 
一階の窓・右側窓の内側が所長(私)の席です。

 
  葉月も終わりに近づき朝夕めっきり涼しくなりましたが、今の市役所は時勢に合わせて節電の為に夏場のエアコンの温度は高めに設定されています。私の席では窓越しに陽が背中にもろに当たり、ブラインド越しでも暑いので、こそっと設定温度を下げていると「所長。ダメですよ」と所内環境活動指導員の部下に叱られます。どうにかしてほしいと職員に頼んでいたら、今夏は窓一面に古いよしずが張られました。それで少し涼しくなりまして、私は遠い昔・幼き頃の「みぞれ」を思い出しました。

小学生の頃の夏休みに、今は亡き母と一緒に近くの商店街に買い物に出た時に、道端の小店で木製の長椅子に座り、よしず張りの中で「みぞれ」を食べて涼むのが私の楽しみでした。

 昭和30年代は当然我が家にはエアコンはありませんでしたし、当時クーラーが効いているところも図書館や百貨店ぐらいではなかったでしょうか。

その後、黌校を卒業し鳥取大学に進学して日本海に沈む大きな夕陽を見た時には、そこはオレンジ色の海でした。そして、友人の下宿の部屋でディランU(セカンド)の楽曲「その気になれば」(中川イサト・作曲)を聴いた時、郷里・熊本に住む母との「みぞれ」を思い出したものです。機会があれば聴かれてみるといいですよ。私のぶらり旅はこの曲が原点かなと思っています。

 学生時代には時間はたっぷりありましたがお金はないので、自転車にテント、寝袋、炊事道具を積みこんで、旅費と食費と合わせて1日300円の「のじゅく旅」を楽しみましたが、仕事と時間に追われた社会人現役生活でも、その気になりさえすれば「ぶらり旅」はいつでも出来ましたよ。今旅に出れば夏の終わりの海が見られます。

これからも機会を作り「ぶらり旅」は続けていこうと思っています。ただ、ポケットに小銭と健康さえあればね。
 



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