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気ままに来らむ 『時空をこえて』!

孫とのぶらり二人旅は(2):久木田憲司

2015年5月20日投稿

写真は後日掲載予定です。
              

 
博多駅ビルの屋上展望所で、博多湾を遠くに臨みながら能古島へ思いを馳せていると「ケンじい、ジェット機!」と叫ぶ孫の声に振り向くと、真近にジェット旅客機が空から降りてくるのが見えました。「どこに着陸するの?」と彼が尋ねるので、「福岡空港や」と答えました。

屋上広場でしばらく時を過したあと、駅の総合案内所に行って若い女性職員に尋ねると、「博多港へはバスかタクシーで行けます」とのこと、「どっちで行く」と彼に聞くと、彼は「福岡空港へはどうやって行くの?」と直接その職員に尋ねました。「地下鉄で行けるよ」とその職員が答えると直ぐに「地下鉄には乗ったことがないので、ケンじい福岡空港へ行こう」と彼は私に話し、二人で空港へ向かいました。

 空港に着くとジェット旅客機が見たいと言うので、3階のレストラン街に行きました。昼食時はとうに過ぎていましがどの店も込んでいましたので、窓際のテーブルが空くのを待つことにしました。しばらくしてテーブルに案内されると搭乗口全てに駐機しているジェット旅客機を眼下に見つけ、彼は少し興奮気味になりました。また、彼の位置からは五分おきに着陸してくるジェット旅客機の前照ライトが正面に見えますので、普段父親と一緒に見に行く熊本空港との違いに驚いていました。

 勢いでジェット旅客機に搭乗して羽田まで行くことも考えましたが、今日が日曜日なのを思い出して夕方までには帰宅しなければならない事で断念しました。レストランでチーズの盛り合わせとソーセージの盛り合わせに舌鼓を打ちながら、私は生ビール・2杯、グラスワイン・2杯で、彼はチョコパフェを食して時を過しました。

福岡空港において二人でお茶している事を伝えるメールを家族に送ると、家のかみさんから夕方までには帰宅するようにとの強い意思が伝わる返信があり、博多港に行く事は次の機会にして帰路を急ぎました。
博多駅ではツバメの発車まで少し時間があるので、お土産にと辛子明太子を買っていたところ、若い女性店員と彼の会話が弾んでしまい「遅れるぞ」と声をかけ、階段を二人で駆け上がりました。彼は「待ってー」と大きな声で列車に向かって叫びましたが、ツバメはさっさとホームを去ってしまいました。

それで仕方なく、サクラに乗ることにしましたがほぼ満席で、席を自由に移り渡ることができず「自由席なのに不自由だね」と彼は感想を述べました。

熊本に着く頃には雨が降り出していましたので、JR在来線で上熊本駅に上り、上熊本から熊電で着いた北熊本駅には娘が車で迎えに来ていました。

車に乗りこんだ彼に「よかったね。」と娘が話しかけると、満面の笑顔で「うん」と答えるとともに、旅行での出来事と感想が滝のように彼の口から溢れ出てきました。

今回の旅では、面倒をみることが多い家のかみさんが言っていた彼のボキャブラリーの豊富さには驚かされました。爺バカかもしれませんが、7歳にして彼は神童かもしれませんね。それと、私同様に風来坊の素質は十分にありました。

また、熊電やJR在来線で乗り合わせた「乗りテツ」と思われる鉄道愛好家に切符を自分で買って旅していることを褒められると、彼は背筋が伸びていましたよ。

帰宅すると家のかみさんから「ケンじいは小遣いで一日大変だったね!」と言われましたので、当初予算をオーバーする分の請求は断念しましたが、私にとっても久しぶりの楽しい一日でした。

情報提供:「ツバメ」の自由席は、「さくら」や「みずほ」と違って4列席ですので、ゆったりとした旅が出来ますよ。
 



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