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気ままに来らむ 『時空をこえて』!

パタパタのセスナ機に乗って:久木田憲司

2014年12月10日投稿


夕日に映えるエアーズロック(現地名:ウルル)
世界で2番目に大きい一枚岩である。比高335m(標高868m)、周囲は9.4km


                          
学生結婚みたいに家のかみさんと一緒になった私は、日々の暮らしに精一杯でチャンとした新婚旅行に行く暇もお金もありませんでした。

その事をいつも悪いなあと思っていた私は、結婚から15年が経ち少し余裕が出てきたところで、海外旅行に夫婦と子どもの5人で行くことをかみさんに提案したところ、外国に行ったことがない彼女は直ぐにオーストラリア行きを決めました。

それは私達家族だけの旅でしたので、現地に行って現地ガイドA君(日本人)と相談していろいろとオプションを決めました。

ブルーマウンテンには、「行けるかな?」の家のかみさんの問い掛けに対して、専属運転手(現地の人)の「NO・PROBLEM」の合図とともに、彼のSUV車の後ろに付いていたカーゴ(荷車)を静寂な住宅街で取り外してその場に残し、軽くなった車は一般道路を弾丸みたいにぶっ飛ばして行きまして、普通は1泊旅行のところを日帰りで楽しむことができました。

エアーズロック(現地名:ウルル)では近くのコテージに連泊してリッチな気分で楽しみました。その頂上には歩いて登頂したのですが、上空からも見てみたいと思い、現地ガイドBさん(日本人)に飛行機での上空からの観光を依頼しました。

翌日、Bさんがコテージに迎えに来て、黌校生の頃、黌校の正門脇にあった床屋のような建物に案内されたらそこが事務所で、中には50歳代前半のシャツにジーンズ姿の男性が一人居ました。カウンターの席に座り書類に指示されるままにサインをして、カウンター横の通路を通って事務所の裏に案内されたら、そこが駐機場でした。

古ぼけたセスナ機が1機あり、乗って待っていろというので家族5人でパイロットを待っていたら、先ほどの男性がさっきと同じ格好にパイロットの帽子を被りジャケットを羽織って現れて、翼とプロペラを手でチョット触ってから操縦席に乗り込み、個人タクシーが走り出すように滑走路に出たら直ぐに飛び立ちました。

上空からのエアーズロックの眺めと夕日はすばらしく家族は興奮していましたが、私はそれよりも上空はもちろんのこと離陸時から着陸時までパタパタと外れるかのようにはためく右主翼の一部が気になって仕方がありませんでした。

当時オーストラリアでは輸入関税が高かったので、古い年式の日本車を多く見かけましたが、それと同じように飛びさえすれば見てくれは気にしない国民性かなと思いました。
 
 



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